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シウダー・フアレス

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シウダ・フアレスから転送)
シウダー・フアレス(フアレス市)
Ciudad Juárez
メキシコの旗
シウダー・フアレス(フアレス市)の市章
市章
位置
の位置図
位置
シウダー・フアレスの位置(メキシコ内)
シウダー・フアレス
シウダー・フアレス
シウダー・フアレス (メキシコ)
シウダー・フアレスの位置(チワワ州内)
シウダー・フアレス
シウダー・フアレス
シウダー・フアレス (チワワ州)
座標 : 北緯31度44分16.08秒 西経106度29分0.96秒 / 北緯31.7378000度 西経106.4836000度 / 31.7378000; -106.4836000
歴史
設立 1659年
行政
メキシコの旗 メキシコ
  チワワ州
 Municipio Municipio de Juárez
 市 シウダー・フアレス(フアレス市)
市長 エンリーケ セラノ (Enrique Serrano)
PRI
地理
面積  
  市域 188 km2
標高 1,137 m (3,730 ft)
人口
人口 (2020年現在)
  市域 1,501,551人
  都市圏 2,539,946人
その他
等時帯 山岳部標準時 (UTC-7)
夏時間 山岳部夏時間 (UTC-6)
郵便番号 32000 -
市外局番 +52 656
国立統計地理院[1]
公式ウェブサイト : http://www.juarez.gob.mx/

シウダー・フアレスCiudad Juárez)は、メキシコ北部のチワワ州の都市。人口は約150万人(2020年)で州内最大である。アメリカ=メキシコ国境に接している。旧名はエル・パソ・デル・ノルテ(El Paso del Norte)。

1863年、メキシコシティがフランス軍に制圧されたため、当時のメキシコの大統領、ベニート・フアレス率いる共和党が一時的にエルパソ・デル・ノルテに移住し、フランス軍の侵略戦争(メキシコ出兵)に抵抗した。その行為に敬意を表す形で1888年にエルパソ・デル・ノルテはシウダー・フアレスに改称された。

一時期非常に治安が悪化したが既に収束している[2]

歴史

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スペイン領

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1659年ロッキー山脈へのルートを開拓していたスペイン人探検家でフランシスコ会フライスペイン語版英語版Fray)、ガルシーア・デ・サン・フランシスコ(García de San Francisco)によって「エル・パソ・デル・ノルテ」の町が造られた。

1680年プエブロの反乱

メキシコ独立

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1810年ヌエバ・エスパーニャからの独立を目指したメキシコ独立革命1810年-1821年)が始まる。

1832年ベラスコの戦いテクシャンがメキシコ合衆国に勝利。

1836年テキサス革命1835年-1836年)の講和条約・ベラスコ条約英語版[3]テキサス共和国1836年-1845年)がメキシコ合衆国から独立。

1845年テキサス併合

1848年米墨戦争(1846年 - 1848年)の講和条約グアダルーペ・イダルゴ条約によってリオ・グランデ川を米墨国境とすることが確定した。

1850年3月、アメリカ合衆国領のリオ・グランデ川北岸はエルパソ郡エルパソと呼ばれるようになった。

1888年、メキシコ領の南岸「エル・パソ・デル・ノルテ」は初代大統領ベニート・フアレスにちなんでシウダー・フアレス(Ciudad Juárez)と改称。

メキシコ革命

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20世紀

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マキラドーラの発達とともに治安が悪化、特に女性に対する暴行事件が1990年代以降に急増し、フェミサイド事件や女性誘拐事件が頻発している。また北米自由貿易協定の発効に伴い農村が疲弊し失業者が増大、誘拐ビジネスが横行するようになった。アメリカ合衆国テキサス州エルパソと隣り合う(El Paso–Juárez)ことからアメリカへの不法入国者が急増した。 1984年にはシウダー・フアレス放射能汚染事故が発生した。

21世紀

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2005年には麻薬カルテルのシナロア・カルテルフアレス・カルテルの間の抗争が勃発、2008年以降は急速に激化し、治安悪化のため駐留した連邦軍や連邦警察との間で内戦状況を呈していた(詳しくはメキシコ麻薬戦争)。2016年時点では既に収束しているが安全になったわけではない[2]

2023年1月1日、市内の州立刑務所が武装集団の襲撃を受け警備員ら14人が死亡する一方、受刑者24人が脱走した。刑務所内では暴動も発生した[4]

地理

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シウダー・フアレスは、北米最大の砂漠であるチワワ砂漠の中にある。街の南には、大規模なサマラユーカ砂丘、保護地域がある。この環境は、極端な天候にシウダー・フアレスの特徴、特に風が頻繁に市内で生成近くに砂漠の砂嵐と一緒にソースを記録した。

国境の町

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市の北側にメキシコとアメリカ国境アメリカ=メキシコ国境)でもあるリオ・グランデ川が流れている。川を渡ればアメリカに入国することになり、テキサス州最西部の町エルパソにたどり着く。シウダー・フアレスにはエルパソと結ぶ4つの橋があり、2008年におよそ22,958,472人の移民がこれらの橋を利用して2つの都市を行き来したといわれている。シウダー・フアレスとエルパソを合わせば、人口は約250万人となり、アメリカとメキシコの国境地帯の都市で2番目の大きさである。

2018年11月、中米からの移民キャラバンの一部がシウダー・フアレス側からアメリカ=メキシコ国境を越えてアメリカ入国を図ったが拘束されている[5]

気候

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シウダー・フアレスにはチワワ砂漠から近いため、気候は異常に乾燥している上、最高気温と最低気温に大きな差がある。夏季の平均最高気温は摂氏35度に上り、最低気温は摂氏20度以下になる。冬季の平均最高気温は摂氏14度で、最低気温は摂氏0度である。冬と春は降水量が少ないが雪が降ることがある。

シウダー・フアレスの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 28.0
(82.4)
30.0
(86)
33.0
(91.4)
39.0
(102.2)
42.0
(107.6)
49.0
(120.2)
47.3
(117.1)
41.5
(106.7)
41.0
(105.8)
38.0
(100.4)
32.0
(89.6)
34.0
(93.2)
49.0
(120.2)
平均最高気温 °C°F 14.7
(58.5)
18.0
(64.4)
21.6
(70.9)
26.6
(79.9)
31.3
(88.3)
35.7
(96.3)
35.4
(95.7)
34.2
(93.6)
31.1
(88)
25.9
(78.6)
19.4
(66.9)
15.8
(60.4)
25.8
(78.4)
日平均気温 °C°F 7.2
(45)
9.9
(49.8)
13.4
(56.1)
18.0
(64.4)
22.7
(72.9)
27.2
(81)
28.1
(82.6)
27.0
(80.6)
23.6
(74.5)
18.1
(64.6)
11.6
(52.9)
8.0
(46.4)
17.9
(64.2)
平均最低気温 °C°F −0.2
(31.6)
1.9
(35.4)
5.1
(41.2)
9.4
(48.9)
14.1
(57.4)
18.7
(65.7)
20.8
(69.4)
19.9
(67.8)
16.0
(60.8)
10.3
(50.5)
3.7
(38.7)
0.2
(32.4)
10.0
(50)
最低気温記録 °C°F −18.0
(−0.4)
−27.0
(−16.6)
−13.0
(8.6)
−5.0
(23)
1.0
(33.8)
5.0
(41)
10.0
(50)
10.0
(50)
7.0
(44.6)
−3.0
(26.6)
−17
(1)
−21.0
(−5.8)
−27.0
(−16.6)
降水量 mm (inch) 12.1
(0.476)
11.3
(0.445)
7.8
(0.307)
5.6
(0.22)
7.8
(0.307)
17.9
(0.705)
50.7
(1.996)
49.6
(1.953)
47.1
(1.854)
22.8
(0.898)
10.1
(0.398)
11.4
(0.449)
254.2
(10.008)
平均降水日数 (≥0.1 mm) 3.5 2.6 2.1 1.3 1.8 3.0 6.7 6.7 5.2 3.8 2.6 2.5 41.8
平均降雪日数 0.72 0.69 0.57 0 0 0 0 0 0 0 0.50 0.41 2.89
平均月間日照時間 248 254 310 330 372 390 341 341 330 310 270 248 3,744
出典1:1 Servicio Meteorológico Nacional (record highs and October record low)[6] (November record high, and record lows),[7]
出典2:Colegio de Postgraduados (snowy days)[8] BBC Weather (sun only).[9]

交通

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シウダー・フアレス国際空港があり、国内の主要都市との定期便がある。 空港からはシャトルバスが運行し、エルパソまで運転している[10]

人口統計

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1990年の統計では市の人口は約78万人だったが、30年間で倍増した。人口増加率はメキシコの都市の中でも高い水準にある。

国境を越えてアメリカ合衆国のテキサス州エルパソと共に二国間に跨る大きな生活圏を作り上げており、米墨間の生活圏としてはティフアナ(メキシコ) - サンディエゴ(アメリカ)に次ぐ。

麻薬組織の活動

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  • 2008年頃から麻薬カルテルの抗争が激化。メキシコ政府が取り締まりも強化しているにもかかわらず、市内で白昼に銃撃戦が発生するほど急速に治安が悪化した。同市では、2008年を通じて1,600人が麻薬がらみの事件で死亡。抗争はそれでも収まらず2009年には、2,575件の殺人事件が発生した[11]
  • 2010年1月31日未明、武装グループがパーティー会場を襲撃し、高校生ら13人(15人とも[2])を射殺、負傷者が多数発生する事件が発生[12]。カルデロン大統領は、殺害された高校生たちは無実であると発表している[2]警察当局からの話として、抗争に絡んで誘拐などに加担する高校生の存在が報道された[要出典]
  • シウダー・フアレスは長い間、その高い殺人率に起因する世界で最も危険な都市として見なされていた。しかし2010年から2011年にかけて殺人率は57%減少した。また、誘拐発生率は70%減少した。[要出典]
  • 以前、急速に治安が悪化し「戦争地帯を除くと世界で最も危険な都市」と恐れられていた[13]。しかし2012年にホンジュラスの都市サン・ペドロ・スーラに抜かれ、「世界で2番目に危険な場所」になった[14]

ギャラリー

[編集]

脚注

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  1. ^ SCITEL”. www.inegi.org.mx. January 13 2020閲覧。
  2. ^ a b c d 「無数の死を受け入れる」麻薬戦争が終わり、平和に苦しむ記者たち BuzzFeed、2018年6月17日閲覧。
  3. ^ メキシコ合衆国はベラスコ条約を根拠とするテキサス共和国の独立を認めていない。
  4. ^ メキシコ刑務所に襲撃 14人死亡、24人脱走 所内で暴動も”. AFP (2023年1月2日). 2023年1月3日閲覧。
  5. ^ 米、メキシコ国境で厳戒態勢移民キャラバン、検問所警備強化”. 共同通信社 (2018年11月19日). 2018年11月19日閲覧。
  6. ^ Normales climatológicas 1951-2010” (Spanish). Servicio Meteorológico Nacional. January 12, 2013閲覧。
  7. ^ Normales climatológicas 1951-2010” (Spanish). Servicio Meteorológico Nacional. January 12, 2013閲覧。
  8. ^ Normales climatológicas 1951-1980” (Spanish). Colegio de Postgraduados. January 12, 2013閲覧。
  9. ^ Average Conditions: Abraham Gonzalez International Airport”. BBC. January 12, 2013閲覧。
  10. ^ http://www.vivaaerobus.com/mx/vivabus
  11. ^ http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001010006.html 麻薬戦争の犠牲者、過去最悪の7600人に
  12. ^ メキシコで高校生13人射殺される、麻薬組織の犯行か(2010年2月1日ロイター通信)
  13. ^ Olsen, Lise. (2009-10-21) Ciudad Juárez passes 2,000 homicides in '09, setting record | Breaking News | Chron.com – Houston Chronicle. Chron.com. Retrieved on 2011-04-30
  14. ^ http://www.teamliquid.net/forum/viewmessage.php?topic_id=303432

外部リンク

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