原始紐舌目
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原始紐舌目 | ||||||||||||||||||
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Pomacea bridgesii(リンゴガイ科)
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Architaenioglossa Haller, 1892[1] |
原始紐舌目(げんしちゅうぜつもく[要出典]、Architaenioglossa)[2][3]は、腹足類の分類群の一つ。主に地上と淡水に棲息する新生腹足類であり、えらと、多くの場合殻を持つカタツムリが含まれる。
この非公式群は1998年にM.G.ハラセウィッチ(M.G. Harasewych)らが発表した研究によると、多系統群であることが示されている[4]。また、ワタゾコニナ上科と密接な関連性があるとされる[5]。
分類
[編集]伝統的に中腹足類Mesogastropodaとされてきた分類群から新紐舌類Neotaenioglossaを除いたグループである。このグループは直腹足亜綱Orthogastropoda新生腹足上目Caenogastropodaに分類される原始紐舌目とされたが、単系統群ではないとも考えられていた[2]。Bouchet et al. (2017) はCaenogastropodaを亜綱とし、Architaenioglossaをグレード(grade)に位置付けており、目階級として認めていない[1]。福田 (2022) は原始紐舌類を正腹足亜綱新生腹足下綱に分類し、エンマノツノガイ目を含む複数の目で構成されるグレード(非公式群)としている[6]。
原始紐舌類に所属する目・上科については福田 (2022) の「岡山県野生生物目録2019」(Ver1-3)に従う[6]。上科の所属科についてはBouchet et al. (2017) に従う[1]。和名は西脇・小池 (2001) および福田 (2022) に従う[6][7]。†は絶滅科を示す。
- リンゴガイ目 Ampullariida
- リンゴガイ上科 Ampullarioidea
- ヤマタニシ目 Cyclophorida
- タニシ目 Viviparida
- エンマノツノガイ目 Campanilida
出典
[編集]- ^ a b c Bouchet, Philippe; Rocroi, Jean-Pierre; Hausdorf, Bernhard; Kaim, Andrzej; Kano, Yasunori; Nützel, Alexander; Parkhaev, Pavel; SSchrödl, Michael et al. (2017). “Revised classification, nomenclator and typification of gastropod and monoplacophoran families” (英語). Malacologia (BioOne) 61 (1-2): 1-526. doi:10.4002/040.061.0201. ISSN 0076-2997 . (要購読契約)
- ^ a b 佐々木猛智「原始紐舌類」『貝類学』東京大学出版会〈12〉、2010年、70-71, 216, 360頁。ISBN 978-4130601900 。
- ^ 阿部吉雄『漢和辞典』旺文社、767頁。
- ^ M.G. Harasewych; S.L. Adamkewicz; M. Plassmeyer; P.M. Gillevet (1998). “Phylogenetic relationships of the lower Caenogastropoda (Mollusca, Gastropoda, Architaenioglossa, Campaniloidea, Cerithioidea) as determined by partial 18S rDNA sequences”. Zoologica Scripta 27 (4): 361–372. doi:10.1111/j.1463-6409.1998.tb00467.x.
- ^ Houbrick, Richard S (1979). Classification and systematic relationships of the Abyssochrysidae, a relict family of bathyal snails (Prosobranchia: Gastropoda). doi:10.5479/si.00810282.290 .
- ^ a b c 福田宏「軟体動物門」、岡山県環境文化部自然環境課『岡山県野生生物目録2019』Ver1-3、岡山県、2022年6月14日更新、2023年5月20日閲覧。
- ^ 西脇三郎, 小池啓一「軟体動物腹足類の新分類体系と上位分類群の和名」『群馬大学教育学部紀要. 自然科学編』第49巻、群馬大学教育学部、2001年、79-97頁、CRID 1050001337660606464、hdl:10087/834、ISSN 0017-5668、NAID 120000913282。