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サーデグ・ラーリージャーニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サーデグ・ラーリージャーニー

サーデグ・アルダシール・ラーリージャーニー[1]ペルシア語: صادق اردشیر لاریجانی‎ ; ラテン文字:Sadeq Ardeshir Larijani、1960年3月12日 - )は、イランウラマーアーヤトッラー)、政治家。元司法府長官(2009年 - 2019年)、現公益判別会議議長(2018年 - )、現専門家会議議員。サーデグ・アーモリー・ラーリージャーニーと表記されることもある[2]

経歴

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サーデグは1960年3月12日、アーヤトッラーのミールザー・ハーシェム・アーモリーペルシア語版英語版を父として、イラクナジャフで生まれた。兄にモハンマド=ジャヴァードイラン国会議長のアリー・ラーリージャーニーがいる[1]

サーデグは12名から構成される監督者評議会のメンバーを8年間務めた[3]。「経験不足」、「イラン軍や諜報機関と密接な関係がある」と言われる[3][4]。2009年8月14日、イランの最高指導者アリー・ハーメネイーにより、司法府長官に任命された[2]。2009年の大統領選挙後に起こったデモに対し、「不法」及び「根拠がない」として厳しく対応した[5]

2016年2月に行われた第5期専門家会議選挙ではマーザンダラーン州選挙区(定数4)で立候補し、トップ当選を果たしている[6]

2018年12月、公益判別会議議長に任命される[7]

政治的イデオロギー

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2006年に、「イラン政府の権威は国民の投票によらない」と発言した[8]。元大統領モハンマド・ハータミーの改革の批判者として知られ、1998年3月の記事で前者の求めた市民イスラム社会を非難した[9]。サーデグによると、「我々は信仰生活を送ること、クルアーンの命令または預言者導師の教えが実行される社会を支持する[10]

サーデグは、イラン人の知識人アブドルカリーム・ソロウシュペルシア語版英語版の批判者としても知られている。ソロウシュによると、イスラームはイデオロギーではなく、個人的な生き方である。

司法府長官として

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2009年9月7日、司法府長官の許可を得て、イラン警察は政治犯を支援する事務所に立ち入り、書類やコンピュータをすべて没収した。この事務所は、イランの刑務所で拷問された人々を助ける目的で設立された。

2009年9月8日、司法官は「National Confidence」という野党の事務所を手入れし、野党の指導者の協力者であるモルテザー・アルヴィーリーペルシア語版英語版アリーレザー・ベヘシュティーペルシア語版らを逮捕した[11][12]。同月、司法官が野党の指導者の子どもたちを標的にした。例えば、投獄中の活動家ジャヴァード・エマームペルシア語版の娘であり、2009年の大統領選補者ミール・ホセイン・ムーサヴィーの選挙担当でもあったアーテフェ・エマームは9月9日に逮捕され、24時間にわたって拘留されて彼女の父に関する取り調べを受けた[13]

2019年3月、司法府長官を退任。

出典

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  1. ^ a b 佐藤秀信. “用語解説”. 日本国際問題研究所. http://www2.jiia.or.jp/pdf/resarch/h21_iran/11_yougo.pdf 2012年11月4日閲覧。 
  2. ^ a b “サーデグ・ラーリージャーニー師の司法府長官への任命”. アヤトッラー・セイエド・アリー・ハーメネイー業績・作品研究所. (2009年8月15日). http://japanese.khamenei.ir/index.php?option=com_content&task=view&id=380&Itemid=35 2012年11月11日閲覧。 
  3. ^ a b a b Will Iran's 'Kennedys' Challenge Ahmadinejad? By Robin Wright. August 17, 2009
  4. ^ Militarization of the Iranian Judiciary By Mehdi Khalaji, August 13, 2009
  5. ^ farsnews.com (farsi)
  6. ^ “Iran’s Top Judge Hails Election Turnout”. Tasnim News. (2016年2月29日). http://www.tasnimnews.com/en/news/2016/02/29/1014963/iran-s-top-judge-hails-election-turnout 2016年4月4日閲覧。 
  7. ^ “Leader appoints Ayat. Sadeq Amoli Larijani as new Expediency Council chief”. Press TV. (2018年12月30日). https://www.presstv.com/Detail/2018/12/30/584414/Khamenei-Sadeq-Amoli-Larijani-Expediency-Council-Guardian-Council 2019年3月18日閲覧。 
  8. ^ Iran Briefing, September 2006
  9. ^ Sobh newspaper, No 80, Farvardin 1377 (March 1998), p 44.
  10. ^ Islam and Human Rights, Farhang Jahanpour Journal of Globalization for the Common Good
  11. ^ دفتر کروبی و دفتر حزب اعتماد ملی مهر و موم شد
  12. ^ اشت شد
  13. ^ Unforgivable Crimes in Iran: The Under-Reporting of Deaths September 7, 2009

外部リンク

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公職
先代
マフムード・ハーシェミー・シャフルーディー
イランの旗 公益判別会議議長
2018年 -
次代
現職
先代
マフムード・ハーシェミー・シャフルーディー
イランの旗 司法府長官
2009年 - 2019年
次代
エブラーヒーム・ライースィー