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シアノホス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シアノホス
識別情報
CAS登録番号 2636-26-2 チェック
特性
化学式 C9H10NO3PS
モル質量 243.22 g mol−1
外観 黄色または赤みを帯びた黄色の透明な液体
密度 0.932 g/cm3
融点

14-15 °C, 287-288 K, 57-59 °F

沸点

119-120 °C, 392-393 K, 246-248 °F (0.09 mmHg)

危険性
安全データシート(外部リンク) [1]
NFPA 704
1
2
1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シアノホスコリンエステラーゼ阻害剤[2]で、殺虫剤殺鳥剤英語版として使用される[3]有機リン系化合物で、外観は黄色または赤みを帯びた黄色の透明な液体である。

2013年4月に神奈川県横浜市でカラスが大量死した事件において、死亡したカラスからシアノホスが検出された[4][5]

2015年12月に福島県鏡石町でカラスの死骸が合計で86羽見つかった問題で、県がそのうちの5羽について農薬の検出検査を行ったところ、その5羽全ての胃の中からシアノホスが検出された。濃度は51~750ppm。現場に落ちていた油揚げからも極めて高い濃度(51,000ppm)を測定した[6]

安全性

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シアノホスは吸入、消化または皮膚や目との接触により体内に入る。症状としては呼吸困難嘔吐下痢腹痛、気管支漏 (bronchorrhea)、かすみ目、眼球クローヌス (opsoclonus) などがある。

別称

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  • BAY 34727
  • BAYER 34727
  • CIAFOS
  • CYANOFOS
  • CYANOX (サイアノックス)
  • CYAP
  • ENT 25,675
  • O,O-DIMETHYL O-(4-CYANOPHENYL) PHOSPHOROTHIOATE
  • O,O-DIMETHYL O-(P-CYANOPHENYL) PHOSPHOROTHIOATE
  • O,O-DIMETHYL O-4-CYANOPHENYL PHOSPHOROTHIOATE
  • O,O-DIMETHYL O-4-CYANOPHENYL THIOPHOSPHATE
  • O,O-DIMETHYL-O-P-CYANOPHENYL PHOSPHOROTHIOATE
  • O-P-CYANOPHENYL O,O-DIMETHYL PHOSPHOROTHIOATE
  • PHOSPHOROTHIOIC ACID O-(4-CYANOPHENYL) O,O-DIMETHYL ESTER
  • PHOSPHOROTHIOIC ACID, O,O-DIMETHYL ESTER, O-ESTER WITH P-HYDROXYBENZONITRILE
  • PHOSPHOROTHIOIC ACID, O-P-CYANOPHENYL O,O-DIMETHYL ESTER
  • S 4084
  • SUMITOMO S 4084
  • SUNITOMO S 4084

脚注

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  1. ^ Material Safety Data Sheets: Cyanophos”. Central Pollution Control Board, Ministry of Environment & Forests, Government of India. 2011年12月8日閲覧。
  2. ^ Cyanophos: CAMEO Chemicals”. NOAA. 2011年12月8日閲覧。
  3. ^ Cyanophos Data Sheet”. Alan Wood. 2011年11月8日閲覧。
  4. ^ カラス大量死、2羽の胃から殺虫剤を検出”. 読売新聞. 2013年5月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月3日閲覧。
  5. ^ “横浜・大量のカラス死骸 胃から“殺虫剤”の成分”. テレビ朝日. (2013年5月3日). http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000004725.html 2016年12月18日閲覧。 
  6. ^ 鏡石のカラス大量死、胃から殺虫剤成分 鳥インフル遺伝子検査陰性”. 福島民報. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月29日閲覧。