ザ・クインテッセンス (クインシー・ジョーンズのアルバム)
『ザ・クインテッセンス』 | ||||
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クインシー・ジョーンズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1961年11月29日、12月18日、12月22日 キャピトル・スタジオ, ニューヨーク | |||
ジャンル | ビッグバンド・ジャズ | |||
時間 | ||||
レーベル | インパルス!レコード | |||
プロデュース | ボブ・シール | |||
クインシー・ジョーンズ アルバム 年表 | ||||
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専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
AllMusic | [3] |
DownBeat | [2] |
The Penguin Guide to Jazz Recordings | [4] |
『ザ・クインテッセンス』 (The Quintessence)は、クインシー・ジョーンズと彼のビッグ・バンドが1962年に発表した、インパルス!レコードにおける唯一のアルバムである。ある批評家は「現代的で先進的なビッグバンド・サウンドの頂点」と評した[3]。
このビッグ・バンドはブロードウェイ・ショーの「Free and Easy」に出演したバンドを母体としており、ヨーロッパ公演のためにクインシー・ジョーンズがアメリカで集めた数名のミュージシャンが含まれている[5]。
主要な演奏者
[編集]バンドの中核をなすミュージシャンにはフィル・ウッズ、メルバ・リストン、ジュリアス・ワトキンス、ベーシストのミルト・ヒントン、ピアニストのパトリシア・ボーンがおり、ベーシストのバディ・カトレットとピアニストのボビー・スコットが別のセッションに参加している。トランペッターの椅子にはフレディ・ハバード、クラーク・テリー、サド・ジョーンズ、スヌーキー・ヤングが交代で座り、オリヴァー・ネルソン、フランク・ウェス、カーティス・フラーも参加している[3]。
収録曲
[編集]- The Quintessence (Quincy Jones) - 4:21
- Robot Portrait (Billy Byers) - 5:25
- Little Karen (Benny Golson) - 3:44
- Straight, No Chaser (Thelonious Monk) - 2:26
- For Lena and Lennie (Jones) - 4:17
- Hard Sock Dance (Jones) - 3:20
- Invitation (Bronisław Kaper, Paul Francis Webster) - 3:35
- The Twitch (Byers) - 3:50
録音日:5, 8 - 1961年11月29日。2-3, 6 - 同年12月18日。1, 4, 7 - 同年12月22日。
楽曲解説
[編集]ここでクインシー・ジョーンズは3曲のオリジナルを提供している。まず、アルバム・タイトル曲の「クインテッセンス」はフィル・ウッズのアルトサックス・ソロをフィーチャーしており、「フォー・レナ・アンド・レニー」は友人のレナ・ホーンとレニー・ヘイトンに捧げられている。一方「ハード・ソック・ダンス」はフレディ・ハバードとサド・ジョーンズのトランペット・ソロをフィーチャーしたスウィンギーな作品。ファンキーな「ロボット・ポートレイト」と「ザ・トゥイッチ」は本アルバムにも参加しているトロンボーン奏者のビリー・バイヤースの作品で、ベースのバディ・カトレットによるピッツィカート奏法が印象的な後者ではジョー・ニューマンがミュート・トランペットのソロを取っている。セロニアス・モンクの「ストレイト・ノー・チェイサー」とブロニスラウ・ケイパーの「インヴィテイション」は今日ジャズ・スタンダードとなっており、後者のテーマ部分で聴かれるフルートの演奏はジェローム・リチャードソンによる。
パーソネル
[編集]トラック 1, 4, 7
- Phil Woods, Oliver Nelson, Jerome Richardson - サクソフォーン、フルート
- Billy Byers, Curtis Fuller, Thomas Mitchell - トロンボーン
- Ernie Royal, Snooky Young, Joe Newman, Thad Jones - トランペット
- Julius Watkins, James Buffington, Earl Chapin, Ray Alonge - フレンチホルン
- Harvey Phillips - チューバ
- Gloria Agostini - ハープ
- Patricia Bown - ピアノ
- Milt Hinton - ベース
- James Johnson - ドラムス
トラック 2, 3, 6
- Eric Dixon, Frank Wess, Phil Woods, Oliver Nelson - サクソフォーン
- Freddie Hubbard, Al Derisi, Snooky Young, Thad Jones - トランペット
- Melba Liston, Billy Byers, Paul Faulise, Rodney Levitt - トロンボーン
- Julius Watkins - フレンチホルン
- Patricia Bown - ピアノ
- Milt Hinton - ベース
- Bill English - ドラムス
トラック 5, 8
- Phil Woods, Eric Dixon, Jerome Richardson - サクソフォーン
- Jerome Kail, Clyde Reasinger, Clark Terry, Joe Newman - トランペット
- Billy Byers, Paul Faulise, Melba Liston - トロンボーン
- Julius Watkins - フレンチホルン
- Bobby Scott - ピアノ
- George Catlett - ベース
- Stu Martin - ドラムス
プロダクション
[編集]- Bob Thiele - プロデューサー
- Frank Abbey - 録音エンジニア
- Pete Turner - ジャケット撮影
脚注
[編集]- ^ Billboard Feb 17, 1962
- ^ DownBeat: May 10, 1962 vol. 29, no. 10
- ^ a b c “The Quintessence”. AllMusic. 13 September 2018閲覧。
- ^ Cook, Richard; Morton, Brian (2008). The Penguin Guide to Jazz Recordings (9th ed.). Penguin. p. 797. ISBN 978-0-141-03401-0
- ^ “Quincy Jones And His Orchestra: The Quintessence”. All About Jazz (10 March 2008). 13 September 2018閲覧。