シャヴォンヌ湖の白い龍
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この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2015年9月) |
シャヴォンヌ湖の白い竜(シャヴォンヌこのしろいりゅう。仏: le dragon blanc du lac des Chavonnes)は、スイス・ヴォー州(フランス語圏)アルプス側ピヨン峠オルモン谷方面に存在するシャヴォンヌ湖に関する竜の伝承である。なお参考文献を除き「竜」の表記で統一する。
伝承内容
[編集]この竜は、怪物としてではなくシャヴォンヌ湖の主という姿で伝承が残されている[1]。竜は雪のように白く、長い翼を持ち、水煙を立てながら水面を進む。鳥という鳥は猛禽類さえもこの竜をとても恐れていたため湖岸はいつもひっそりとしていたという。しかし、湖畔の村オルモン=ドゥスー(現エーグル郡)の娘達がこの湖畔に近づくと、竜は誘いに乗って娘たちのもとに泳ぎ寄り、娘たちの手から餌をもらったという。それから愛想よくお礼の挨拶をし、一飛びして水に潜り、人々の視界から消え去るという[2]。
シャヴォンヌ湖
[編集]オルモン-ドゥスウはヴォー州エーグル郡の最も東側にある山間部に位置し、そこにシャヴォンヌ湖がある。シャヴォンヌ湖の東の山を越えるとそこはもうベルン州であり、ドイツ語圏である。シャヴォンヌ湖とは5ヘクタール(50,000平方メートル)の大きさで野球場約2~3個分に相当する大きさである。シャヴォンヌ湖はニジマスやヨーロピアンパーチの産地である。
脚注
[編集]- ^ 桜井 (1998b)、189頁。
- ^ 桜井 (1998a)、176頁。
参考文献
[編集]- 竹原威滋・丸山顯德編著 編『世界の龍の話』(初版)三弥井書店〈世界民間文芸叢書 別巻〉、1998年7月10日。ISBN 978-4-8382-9043-7。
- 桜井 (1998a):桜井由美子「フランス 1 シャヴォンヌ湖の白い龍」176頁。
- 桜井 (1998b):桜井由美子「フランス 解説」189-190頁。
資料
[編集]- Lausanne Alfred Ceresole: “Légenden des Alpes vaudoises”(「ヴォー州アルプスの伝説」)1885, p.158.(「世界の龍の話」出典p.13より)
関連項目
[編集]- ピラトゥス山の竜伝承 - 人間を害するドラゴン伝承と人間を助け、ミルクを提供したドラゴン伝承が存在する。同じスイス伝承である。
- 宝を守る竜 - オーストリアフォアアールベルク州、ソンダーザッハ山の竜伝承。隣はスイス連邦である。