スイッチャー (映像製作)
スイッチャー、スウィッチャー(英: switcher)は、映像製作や中継の現場において、画面の切り換え作業を行う機材。またその機材の操作を担当するスタッフ[1]。映像スイッチャー(えいぞう-)、SW(エス ダブリュー)、映像切り換え(えいぞうきりかえ)、切り換えなどとも呼ばれる。
概要
[編集]画面の切り換えをスイッチング、スウィッチング(英: switching)や「映像切り換え」「切り換え」などと呼ぶ[2]。
テレビや映画・ビデオなどの映像の製作現場、もしくは放送現場における機材であり、現場スタッフの役割分担のひとつである。
映像制作は、複数台のカメラ、および複数の中継現場から映像・VTRなど用いて行われる。ディレクター(演出家)は、自身の演出意図に沿ってそれらを切り換えるようスイッチャーに指示。その指示に従いスイッチャーが画面の切り換え作業(スイッチング)を行う[2]。
コンサートや演劇などの舞台芸術における、カメラおよびヴィジョンを使用した演出においての画面の切り替えも同様である。
スイッチングには、映像効果を使うことも多く、さらに字幕を表示したり、合成画面を作ったりすることもある[2]。作業にはディレクターとの連携が重要である。
仕事(職種)としてのスイッチャーは、撮影技術スタッフに属することが一般的であり、テクニカルディレクター (TD) がスイッチャーを兼務することもある[2]。
テレビ番組を収録して放送まで時間がある場合は、オフライン編集をするディレクターやオンライン編集担当のエディター (EED) が収録時のスイッチングミスを修正する役割を担っている(生放送では当然この修正作業は不可能)。そのため収録映像素材は、TD・SW担当が選んだ画は「本線素材」、副調整室内のディレクターがそれ以外の別の映像を選んだ画を「ウラ素材」、そして全てのカメラの映像素材を「パラ素材(日本テレビではアイソレーション素材と呼ぶ)」としてVTRや記録データで残している。
また、コンサート等のリアルタイムな判断を伴う場では、演出を兼ねたスイッチャーが構成を組み立てていくこともある。