ジャン=ルイ・ヴェレ
ジャン=ルイ・ヴェレ(Jean-Louis Véret 1927年11月20日 - 2011年9月4日)は、フランスの建築家。
経歴
[編集]1927年パリに生まれる。
エコール・ナシオナル・デ・ボ-ザールにて、ルイ・アレシュとジョルジュ・グロモールに師事。そこで出会ったピエール・リブーレおよびジェラール・テュルノエとともに、ミッシェル・エコシャールの指導のもと、1949-1950年にモロッコの都市計画ミッションに参加。彼らはひとつの協同プロジェクト(フェズ大学)によって、1952年に学位を取得する。
ル・コルビュジエのアトリエに入所後、1952年に監理責任者としてアーメダバードの現場に派遣され、そこで1955年まで4つの実現作を含むル・コルビュジエの「ほとんどのプロジェクト」を担当する。その後は、エコシャールのパリのアトリエでリブーレとテュルノエに合流、カラチ大学のプロジェクトに参加。
1958年11月にリブーレ、テュルノエそしてジャン・ルノディーとともに、協同組合的工房アトリエ・ド・モンルージュを設立。同工房の実現作のうち、EDF(フランス電力公社)のイヴリ=スュル=セーヌの職員住宅(1967)、オルレアン事務所(1968)およびレ・ミュローの研修センター(1974)の設計に寄与。これら三作品は、それぞれ(順に)ショーダン邸、繊維業者協会会館、そしてサラバイ邸を連想させる特徴(内外空間の複雑な相互貫入、ブリーズ-ソレイユ、煉瓦の使用等)をもっている。
1968年にルノディーが、次いで1979年にリブーレが退所した後、ヴェレとテュルノエはアトリエの自主解散を決める。
1981年に自分の事務所を設立して独立。
1984年にパリのシテ・ド・ラ・ミュジィークの設計競技で、かつての同僚ヤニス・クセナキスの計画案に協力したが、クリスティアン・ド・ポルザンパルクに敗れる。
彼は多くの国有既存建築の修復等に関与しており、とくにサヴォワ邸の修復を担当したことで知られる。パリ=ラ・ヴィレットの国立高等建築学院で教えた。
主要実現作
[編集]- アーメダバード(インド)におけるル・コルビュジエ作品(バルクリシュナ・ヴィタルダス・ドーシと協働)
- 1951 : サラバイ邸
- 1954 : 繊維業者会館
- アトリエ・ド・モンルージュ時代(直接ヴェレが担当した作品)
- 1959-1965 : メルリエのヴァカンス村、 ラマテュエル(ヴァール県)
- 1962 : ムーラン・ド・ジャン・メサジエ、コロンビエ=フォンテーヌ
- 独立後
参考文献
[編集]- "Les archives du film", Architecture du 20e siècle en Île-de-France, éd. URCAUE-MCC-DAPa, 2001
- 「ジャン-ルイ・ヴェレ インタビュー - 聞き手:山名善之」、ル・コルビュジエのインド、彰国社、2005年所収。