シースピカ
シースピカ | |
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2023年4月 | |
基本情報 | |
船種 | クルーザー |
船籍 | 日本 |
所有者 |
瀬戸内島たびコーポレーション |
運用者 | 瀬戸内シーライン[1] |
建造所 | 瀬戸内クラフト[1] |
母港 | 小用港 (江田島市) |
航行区域 | 平水 |
MMSI番号 | 431015458 |
経歴 | |
起工 | 2019年11月6日[2] |
進水 | 2020年7月6日[3] |
就航 | 2020年10月1日 |
現況 | 就航中 |
要目 | |
総トン数 | 90 トン[1] |
全長 | 25.7 m[1] |
幅 | 6.8 m[1] |
深さ | 2.4m [1] |
機関方式 | ディーゼル |
出力 | 829馬力×2[1] |
航海速力 | 23ノット[4] |
旅客定員 | 90名[1] |
シースピカ(英:SEA SPICA)は、瀬戸内海汽船グループの瀬戸内シーラインが運行する観光型クルーザー(高速船)。
概要
[編集]2018年に西日本旅客鉄道(JR西日本)が策定した「JR西日本グループ中期経営計画 2022」において、地域とともに瀬戸内の魅力を発信する「せとうち パレットプロジェクト」が立案された。その一環として、瀬戸内海汽船と協定を結び、共同で観光型クルーザーを開発することとなった[5]。目標として、2020年秋の広島デスティネーションキャンペーンへの投入としていた[5]。
2019年10月16日に概要が公表され、広島-三原航路「瀬戸内しまたびライン」を開設し、瀬戸内海汽船グループの「瀬戸内シーライン」とJR西日本グループの「JR西日本イノベーションズ」による共同出資会社「瀬戸内島たびコーポレーション」と鉄道建設・運輸施設整備支援機構による共同建造にて建造する方針となった[5]。なお、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の「国内クルーズ船」共同建造第1号である[1]。
建造を瀬戸内クラフト、デザインを川西康之率いる株式会社イチバンセンが担当[1]。船名は海の「SEA」に、おとめ座の一番星「SPICA」を組み合わせ、「この船が、瀬戸内の海で青白く美しい輝きを放ちながら、お客様を自由で開放的な旅に誘いたい」、という思いを込めて命名された[6]。同船のアンバサダーとして、アイドルグループ『STU48』が任命された[7]。
2020年10月1日より、瀬戸内しまたびラインを1日1往復する形で運航開始となった。原則、ドック期間の12月-翌3月を除く休日、連休期間に運航としている。2月には宮島や江田島へのモデルツアーの運航も行われるほか、必要に応じてチャーター船として供用される。
2023年5月19日から5月21日に開催されたG7広島サミットでは、各国首脳、要人、関係者の海路移動(グランドプリンスホテル~宮島間)に使用された。その際には船内一部座席をG7仕様に変更されている。
受賞歴として、日本デザイン振興会「2020年度グッドデザイン賞・ベスト100」[1]、日本船舶工学会「シップ・オブ・ザ・イヤー2020」小型客船部門を受賞している[8]。
2025年3月に就航5年を迎えるのを機に、広島港 - 三原港の航路を広島港 - 尾道港に延伸するとともに、立寄港も変更されることとなった[9]。
船内
[編集]2階
[編集]屋外デッキ
1階
[編集]案内所兼ショップ・運航情報モニター、バリアフリートイレ・バリアフリー客席
船内設備
[編集]階段昇降機・フリーWi-Fi・客席電源、抗菌・抗ウィルス対策として空気触媒「セルフィール」施工
瀬戸内しまたびライン
[編集]東向き航路(午前)
[編集]広島港(宇品旅客ターミナル)→広島港(元宇品・グランドプリンスホテル広島前桟橋 乗船のみ)→呉港(呉中央桟橋 乗船のみ)→海上自衛隊呉地方隊(艦船めぐり)→音戸の瀬戸→下蒲刈島(下船観光)→契島→大久野島(下船観光)→生口島(瀬戸田港 下船のみ)→三原港
西向き航路(午後)
[編集]三原港→生口島(瀬戸田港 乗船のみ)→大久野島(下船観光)→契島→大崎上島(下船観光)→音戸の瀬戸→海上自衛隊呉地方隊(艦船めぐり)→呉港(呉中央桟橋 下船のみ)→広島港(元宇品・グランドプリンスホテル広島前桟橋 下船のみ)→広島港(宇品旅客ターミナル)
沿革
[編集]- 2019年(令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 5月14日 - 「シップ・オブ・ザ・イヤー2020」小型客船部門を受賞[8]。
- 11月12日 - 次世代バイオディーゼル燃料「サステナ」に関する試験[10]。
- 2022年(令和4年)
- 7月1日 - 3日 - 「兵庫デスティネーションプレキャンペーン」の一環として、神戸港~淡路島間で特別運航[11]
- 2023年(令和5年)
- 5月19日 - G7広島サミットに伴い、首脳陣輸送としてグランドプリンスホテル広島前桟橋 - 宮島桟橋間でチャーター運航[12]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n [https://www.jrtt.go.jp/corporate/public_relations/pdf/20201102JRTTpress_sea_spica.pdf 観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シースピカ)」「2020 年度グッドデザイン賞・ベスト 100」・「グッドフォーカス賞 地域社会デザイン」を受賞 - 鉄道建設・運輸施設整備支援機構・瀬戸内海汽船・西日本旅客鉄道
- ^ a b [https://setonaikaikisen.co.jp/simatabi/cruiser/15/ シースピカの起工式が行われました。 - 瀬戸内海汽船(瀬戸内しまたびライン) (2023年5月20日閲覧)
- ^ a b [https://setonaikaikisen.co.jp/simatabi/cruiser/108/ 2020/07/06 シースピカ進水式 - 瀬戸内海汽船(瀬戸内しまたびライン) (2023年5月20日閲覧)
- ^ 船の紹介 シースピカ - 瀬戸内海汽船(2023年5月20日閲覧)
- ^ a b c d e せとうちエリアにおける観光型高速クルーザーの建造に着手します - 西日本旅客鉄道・瀬戸内海汽船・国土交通省中国運輸局・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(2019年10月16日、2023年5月20日閲覧)
- ^ a b “SEA SPICA”. 瀬戸内海汽船. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “STU48/観光型高速クルーザー「シー・スピカ」のアンバサダーに就任決定!”. 瀬戸内海汽船. 2023年5月20日閲覧。
- ^ a b シップオブザイヤー2020 小型船舶部門賞獲得! - 瀬戸内海汽船(2021年5月16日、2023年5月20日閲覧)
- ^ “広島港と三原港結ぶ観光高速船「シースピカ」尾道港まで航路延伸 2025年3月から”. 中国新聞. 2024年11月28日閲覧。
- ^ “次世代バイオディーゼル燃料を用いた観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シースピカ)」による技術調査を実施しました”. 株式会社ユーグレナ. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “「シースピカ」神戸へ初来港 瀬戸内の最新鋭観光船が大阪湾へ“出張”のワケ”. 乗りものニュース (2022年7月6日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “G7首脳が宮島へ移動 クルーズ船のデッキで談笑する姿も |FNNプライムオンライン”. FNNプライムオンライン (2023年5月19日). 2023年5月20日閲覧。
外部リンク
[編集]- SEA SPICA - 瀬戸内海汽船
- 瀬戸内しまたびライン - 瀬戸内シーライン