シオジ
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シオジ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Fraxinus spaethiana Lingelsh. (1907)[1] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
シオジ(塩地[4]、学名: Fraxinus spaethiana[5] )は、モクセイ科トネリコ属の落葉高木。
特徴
[編集]シオジは本州、四国、九州の湿潤地に自生し[6]、関東地方以西の太平洋側に分布し[4]、日本海側にはあまり見られない。山地や谷間など[4]、岩がちな沢沿いに生育する。サワグルミなどと混生する[4]。
落葉広葉樹の高木で[4]、直径1メートル (m) 、高さ30 m程度まで生育する。幹はほぼ真っ直ぐ上に昇る[4]。樹皮はやや褐色を帯びた灰白色で、細かい縦の裂け目が割合規則正しい[4][7]。一年枝は太く、淡褐色で皮目がある[4]。一年枝と二年枝では樹皮の色が異なる[4]。花期は4 - 5月[4]。果実は翼果で、狭長楕円形で先が尖り、トネリコ属としては最大である[4]。
冬芽は円錐形で黒褐色や灰褐色で、芽鱗は2 - 4枚で圧毛が密生する[4]。枝先の頂芽は側目よりも大きく、頂生側芽を伴い、その他の側芽は枝に対生する[4]。対生する葉痕は心形や三日月形で、維管束痕が多数つく[4]。側芽どうしの葉痕の両端は互いにつながる[4]。
近年、蓄積は著しく少なくなっている。シオジとヤチダモは非常に似ており、見分けは難しいが、シオジは葉柄の基が肥大し、茎を取り巻いているが、ヤチダモは茎の周りの1/4以上に達しないので区分ができる[7]。またヤチダモは本州中部~北海道など寒冷地に多く分布するのも違いである。
木材
[編集]辺材は淡い黄白色で心材は淡灰褐色~淡黄褐色を呈している。辺心材の境目は明瞭。年輪ははっきりしている。木目は直通であるが木肌はやや粗い。材はヤチダモに似るが、やや軽軟。アッシュやタモと同じ属性の木材であるが、やや木質の色が濃くなる。木理はやや交錯し、肌目も粗いが、時に美しい杢目を呈する。やや重硬で欅や桜のような重さがあり硬く靱性が高いが加工性はよい。耐朽性は中程度[8]。木目は栗に似て目立つが、材の色は栗ほど黄色くなく、塗装しても栗ほどは黒くならない。硬質で弾力性に富むため、家具(窓枠や手すりなど)や装飾材と使用されるが、前述のように産出量が急減しているのでフロア材や構造材として大量に使用される事はない。
語源
[編集]語源は、柾目(まさめ)がとおり割りやすいので柾寿や柾樹の名前が付けられ、その音読みがシオジに転じたものと思われる[7]。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Fraxinus spaethiana Lingelsh. シオジ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月13日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Fraxinus sambucina (Blume) Koidz. シオジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月13日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Fraxinus platypoda auct. non Oliv. シオジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 50
- ^ 木材図鑑 シオジ
- ^ Shioji Fraxinus Spaethiana
- ^ a b c 生原喜久雄 「東京農工大学」農学部教授 樹木の個性を知る 生活を知る
- ^ 塩地・シオジ・しおじ/木材の専門店高田製材所
参考文献
[編集]- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、50頁。ISBN 978-4-416-61438-9。