ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ
『ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ』 | ||||
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マリリン・マンソン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ハリウッド Sage & Sound | |||
ジャンル | インダストリアル・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | インタースコープ・レコード | |||
プロデュース | マリリン・マンソン、トゥイギー・ラミレズ、クリス・ヴレンナ、ショーン・ビーヴァン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マリリン・マンソン アルバム 年表 | ||||
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『ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ』(The High End of Low)は、アメリカ合衆国のロック・バンド、マリリン・マンソンが2009年に発表した7作目のスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[1]。バンドは本作を最後に、インタースコープ・レコードとの契約を解除した[22]。
背景
[編集]2008年1月、トゥイギー・ラミレズのバンド復帰に伴いティム・スコルドが脱退[23]。また、ロブ・ホリデイはスコルドの脱退を受けてベースからギターにパート・チェンジしたが、間もなく脱退し、ホリデイの後任として加入したウェス・ボーランド(リンプ・ビズキット)も短期間で脱退した[23]。なお、ボーランドは2009年、『ケラング!』誌のインタビューにおいて「俺はマンソンのレコードのために9曲を用意したのに、全く採用されなかった」と語っている[24]。
最終的にはマリリン・マンソン、トゥイギー・ラミレズ、クリス・ヴレンナ、ジンジャー・フィッシュというラインナップで2008年11月より本作の制作に入り、ショーン・ビーヴァンも共同プロデューサーとして貢献した[23]。アルバムのクレジットでは、クリス・ヴレンナがプログラミングを担当したのと、「イントゥ・ザ・ファイア」でジンジャー・フィッシュがピアノを弾いたと記載されているのを除けば、各メンバーの担当パートは明記されていない。
ジャケットに記載されたタイトル・ロゴは、黒澤明の監督映画『天国と地獄』(英語圏でのタイトルは『High and Low』)のロゴが元になっている[23]。
リリース
[編集]本作のリリースに先行して、バンドは2009年3月27日より公式サイトを通じて「ウィアー・フロム・アメリカ」の無料配信を開始した[25]。続いて、「アルマ・ガッデム・マザーファッキン・ゲドン」が本作からの第1弾シングルに選ばれるが[26]、歌詞の問題からラジオやテレビでは放送できず、放送禁止用語を削除した「クリーン・ヴァージョン」も制作されたが、このヴァージョンも結果的には、削除された部分が多すぎたため放送が自粛された[1]。
本作は、CD1枚の通常盤に加えて、ボーナス・ディスクが付属したデラックス・エディション盤も発売された。アメリカ盤(B0012977-72)のボーナス・ディスクは6曲入りだが[27]、日本盤(UICS-9107/8)のボーナス・ディスクは「イントゥ・ザ・ファイア」のオルタネイト・ヴァージョンが追加されて7曲入りとなった[28]。
反響
[編集]バンドの母国アメリカでは、発売初週に約4万9千枚を売り上げ、総合アルバム・チャートのBillboard 200で初登場4位となった[22]。また、『ビルボード』のハード・ロック・アルバム・チャートでは、2009年6月13日付のチャートで1位を獲得した[29]。
ドイツのアルバム・チャートでは最高11位に終わり、『ザ・ゴールデン・エイジ・オブ・グロテスク』(2003年)以降のアルバムとしては初めてトップ5入りを逃す結果となった[11]。
評価
[編集]フィル・フリーマンはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「マンソンは『ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ』において、暗闇の王としての地位を取り戻そうとしたが、率直に言って、それはうまくいかなかった」と評している[30]。トム・シンクレアは『エンターテインメント・ウィークリー』誌のレビューでC+を付け「音楽的には、ナイン・インチ・ネイルズの焼き直しと無難な1970年代メタルの折衷で、そこそこ満足できる場面もある。しかし、感受性の極めて強い15歳でもない限り、ミルクの如く人畜無害なマンソンのドゥームメタルは、浅い傷すら残さないように思える」と評している[31]。また、ラナ・クーパーはPopMattersのレビューで10点満点中7点を付け「スコルド在籍時も、マンソンのダークで破壊的な歌詞は常にそこにあったが、トゥイギーの風変わりな音楽的センスは不在だった。この無形の要素が復活したことにより、音楽は再び活気を取り戻し、マンソンは世界の破壊を楽しむ上での共犯者を得た」と評している[2]。
収録曲
[編集]全作詞: マリリン・マンソン、全作曲: 「ワイト・スパイダー」はトゥイギー・ラミレズ、クリス・ヴレンナ、マリリン・マンソンの共作で、その他の曲はトゥイギー・ラミレズとクリス・ヴレンナの共作。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「デヴォウア - Devour」 | |
2. | 「プリティ・アズ・ア($) - Pretty as a Swastika」 | |
3. | 「リーヴ・ア・スカー - Leave a Scar」 | |
4. | 「フォー・ラスティッド・ホーセズ - Four Rusted Horses」 | |
5. | 「アルマ・ガッデム・マザーファッキン・ゲドン- Arma-goddamn-motherfuckin-geddon」 | |
6. | 「ブランク・アンド・ホワイト - Blank and White」 | |
7. | 「ランニング・トゥ・ジ・エッジ・オブ・ザ・ワールド - Running to the Edge of the World」 | |
8. | 「アイ・ウォント・トゥ・キル・ユー・ライク・ゼイ・ドゥ・イン・ザ・ムーヴィーズ - I Want to Kill You Like They Do in the Movies」 | |
9. | 「WOW - WOW」 | |
10. | 「ワイト・スパイダー - Wight Spider」 | |
11. | 「アンキラブル・モンスター - Unkillable Monster」 | |
12. | 「ウィアー・フロム・アメリカ - We're from America」 | |
13. | 「アイ・ハフ・トゥ・ルック・アップ・ジャスト・トゥ・シー・ヘル - I Have to Look Up Just to See Hell」 | |
14. | 「イントゥ・ザ・ファイア - Into the Fire」 | |
15. | 「15 - 15」 | |
合計時間: |
脚注・出典
[編集]- ^ a b c “マリリン・マンソン新作『ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ』発売! 放送禁止用語を連発!”. CDJournal. 音楽出版社 (2009年5月20日). 2018年7月11日閲覧。
- ^ a b c Cooper, Lana (2009年5月28日). “Marilyn Manson: The High End of Low”. PopMatters. 2018年7月11日閲覧。
- ^ “Marilyn Manson The High End Of Low Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年7月11日閲覧。
- ^ Marilyn Manson - The High End Of Low - austriancharts.at
- ^ Marilyn Manson - The High End Of Low - hitparade.ch
- ^ charts.org.nz - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ spanishcharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ ORICON NEWS
- ^ finnishcharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ lescharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ a b Marilyn Manson | Longplay-Chartverfolgung - musicline.de
- ^ australian-charts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ swedishcharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ ultratop.be - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ italiancharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ MARILYN MANSON | full Official Charts History | Official Charts Company -「Albums」をクリックすれば表示される。
- ^ portuguesecharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ norwegiancharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ danishcharts.com - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ ultratop.be - Marilyn Manson - The High End Of Low
- ^ Marilyn Manson - The High End Of Low - dutchcharts.nl
- ^ a b “Marilyn Manson Splits With Interscope”. Blabbermouth.net (2009年12月3日). 2018年7月11日閲覧。
- ^ a b c d 有島博志 (2012年12月16日). “MARILYN MANSONのあの日、あの時19”. HMV&BOOKS online NEWS. ローソンエンタテインメント. 2018年7月11日閲覧。
- ^ “Marilyn Manson Vs. Limp Bizkit's Wes Borland”. Blabbermouth.net (2009年5月13日). 2018年7月11日閲覧。
- ^ Kreps, Daniel (2009年3月24日). “Marilyn Manson Offers Free Song As New Album "The High End of Low" Lurks”. Rolling Stone. 2018年7月11日閲覧。
- ^ “Marilyn Manson: 'Arma-Goddamn-Motherf**kin'-Geddon' Video Released”. Blabbermouth.net (2009年5月14日). 2018年7月11日閲覧。
- ^ Marilyn Manson - The High End Of Low (CD, Album) at Discogs - デラックス・エディション盤(アメリカ)の情報。
- ^ Marilyn Manson - The High End Of Low (CD, Album) at Discogs - デラックス・エディション盤(日本)の情報。
- ^ “Marilyn Manson The High End Of Low Chart History - Hard Rock Albums”. Billboard. 2018年7月11日閲覧。
- ^ Freeman, Phil. “The High End of Low - Marilyn Manson”. AllMusic. 2018年7月11日閲覧。
- ^ Sinclair, Tom (2009年5月20日). “The High End Of Low”. Entertainment Weekly. Meredith Corporation. 2018年7月11日閲覧。
外部リンク
[編集]- ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ - Discogs (発売一覧)