ジャック・ベルリオーズ
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ジャック・ベルリオーズ(Jacques Berlioz, 1953年11月9日 - )は、フランスの歴史家。長年にわたり西欧中世の「教訓逸話」(エクセンプラ)文学の研究を行う。現在は社会科学高等研究院 (EHESS) とフランス国立科学研究所 (CNRS) の歴史研究センターに所属[1]。
経歴
[編集]サヴォワ県シャンベリに生まれる[1]。1977年にフランス国立古文書学校を卒業。博士論文では、リヨンのドミニコ会士エティエンヌ・ド・ブルボン(1180年頃~1261年頃)の『説教素材集』を扱った。卒業後、ローマのエコール・フランセーズに所属した後[2]、1979年にジュラ県古文書館館長、1982年にCNRS研究員、1997年に同主任を歴任し、2006年から2011年までフランス国立古文書学校校長を務めた。リヨン第2大学、ローザンヌ大学、ジュネーヴ大学、フライブルク大学で教鞭をとったこともある。
1999年9月に来日し、名古屋大学で開催された国際シンポジウム「東西の老賢者-Merlin」に参加。オリヴィエ・ギュヨジャナンとともに、ブレポルス出版の「中世研究者のアトリエ」というコレクションを主宰する。
著作
[編集]原著
[編集]- 『ジュラ県の系譜学者・伝記作者ガイド』(共著)(ドール、ジュラ県教育資料センター、1980年)
- 『ジュラ県が保管する新聞・定期刊行物カタログ』(モンモロ、ジュラ県の古文書、1981年)
- 『ブルゴーニュ地方の聖ベルナール-場所と記憶』(共著)(ディジョン、ビヤン・ピュブリック出版、1990年)
- 『中世の自然災害と災禍』(フィレンツェ、デル・ガルッツォ出版、1998年)
- 『「彼らを皆殺しにせよ、神は己の者たちを認めたもう」-ハイステルバッハのカエサリウスが見たアルビジョワ十字軍』(トゥールーズ、ルバティエール出版、1994年)
- 『中世の修道士たち』(編著)(パリ、スイユ出版、1994年)
- 『典拠と引用を特定するために』(編著)(トゥルンハウト、ブレポルス出版、1994年)
- 『中世史の資料解説』(パリ、スイユ社、1996年)
- 『中世の教訓逸話-新しい展望』(編著)(パリ、シャンピオン出版、1998年)
- 『中世における模範的な動物(5世紀~15世紀)』(編著)(レンヌ大学出版、1999年)
- エティエンヌ・ド・ブルボン『説教素材集』第1部(共著)(トゥルンハウト、ブレポルス出版、2002年)
- エティエンヌ・ド・ブルボン『説教素材集』第3部(トゥルンハウト、ブレポルス出版、2006年)
日本語訳
[編集]- 「制御不可能な老賢者-西欧中世の<教訓逸話>文学におけるマーリン」、『アジア遊学』第68号(2004年10月)所収。NAID 40006468553。
脚注
[編集]- ^ a b “Jacques BERLIOZ” (フランス語). gahom.ehess.fr. Le Groupe d'Anthropologie Historique de l'Occident Médiéval, Centre de Recherches Historiques (UMR EHESS/CNRS n° 8558). 2020年4月24日閲覧。
- ^ “Berlioz, Jacques” (フランス語). www.persee.fr. Persée. 2020年4月25日閲覧。
外部リンク
[編集]- Jacques BERLIOZ - Le Groupe d'Anthropologie Historique de l'Occident Médiéval, Centre de Recherches Historiques (UMR EHESS/CNRS n° 8558)
- Berlioz, Jacques (1953-) - Persée