ストリート・クワイア
『ストリート・クワイア』 | ||||
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ヴァン・モリソン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ロック、ブルー・アイド・ソウル、フォーク、ブルース | |||
時間 | ||||
レーベル | ワーナー・ブラザース・レコード | |||
プロデュース |
ヴァン・モリソン ダハード・エリアス・シャー(アシスタント・プロデューサー) | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ヴァン・モリソン アルバム 年表 | ||||
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『ストリート・クワイア』(原題:His Band and the Street Choir)は、北アイルランド出身のシンガーソングライター、ヴァン・モリソンが1970年に発表した、ソロ名義では4作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]「ドミノ」は、モリソンが敬愛するミュージシャンであるファッツ・ドミノに捧げられた[3]。「アイヴ・ビーン・ワーキング」は前作『ムーンダンス』(1970年)制作時のアウトテイクの再録音で、初期のヴァージョンは約11分に及んだが、本作では短くまとめられた[4]。
「スウィート・ジャニー」は当時の妻ジャネット・プラネットに捧げられた曲で[5]、彼女は本作のレコーディングにも、クワイア隊の一人として参加している[6]。なお、本作リリース前の1970年4月3日には、二人の間の娘シャナ・モリソンが誕生している[7]。
本作でアシスタント・プロデューサーを務めたドラマーのダハード・エリアス・シャーは、後にモリソンのライヴ・アルバム『魂の道のり』(1974年)、スタジオ・アルバム『ヴィードン・フリース』(1974年)でもドラムスを担当する[8]。
2015年発売のリマスターCDには未発表ヴァージョン5曲がボーナス・トラックとして追加されており[6]、「コール・ミー・アップ・イン・ドリームランド」の別ヴァージョンは、アルバム・ヴァージョンよりもバッキング・ボーカルが突出した内容となっている[9]。
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では32位に達し、前作『ムーンダンス』に引き続き全米トップ40アルバムとなった[2]。第1弾シングル「ドミノ」はBillboard Hot 100で9位に達し、1967年の「ブラウン・アイド・ガール」以来の全米トップ10入りを果たす[2]。その後「ブルー・マネー」(全米23位[2])、「コール・ミー・アップ・イン・ドリームランド」(全米95位[2])もシングル・ヒットした。
イギリスでは1971年2月13日付の全英アルバムチャートで初登場した後、前作『ムーンダンス』を上回る18位を記録して、モリソン初の全英トップ20アルバムとなった[1]。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「彼が長年魅せられてきたニューオーリンズR&Bの伝統をインスピレーションとして深く掘り下げている」「殆どの曲がファンに愛され続けていることが、その質を証明している」と評している[10]。
収録曲
[編集]全曲ヴァン・モリソン作詞・作曲。
オリジナル
[編集]- Side 1
- ドミノ - Domino – 3:10
- クレイジー・フェイス - Crazy Face – 3:00
- ギヴ・ミー・ア・キス - Give Me a Kiss – 2:40
- アイヴ・ビーン・ワーキング - I've Been Working – 3:29
- コール・ミー・アップ・イン・ドリームランド - Call Me Up in Dreamland – 3:55
- アイル・ビー・ユア・ラヴァー、トゥー - I'll Be Your Lover, Too – 3:53
- Side 2
- ブルー・マネー - Blue Money – 3:48
- ヴァーゴ・クラウンズ - Virgo Clowns – 4:14
- ジプシー・クイーン - Gypsy Queen – 3:18
- スウィート・ジャニー - Sweet Jannie – 2:12
- イフ・アイ・エヴァー・ニーデッド・サムワン - If I Ever Needed Someone – 3:48
- ストリート・クワイア - Street Choir – 4:50
2015年リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- コール・ミー・アップ・イン・ドリームランド(テイク10) - Call Me Up in Dreamland (Take 10) – 4:14
- ギヴ・ミー・ア・キス(テイク3) - Give Me a Kiss (Take 3) – 2:32
- ジプシー・クイーン(テイク3) - Gypsy Queen (Take 3) – 4:13
- アイヴ・ビーン・ワーキング(オルタネイト・ヴァージョン) - I've Been Working (Alternate Version) – 4:25
- アイル・ビー・ユア・ラヴァー、トゥー(オルタネイト・ヴァージョン) - I'll Be Your Lover, Too (Alternate Version) – 4:10
参加ミュージシャン
[編集]- ヴァン・モリソン - ボーカル、リズムギター、ハーモニカ、サクソフォーン
- ジャック・シュローアー - サクソフォーン、ピアノ
- キース・ジョンソン - トランペット、ハモンドオルガン
- アラン・ハンド - ピアノ、ハモンドオルガン
- ジョン・プラタニア - リードギター、リズムギター、マンドリン
- ジョン・クリングバーグ - ベース
- ダハード・エリアス・シャー - ドラムス、パーカッション、バスクラリネット、バッキング・ボーカル
- エミリー・ヒューストン - バッキング・ボーカル(on #11)
- ジュディ・クレイ - バッキング・ボーカル(on #11)
- ジャッキー・ヴァーデル - バッキング・ボーカル(on #11)
- ザ・ストリート・クワイア
- エレン・シュローアー
- マーサ・ヴェレス
- ジャネット・プラネット
- デヴィッド・ショウ
- アンディ・ロビンソン
- ラリー・ゴールドスミス
脚注
[編集]- ^ a b VAN MORRISON | full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される
- ^ a b c d e Van Morrison | Awards | AllMusic
- ^ Childers, Chad. “10 Best Van Morrison Songs”. Ultimate Classic Rock. Diffuser Network. 2016年1月22日閲覧。
- ^ Chilton, Martin (2013年10月16日). “Van Morrison Moondance outtakes are hidden gems”. The Telegraph. Telegraph Media Group. 2016年1月22日閲覧。
- ^ Landau, Jon (1971年2月4日). “Van Morrison His Band and The Street Choir Album Review”. Rolling Stone. 2016年1月22日閲覧。
- ^ a b Van Morrison - His Band And The Street Choir (CD, Album) at Discogs - 2015年リマスターCDの情報
- ^ Henderson, Alex. “Shana Morrison - Biography & History”. AllMusic. 2016年1月22日閲覧。
- ^ Dehaud Elias Shaar | Credits | AllMusic
- ^ Mathers, Ian (2015年11月13日). “Van Morrison: Astral Weeks / His Band and the Street Choir”. PopMatters. 2016年1月22日閲覧。
- ^ Jurek, Thom. “His Band and the Street Choir - Van Morrison”. AllMusic. 2016年1月22日閲覧。