コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

スクミリンゴガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャンボタニシから転送)
スクミリンゴガイ
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
上目 : 新生腹足上目 Caenogastropoda
: 原始紐舌目 Architaenioglossa
上科 : リンゴガイ上科 Ampullarioidea
: リンゴガイ科 Ampullariidae
: リンゴガイ属 Pomacea
: スクミリンゴガイ P. canaliculata
学名
Pomacea canaliculata Lamarck1819
和名
スクミリンゴガイ
ジャンボタニシ
英名
channeled apple snail
golden apple snail

スクミリンゴガイ学名 Pomacea canaliculata)は、リンゴガイ科(リンゴガイ、アップルスネイル)に属する淡水棲の巻貝である。俗にジャンボタニシと呼ばれる[1]

形態

[編集]

淡水巻貝としては極めて大型である。殻の形は独特で縦の長さと横の長さはほぼ同じである。殻は右巻きの5段で成体は殻高50 - 80 mmに達する。

卵は多数が固まった卵塊を形成し、鮮やかなピンク色で目立ちやすい。ピンク色なのはカロテノイドが含まれているからだと見られている[2]。同族間で形態が酷似しており、見た目だけで見分けるのは難しいといわれる。

生態

[編集]

生活リズムとしては原則的に夜行性と見られ、日中は泥に潜って休んでいる個体が多い。泥に潜る行動は休眠以外でも水深が浅いなど貝にとって不利な条件だとよく見られる。高水温や餌の量などの条件では潜る率に雌雄差が見られる[3]

耐寒性はあまり高くなく、地中で越冬した場合0度で25日、-6度で1日程度ですべての貝が死亡するといい[4]、気温による死亡率の考え方には平均気温を用いる手法[5]や積算気温を用いた手法も提案されている[6]。泥に潜ることで越冬時の生存率が上がるという[7]。越冬による死亡率は貝の大きさが関係しており、殻高10mm未満の稚貝は死亡率が高い。また、逆に殻高30mmを超える大きな個体も死亡率が高い例がしばしば観察される[7][8][9]。これは稚貝は冷えやすく乾燥にも耐えられないこと、また、大きすぎる貝は地中に潜るのが下手で低温と乾燥に耐えられないのではないかとみられている。耐寒性を決めるのは体内で合成されるグリセロールの量であり、これが多いスクミリンゴガイはラプラタリンゴガイ(P. maculata)よりも耐寒性が高い[10]

活動水温は25度から30度が適当で、高温側は35度を超えると活動が鈍るという報告が多い[11][3]。また、低温側は17度を下回ると活動停止するという。

止水域を好むとされ、流速が早い場所には定着できない[12]。貝の分布には他にも水深と化学的酸素要求度(COD)の値も関係しているとされる。CODは少し高い方を好むとされ[13]、清流よりは適度に富栄養で淀んだ水田のような環境を好むと見られる。

原産地のアルゼンチンでの観察によれば、餌は水中の腐植や生物遺体の細かい破片、いわゆるデトリタスが中心であり、新鮮な植物は少ない[14]。餌として葉が持つ防御物質のフェノール類の量に反応しており、腐植を好む理由の一つは餌の防御物質が減ることと見られている[15]。水中の葉のほか、イネの場合は水中で茎を噛みちぎり、水面に落ちた葉を水中に引き込んで食べているという[11]

大食漢であり、日本での観察では一日当たりの摂食量は殻高30mmの個体で約3gだという[16]。イネよりもレタスナスメロンなどの野菜を好む[17]。愛媛県での観察によるとスクミリンゴガイのいる水田では水田雑草のコナギが見られないという[18]

性成熟するのはオスは殻高25 mm、メスは30 mmで、雌雄異体で雌の方が大きくなる[19]。雄は殻をぶつけ合って競うという。九州における調査では水路の個体と比べ、水田の個体の方が殻が薄い傾向にあるという[20]。雌雄異体であり繁殖には交尾を行う。交尾の時間は4時間から20時間、平均12時間にも及ぶ。雄は長時間の交尾の途中で精子以外に陰茎からの分泌物を雌に与える行動が見られるが、意義などについてはよくわかっていない。雌雄ともに乱交型であり卵塊の卵は複数の雄の遺伝子を含むという[21]。同一卵塊中の性比は雌雄どちらかに極端に偏るという変わった性質が報告されている[22][23]

水面から離れた植物体表面や岸辺の壁面に産卵し、直後は1個1個の卵を結着している粘液が柔らかいが、やがて硬質化して付着箇所から容易には剥がれない状態となる。卵塊は鮮やかな鮮紅の警戒色を呈し、卵内部は神経毒PcPV2英語版が満たされて、ヒトが食した場合は苦味もあり[24]、この毒と色彩によって、卵はアリ以外の全ての捕食者から逃れている[25]孵化酸素を要すため、水中では孵化できない。

日本の夏季の気候で2週間程度で孵化し、幼体は水温と栄養状態に恵まれれば、2か月で性成熟する。

鰓呼吸だけでなく、様器官で空気中の酸素を利用して乾燥に強く、乾期などに水中から離れても容易には死亡しない。

コイCyprinus carpio)は幼貝をよく食べ、九州での野外観察では1日に約50個は捕食していると推定されている[26]。水槽実験では1日200個捕食しているとする結果もあるが、野外で葉泥に潜るために少なくなったとみられている。日本では他にヒル類(成貝も捕食可能)[27]ヘイケボタル(殻高1cm程度まで)[28]などが報告されている。


分布

[編集]

自然分布の野生個体は、南アメリカのラプラタ川流域に生息する[29]

温帯および熱帯のアジア各地に移入分布する。中国の個体群はミトコンドリアDNA解析の結果、スクミリンゴガイがアルゼンチン起源、同属近縁の P. maculataはブラジルが起源だと推測されている[30]

日本では北海道、東北地方北陸地方以外には広く定着している。養殖場のものが逃げ出したもののほか、除草能力の高さから、たびたび起こる無農薬オーガニックが流行する際に「除草剤代わりの稲守貝」「神の貝」などと称して未発生の地域に積極的に放飼することが一部で行われ、これが日本で分布を拡大する一因となったとされている[31]

人間との関係

[編集]

食用

[編集]

淡水巻貝としてはかなり大きく、減反政策による遊休農地の有効利用策として1981年に台湾経由で輸入されたのが日本における最初とされる[32]長崎県和歌山県に初めて持ち込まれた[33]

寄生虫のリスクがあるため生食はできない。中国では本種が広東住血線虫Angiostrongylus cantonensis)の主要な感染源の一つとなっていると見られている[34]

神経毒を含むもののタンパク質毒のため、加熱によって変性して毒性を失うとマウスへの投与実験で報告されている[35]

農業被害と対策

[編集]

水田や湿地で栽培する温帯から熱帯にかけての有用作物であるイネ、サトイモヒシハスなどに食害被害が出ている。サトイモは日本本土では通常は畑で栽培されるため(亜熱帯の沖縄ではタイモと言って水上栽培することがある)にあまり注目されず、専らイネに対する被害と対策の研究が進んでいる。

イネは特に葉齢4程度までの幼苗が被害を受けやすいとされる。通常田植えは葉齢2.2前後で行うので食害が問題になりやすく、概ね田植え後2週間程度までが被害が大きい。田植えされたイネを加害するのは殻高15mmを越えた個体で、殻高30mmを超えると7葉期くらいまでなら食べることができる[11]。貝のいない苗床で十分大きくなるまで育ててから田植えを行えばある程度被害を減らせるが、大苗は活着に問題があるとされる。また、農作業の省力化の点で、苗床での育苗を経ずに水田への種籾の直播が見直されつつあり[36]、この場合は発芽直後から貝が存在することになるため、殻高15mmに満たない稚貝でも食べることができ、大きな問題となる。

駆除方法としてメタアルデヒド石灰窒素などいくつかの殺貝剤が提案されている。これらはカタツムリナメクジなどの陸生貝類の駆除や、水生貝類が媒介する日本住血吸虫症でも使われているものである。特に優れているのはメタアルデヒドでスクミリンゴガイに対しては殺貝率の高さ[37]だけでなく、忌避率も高く薄い溶液に浸した餌を与えても貝が摂食しない[38]。メタアルデヒドは当初、水稲には使用できなかったが2008年の見直しで水稲のリンゴガイ類駆除用として農薬登録された。石灰窒素も殺貝率が高い優秀な農薬であるが、作物に薬害が出るために、作付けには散布後10日程度は待つ必要がある[39]。また、この性質のために原則として栽培中ではなく、植え付け前に使用する、

その他薬剤としてリン酸鉄(III)(燐酸第二鉄)、硫酸銅水酸化銅(II)などの[40]、カルタップなども殺貝効果が確認されている。カルタップは摂食防止の効果が高いとされる[41]が、単体での殺貝率は低い[37]。リン酸鉄は効果が弱いといわれるが、有機農法扱いとなるメリットがある。

生態節で前述したように水深が浅いことを嫌い、水が少なくなると泥に潜って休眠状態に入ることから、水深管理も食害防止に有効であることが複数報告されている[16][42]。これを応用し水田の雑草駆除にも利用できる。苗を植えたあと2週間が食害被害の多い期間なので、この間だけは浅水で管理し、イネの茎が硬くなり食害を受けなくなってからは水を増やすことで、休眠から目覚めた貝がイネ以外の雑草を食べることに期待するというものである。大隈ら(1994)が福岡県の水田で行った実験では概ね良好な除草結果を得られているが、水田内の水が溜まりやすい部分ではイネの食害被害も多少出た。この論文内では注意点として無被害の水田への貝の放飼は行わないこと直播水田には向かないこと水深管理ができない水田には向かないことなども指摘している[43]。福岡県での聞き取り調査では、減農薬・無農薬を志す農家は農薬散布時の急性・慢性の中毒事故に危機感を持って始めた例が多く、中には貝による除草を行っている農家もある[44]鹿児島県の事例では貝はアイガモ以上に手軽に利用できるが、畔の除草は期待できないため、無農薬栽培米を売りにするときはそこに手間がかかるという[45]。なお、九州地方は日本の中でも特にスクミリンゴガイによる食害被害の多く、惨状が地域住民に知れ渡っており、根絶は無理ということで利用の研究も盛んに行われている地域であることには留意する必要がある。

越冬に伴う貝の死亡率がかなりあることから、これを上昇させようという取り組みも行われている。生態節の通り、稚貝および極端に大きい個体は越冬時に死亡することが多く、中型から大型の個体が越冬成功率が高い。越冬時の水田でのトラクターによる耕転はその一つであり、耕転を行うことで平均殻高12mmの区画、同20mmの区画のいずれでも殺貝率は7割前後に及ぶという。また、乾燥状態でなく湛水状態での耕転、いわゆる代掻きの状態であってもほぼ同じ殺貝率であることが示されている[46]

電気ショックも比較的長く研究されている分野である。水槽内での観察では貝の動きを20分程度とめることができるが、殺貝効果はない[47]。植物の茎に見立てたパイプに電極を取り付け交流電流を流す試験では低電圧でも顕著な産卵防止効果を見せた[48]佐世保工業高等専門学校の柳生義人らによると、電流を流すと負極側に貝が集まる性質があり、効率的な駆除が出来るという[49]

農薬や機械を使わない方法も幾つか提案されており、熱湯散布[50]なども提案されている。

人が拾い上げる方法も効果がある。タイやベトナムでは人が拾い上げることでの貝の生息密度を下げているが、食用にはしていないという[51]。トラップで誘引し集めた貝を処分することで効率的に駆除する方法は各種考案されており、なかには中学生や高校生が考えたものもある[52][53][54]

天敵として大量発生地域ではスッポンの大量放流による駆除が行われている[55]が、これら駆除のために放流した天敵を食用に捕らえる人間もいるため、問題となっている[56]

産卵抑制策として貝は、銅剤塗料を用水路の壁面に塗布するというものもあった。塗布面より上部の区域への産卵防止効果があったが、数十mの塗布範囲では水田内の貝の総量には差が見られなかったという[57]

貝の駆除ではなく苗の強化を目指す方向もある。貝は茎が硬い大苗を食害しない。大苗(イネでは「成苗」と呼ばれることが多い)の田植えは活着率や作業効率の点で嫌がられるが、根の張りと活着率を改善したポット苗と田植え機がイネでも考案され、一部の農家では使われている。改良型の大苗の見直しは農業だけでなく、林業分野でも進んでおり植え付け時期を選ばず、活着率もよいことが評価されている[58]。林業分野では「コンテナ苗」と呼ばれることが多い。また、フルボ酸を加えた培土で育苗し茎を硬くするというのもあるという[53]

激害地で種籾の直播方式を取る場合は乾田式が推奨されており、種籾はばら撒きか畝を作って筋蒔きする。湛水方式で行う場合は、2-3週間程度を目安に全面的な落水処理もしくは苗の脇に溝を作るという水深管理法、殺貝剤散布など幾つかの方法が提案されている。水深管理だけでは落水期間中の豪雨による貝の活性化リスクもあるが、メタアルデヒド殺貝剤の併用を行うと食害リスクが減るという[59]。水田以外の畑作物との数年単位での輪作も推奨されている。

参政党SNS問題

[編集]

2023年7月、参政党奈良県支部のSNSが、田植え実習を報告した動画の中で、「慣行農法では嫌われ者のジャンボタニシくん。自然農法では味方になってくれます。水の量を調整して、ジャンボタニシ君の協力を得て、今後草抜きなしでいけるかな」とジャンボタニシを用いた除草法を紹介した[60][61]。2024年2月末には、福岡県や奈良県で農業を営む参政党の一部党員が、ジャンボタニシを用いて自然農法として推奨するような内容を投稿していたことが判明し[62][63]、党員内でジャンボタニシ農法が推進されていたことが判明した。福岡県支部の党員は、Xでジャンボタニシ農法を「40年前から地元で行われている有機農法」「地域ぐるみでJA福岡市が指導した」「全国でやったらいい」[64][65]などと投稿した[61][66][67]。この党員は、自身の公式サイトでジャンボタニシ農法を採用した無農薬米を販売している[61][68]。3月6日、農林水産省がXで水田での「ジャンボタニシ」の放し飼いは止めるよう注意喚起し[69][70]農林水産大臣は、12日に「除草目的でも周囲に悪影響を及ぼすので、放さないように」と呼び掛けた[69][71]。JA福岡市のホームページにはジャンボタニシを用いた除草法が2024年4月現在も掲載されている[72]が、3月7日の時点で「当組合が『ジャンボタニシ農法を推奨している』という内容の投稿がございますが、そのような事実はございません」と声明を出した[60][66]。3月9日、参政党は公式ホームページに「党としてジャンボタニシ農法を推奨しているわけではない」「ジャンボタニシは撲滅が必要」「意図的に繁殖させるような行為は一切行われていない」として、「誤解を招く可能性のある発信を行った支部や党員には、発信内容を訂正し、今後はそのような発信を控えるよう指導した」と発表した[69][61][73]

飼育

[編集]

アクアリウム市場でスクミリンゴガイの黄変種は、ゴールデンアップルスネールの商品名で流通している。水槽内のコケ取りタンクメイトとして飼育されるが、水草入りの水槽で飼育すると水草が食害に遭う。淡水で繁殖するため、水槽内で数が増えすぎる被害も発生する。

飼料

[編集]

水田で取れたジャンボタニシの家畜飼料への応用研究がされている。 愛媛県養鶏研究所では採卵鶏の飼料に活用できることが実証された[74]。ただし採取と加熱乾燥のコスト問題が課題として残る。

分類学的位置づけ

[編集]

「ジャンボタニシ」の呼称があるがタニシとは淡水生の巻貝というくらいしか共通点は無く、分類学的には非常に疎遠である[75]

和名リンゴガイは英名 apple snail(リンゴみたいな巻貝)の直訳。英名自体は恐らく、縦と横がほぼ同じという貝殻の形態、および黄色っぽい色合いがリンゴの果実に似ていることに因むと見られる。

日本にはリンゴガイ属 Pomacea のうちスクミリンゴガイとラプラタリンゴガイ Pomacea insularum が生息するが、これらは形態では区別が困難である。アジアに主に生息するのはスクミリンゴガイであるが、ラプラタリンゴガイ、Pomacea diffusaPomacea scalaris も発見されている[29]

アジアに移入されたはかつてラプラタリンゴガイとされてきたが、1986年に日本産の種はスクミリンゴガイと同定された[29]。遺伝子解析では静岡県、広島県、沖縄県などいくつかの県でラプラタリンゴガイも発見されている[76]。殻に黒い線があるのはスクミリンゴガイのことが多いというが、両者は交雑もするため形態だけでの判別には限界があるという。

出典

[編集]
  1. ^ 宮原義雄, 平井剛夫, 大矢慎吾 (1986) 水田作物を加害するラプラタリンゴガイ(ジャンボタニシ)の発生. 植物防疫 40(1), p.31-35.
  2. ^ 山口真範・井嶋博 (2020) ジャンボタニシの卵塊に含まれる成分の抽出と分析. 和歌山大学教育学部紀要 70, p.33-35. doi:10.19002/AN00257977.70.33
  3. ^ a b 和田節・吉田和弘 (2000) スクミリンゴガイPomacea canaliculata (Lamarck)の潜土行動;日周性と潜土に影響を及ぼす要因. 九州病害虫研究会報 46, p.88-93. doi:10.4241/kyubyochu.46.88
  4. ^ 大矢慎吾・平 剛夫・宮原義雄 (1987) 北部九州におけるスクミリンゴガイの越冬. 日本応用動物昆虫学会誌 31(3), p.206-212/ doi:10.1303/jjaez.31.206
  5. ^ 松下みどり (2012) 冬期の平均気温を用いたスクミリンゴガイの発生予察法の検討. 関東東山病害虫研究会報 59, p.89-90. doi:10.11337/ktpps.2012.89
  6. ^ 菖蒲信一郎・御厨初子・山口純一郎・松崎正文・善正二郎・和田節 (2001) 気温データを用いたスクミリンゴガイの水田における越冬死亡率の推定. 日本応用動物昆虫学会誌 45(4), p.203-207. doi:10.1303/jjaez.2001.203
  7. ^ a b 清田洋次・奥原國英 (1987) スクミリンゴガイの越冬経過について. 九州病害虫研究会報 33. p.102-105. doi:10.4241/kyubyochu.33.102
  8. ^ 矢野貞彦・中谷政之 (1989) スクミリンゴガイの水稲への加害と越冬状況. 関西病虫害研究会報 31, p.57. doi:10.4165/kapps1958.31.0_57
  9. ^ 廣田龍司・大木浩 (1989) 千葉県におけるスクミリンゴガイの発生生態と防除. 関東東山病害虫研究会年報 36, p.212-213. doi:10.11337/ktpps1954.1989.212
  10. ^ Keiichiro Matsukura, Yohei Izumi, Kazuhiro Yoshida, Takashi Wada (2016) Cold tolerance of invasive freshwater snails, Pomacea canaliculata, P. maculata, and their hybrids helps explain their different distributions. Freshwater Biology 61(1), p.80-87. doi:10.1111/fwb.12681
  11. ^ a b c 大矢慎吾・平井剛夫・宮原義雄 (1986) ラプラタリンゴガイのイネ稚苗食害習性. 九州病害虫研究会報 32, p.92-95. doi:10.4241/kyubyochu.32.92
  12. ^ 市瀬克也・吉田和弘 (2001) 河川流域におけるスクミリンゴガイの地理的分布の制限と水田分布の関連. 九州病害虫研究会報 47, p.77-81. doi:10.4241/kyubyochu.47.77
  13. ^ 市瀬克也・和田節・遊佐陽一・久保田富次郎 (2000) 棲息地別のスクミリンゴガイ密度と環境要因の関与. 九州病害虫研究会報 46, p.78-84. doi:10.4241/kyubyochu.46.78
  14. ^ Enzo Manara, Mara Anahí Maldonado & Pablo Rafael Martín (2024) You are what you eat: is the apple snail Pomacea canaliculata a macrophytophage or a detritivore in its native range (southern Pampas, Argentina)? Limnology 25(3) doi:10.1007/s10201-024-00755-8
  15. ^ Jian-Wen Qiu, Man Ting Chan, King Lun Kwong, Jin Sun (2011) Consumption, survival and growth in the invasive freshwater snail Pomacea canaliculata: does food freshness matter? Journal of Molluscan Studies 77(2), p.189-195. doi: 10.1093/mollus/eyr005
  16. ^ a b 大隈光善・福島裕助・田中浩平 (1994) スクミリンゴガイの水田雑草食性と水稲苗の食害防止. 雑草研究 39(2), p.109-113. doi:10.3719/weed.39.109
  17. ^ 福島裕助・中村晋一郎・藤吉臨 (2001) 野菜に対するスクミリンゴガイの選好性と摂餌行動(収量予測・情報処理・環境). 日本作物学会紀事 70(3), p.432-436. doi:10.1626/jcs.70.432
  18. ^ 日鷹一雅・嶺田拓也・徳岡美樹 (2007) スクミリンゴガイPomacea canaliculata (LAMARCK) の侵入が水田植物相に及ぼす影響評価. 農村計画学会誌 26 special issue, p.233-238. doi:10.2750/arp.26.233
  19. ^ 兼島盛吉・山内昌治・比嘉邦男 (1986) ラプラタリンゴガイの性成熟. 九州病害虫研究会報 32, p.101-103. doi:10.4241/kyubyochu.32.101
  20. ^ 吉田和弘・遊佐陽一・和田節・星川和夫 (2008) スクミリンゴガイの殻厚に影響する要因. Venus (Journal of the Malacological Society of Japan) 66 (3-4), p.217-225. doi:10.18941/venus.66.3-4_217
  21. ^ Silvana Burela 著 熊谷菜摘・遊佐陽一 訳 (2015) リンゴガイ類の繁殖生物学. 植物防疫 69(3), p.183-186.
  22. ^ Yoichi YUSA and Yoshihito SUZUKI (2003) A snail with unbiised population sex ratios but highly biased brood sex ratios. Proceedings of The Royal Scociety Biological Sciences 270, p.283-288. doi:10.1098/rspb.2002.2226
  23. ^ 遊佐陽一 (2005) スクミリンゴガイの特異な性比変動. 植物防疫 59(2), p.58-61.
  24. ^ 九州沖縄農業研究センター:スクミリンゴガイ 生態”. 農研機構. 2020年2月20日閲覧。
  25. ^ Erik Stokstad (Jun. 3, 2013). “ScienceShot: Invasive Snails Protect Their Young With Odd Poison” (英語). American Association for the Advancement of Science. http://news.sciencemag.org/2013/06/scienceshot-invasive-snails-protect-their-young-odd-poison 
  26. ^ 遊佐陽一・甲斐伸一郎・安藤俊二・塩崎尚美・和田節 (2001) 野外におけるコイのスクミリンゴガイ捕食能力. 九州病害虫研究会報 47, p.69-72. doi:10.4241/kyubyochu.47.69
  27. ^ 小澤朗人・牧野秋雄・石上茂 (1989)スクミリンゴガイの成貝を捕食するヒル類の一種について. 関東東山病害虫研究会年報 36, p.214. doi:10.11337/ktpps1954.1989.214
  28. ^ 近藤章・田中福三郎 (1988) ヘイケボタル幼虫によるスクミリンゴガイの捕食について. 日本応用動物昆虫学会誌 33(4), p.211-216. doi:10.1303/jjaez.33.211
  29. ^ a b c 九州沖縄農業研究センター:スクミリンゴガイ 分類”. 農研機構. 2020年2月20日閲覧。
  30. ^ Qian-Qian Yang, Su-Wen Liu, Chao He & Xiao-Ping Yu (2018) Distribution and the origin of invasive apple snails, Pomacea canaliculata and P. maculata (Gastropoda: Ampullariidae) in China. Scientific Reports volume 8, Article number: 1185. doi:10.1038/s41598-017-19000-7
  31. ^ 日本生態学会, 和田節『外来種ハンドブック』地人書館〈スクミリンゴガイ~ 人のいとなみに翻弄される水田の外来種〉、2002年、171頁。ISBN 9784805207062NCID BA58709946 
  32. ^ スクミリンゴガイ”. 侵入生物データベース. 2016年11月9日閲覧。
  33. ^ 九州沖縄農業研究センター:スクミリンゴガイ 分布と被害”. 2020年2月20日閲覧。
  34. ^ Shan Lv,Yi Zhang,He-Xiang Liu,Ling Hu,Kun Yang,Peter Steinmann,Zhao Chen,Li-Ying Wang,Jürg Utzinger,Xiao-Nong Zhou (2009) Invasive Snails and an Emerging Infectious Disease: Results from the First National Survey on Angiostrongylus cantonensis in China. Plos Neglected Tropical Disease 3(2), e368. doi:10.1371/journal.pntd.0000368
  35. ^ Heras H.; Frassa MV.; Fernández PE.; Galosi CM.; Gimeno EJ; Dreon MS. (2008). “First egg protein with a neurotoxic effect on mice.”. Toxicon 52: 481-488. doi:10.1016/j.toxicon.2008.06.022. 
  36. ^ 川崎賢太郎 (2010) 水稲直播栽培技術の採択要因とその効果. 農業経済研究 82(1), p.11-22. doi:10.11472/nokei.82.11
  37. ^ a b 宮原義雄・平井剛夫・大矢慎吾 (1987) スクミリンゴガイに対する薬剤防除試験.九州病害虫研究会報 33, p.106-109. doi:10.4241/kyubyochu.33.106
  38. ^ 西内康浩 (1992) スクミリンゴガイに及ぼす農薬の影響. 水産増殖 40(3), p.273-277. doi:10.11233/aquaculturesci1953.40.273
  39. ^ 松島憲一, 脇本賢三, 吉永悟志, 田坂幸平, 大森博昭 (2002) 石灰窒素の散布が湛水土中直播水稲の出芽に及ぼす影響(栽培). 日本作物学会紀事 71(1), p.11-16. doi:10.1626/jcs.71.11
  40. ^ 上林譲 (1989) スクミリンゴガイに対する銅剤などの殺貝効力について. 関西病虫害研究会報 31, p.58. doi:10.4165/kapps1958.31.0_58
  41. ^ 朝加明宜・佐藤安夫 (1987) スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)の摂食活動に対するカルタップおよびベンスルタップの阻害作用. 日本応用動物昆虫学会誌 31(4), p.339-343. doi:10.1303/jjaez.31.339
  42. ^ 和田節, 市瀬克也, 杉浦直幸, 福島裕助 (1999) 湛水直播水稲におけるスクミリンゴガイによる被害:播種後3週間落合体系による被害と雑草の発生. 九州病害虫研究会報 45, p.68-71. doi:10.4241/kyubyochu.45.68
  43. ^ 大隈光善・田中浩平・須藤新一郎 (1994) スクミリンゴガイによる水田雑草防除. 雑草研究 39(2), p.114-119. doi:10.3719/weed.39.114
  44. ^ 藤原厚作 (2019) 減農薬稲作技術の社会的形成と農家の主体性 ―福岡県における減農薬運動を事例に―. 村落社会研究ジャーナル 26(1), p.1-12. doi:10.9747/jars.26.1_1
  45. ^ 笹倉修司 (1999) 暖地水稲作における無農薬栽培の実践過程と作業特性. 農業経営研究 37(1), p.83-88. doi:10.11300/fmsj1963.37.1_83
  46. ^ 和田節・遊佐陽一・市瀬克也・菅野絋男・松村正哉・有村一弘・浦野知・高橋仁康 (2004) ロータリ耕耘や代かきによるスクミリンゴガイの殺貝効果. 九州病害虫研究会報 50, p.23-28. doi:10.4241/kyubyochu.50.23
  47. ^ 佐藤三郎・高田典克・猪原哲・山部長兵衛 (1998) スクミリンゴガイの電気工学的防除 交流電圧による阻害効果. 日本応用動物昆虫学会誌 42(3), p.129-133. doi:10.1303/jjaez.42.129
  48. ^ 宮岡佳美・松本千春・柳生義人・川崎仁晴・大島多美子・須田義昭 (2007) 電気刺激によるジャンボタニシの産卵防止効果. 平成19年度電気関係学会九州支部連合大会(第60回連合大会)講演論文集セッションID: 01-2P-06. doi:10.11527/jceeek.2007.0.394.0
  49. ^ “ジャンボタニシ 捕獲にビリビリ有効 おびき寄せて超音波で駆除”. 『日本農業新聞』. (2019年5月26日). オリジナルの2019年5月31日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190531175122/https://www.agrinews.co.jp/p47758.html 2019年5月26日閲覧。 
  50. ^ 「ジャンボタニシお湯攻め静岡県高温洗浄機で駆除実証」『日本農業新聞』2021年12月2日10面
  51. ^ Katsuya ICHINOSE, Chomponoot CHANYAPATE, Tran Quy HUNG (2001) Distribution of the Apple Snail and Damage in Rice Fields of Thailand and Vietnam. 熱帯農業 45(2), p.119-125. doi:10.11248/jsta1957.45.119
  52. ^ 「ジャンボタニシ ごめんね」 中学生が改良を重ねた「罠」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2022年5月25日). 2022年10月14日閲覧。
  53. ^ a b 「ジャンボタニシ対策/捕獲:苗箱で100匹超 水稲:茎と葉を固く」『日本農業新聞』2020年7月31日7面
  54. ^ 「ジャンボタニシの誘引餌にドッグフード グッドな駆除」『日本農業新聞』2021年7月10日13面
  55. ^ 九州沖縄農業研究センター:スクミリンゴガイ”. 農研機構. 2013年6月25日閲覧。
  56. ^ “ジャンボタニシ退治にスッポン活躍”. オリジナルの2006年8月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20060806223238/http://mytown.asahi.com/saga/news.php?k_id=42000000607250002 2007年10月20日閲覧。 
  57. ^ 田坂幸平・和田節・遊佐陽一・吉田和弘・安東敏弘・土屋史紀・深見公一郎・佐々木豊 (2013) 水路における忌避材によるスクミリンゴガイの産卵抑制. 農作業研究 48(4), p.133-141. doi:10.4035/jsfwr.48.133
  58. ^ 諏訪錬平・奥田史郎・山下直子・大原偉樹・奥田裕規・池田則男・細川博之 (2016) 植栽時期の異なるヒノキコンテナ苗の活着と成長. 日本森林学会誌 98(4), p.176-179. doi:10.4005/jjfs.98.176
  59. ^ 鈴木芳人, 松村正哉, 有村一弘, 浦野知, 和田節, 遊佐陽一, 市瀬克也 (2000) 落水管理とメタアルデヒド剤によるスクミリンゴガイの直播水稲の食害防止. 九州病害虫研究会報 46, p.94-97. doi:10.4241/kyubyochu.46.94
  60. ^ a b ジャンボタニシ放飼「止めて!」農水省が警鐘 X論争で...飛び火のJA福岡市も訴え「推奨している事実一切ない」”. J-CASTニュース (2024年3月7日). 2024年3月12日閲覧。
  61. ^ a b c d 【参政党研究】 党員の「ジャンボタニシ 農法」大炎上で 見えた 危うい 農本主義信仰”. 示現舎 (2024年3月9日). 2024年3月12日閲覧。
  62. ^ ジャンボタニシで除草? 投稿が炎上 農水省が注意喚起 米農家「信じられない」”. テレビ朝日 (2024年3月14日). 2024年3月14日閲覧。
  63. ^ ジャンボタニシ撒いてたご本人… このタイミングで参政党公認市議選候補とは”. SITO.(シト) - X (2024年3月11日). 2024年3月13日閲覧。
  64. ^ 最近、アンチがジャンボタニシ農法を馬鹿のしてるらしい。”. 重松ゆうこ - X (2024年2月29日). 2024年3月12日閲覧。
  65. ^ 17分あたりからジャンボタニシ農法触れてます。”. 重松ゆうこ - X (2024年2月29日). 2024年3月12日閲覧。
  66. ^ a b 281回 ジャンボタニシ農法と参政党”. コアマガジンロマン優光) (2024年3月8日). 2024年3月12日閲覧。
  67. ^ 岐路に立つ参政党。ジャンボタニシが追い討ち?<ドラネ考>”. 黒猫ドラネコ【トンデモ観察記】 (2024年3月8日). 2024年3月12日閲覧。
  68. ^ 無農薬米を販売しています”. 重松雄子の食育べっぴん塾 (2024年1月5日). 2024年3月12日閲覧。 “JA福岡市が中心になり開発されたおかげで、ご近所の田んぼも農薬は使われていません。”
  69. ^ a b c 「気持ち悪いんです、これ」 農水相、ジャンボタニシの放し飼いで注意喚起 イネに被害”. 産経新聞 (2024年3月12日). 2024年3月13日閲覧。
  70. ^ 【 #ジャンボタニシ 放飼は止めてください!】”. 農林水産省 (2024年3月6日). 2024年3月12日閲覧。
  71. ^ 坂本農林水産大臣記者会見概要”. 農林水産省 (2024年3月12日). 2024年3月13日閲覧。
  72. ^ ジャンボタニシ除草”. JA福岡市. 2024年4月20日閲覧。
  73. ^ SNS上で発信されている「ジャンボタニシ」の件について”. 参政党 (2024年3月9日). 2024年3月12日閲覧。
  74. ^ 厄介者ジャンボタニシ鶏の餌に ひなの成長、好み問題なし 愛媛県(日本農業新聞)”. Yahoo!ニュース. 2024年3月7日閲覧。
  75. ^ Ponder, W.F.; et al. (2008), “Caenogastropoda”, in Ponder, W.F.; Lindberg, D.R., Phylogeny and evolution of the Mollusca, Berkeley: University of California Press 
  76. ^ Keiichiro Matsukura, Mitsuru Okuda, Kenji Kubota, Takashi Wada (2008) Genetic divergence of the genus Pomacea (Gastropoda: Ampullariidae) distributed in Japan, and a simple molecular method to distinguish P. canaliculata and P. insularum. Applied Entomology and Zoology 43(4), p.535-540. doi:10.1303/aez.2008.535

外部リンク

[編集]
  • NARO 農研機構 日本におけるスクミリンゴガイ研究を牽引している公的機関。特に熊本県にある九州沖縄支所(旧・国立九州農業試験場)の職員らが多数の知見を論文として発表している。
  • 九州病害虫研究会 農研九州内に本部を置く研究会で、論文誌「九州病害虫研究会報」は本項でも多数参考にしている。原則としてJ-STAGEで無料公開されている。
  • 日本貝類学会 会員連絡雑誌「ちりぼたん」と論文誌「Venus」を発行。ちりぼたんはネット公開は無いが、リンゴガイの日本侵入初期の貴重な情報が多い。VenusはJ-STAGEで無料公開されている。
  • 日本植物防疫協会 論文誌「植物防疫」を発行。J-STAGEでの公開は無いが、雑誌掲載後2年を経たものは協会HP内で無料公開される。