ストーンハート
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著者 | チャーリー・フレッチャー |
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原題 | The Stoneheart trilogy |
訳者 | 大嶌双恵 |
国 | イギリス |
言語 | 英語 |
ジャンル | ファンタジー、ヤング・アダルト・フィクション |
出版社 |
Hodder 理論社 |
出版日 |
イギリス: 2006年 - 2008年 日本: 2007年4月6日 - 2009年4月1日 |
巻数 | 3巻 |
ストーンハート三部作は、イギリスの小説家チャーリー・フレッチャーによるファンタジー小説であり、『ストーンハート』、『アイアンハンド』、『シルバータン』の3作で構成されている。
物語の舞台は彫像たちが動きまわる「裏ロンドン」であり、裏ロンドンは現実のロンドンと重なっている。裏ロンドンから現実へ干渉することができる一方、現実のロンドンの人々は、裏ロンドンの存在に全く気づかず過ごしている。 本作は、あることがきっかけで裏ロンドンに落ちてしまった少年ジョージと、その裏ロンドンで生きのびてきた少女イーディ、そして二人をサポートする第一次世界大戦の兵士の彫像ガナーを軸に物語は展開する。
キャラクター
[編集]- ジョージ・チャップマン
- 本作の主人公。テンプルバーのドラゴンと戦い、「造り主」の印を得た。
- イーディ・レーメル
- 滅んだと言われる能力者「グリント」の少女。物語の序盤でジョージと出会う。
- ウォーカー
- ジョージやイーディの敵対者。石のしもべの呪いを受け、じっとしていることができない。
- 作中ではエリザベス朝のオカルト信仰者ジョン・ディーであることが示唆されている。
スピット
[編集]人間をモデルとした彫像は、その中に特定の人物の心を宿し、活動することができる。その人の「生き写し(spitting image)」であるため、「スピット」と呼ばれる。スピットは邪悪な彫像タイントたちと対立している。
- ガナー
- ジョージが初めて出会う「スピット」。チャールズ・サージェント・ジャガーによって作られたロイヤル・アーティラリ・メモリアルの一部であり、普段はハイド・パーク・コーナーにいる。
- 将校
- ガナーと同じ記念碑の一部であり、ジョージがガナーの台座に立ったときに出会う。
- スフィンクス
- クレオパトラの針のそばで出会う像。半分はライオン、半分は女性であるため、彼女らがスピットかタイントかは不明確。
- ディクショナリー・ジョンソン
- すべての英単語とその定義を書き留めた最初の人物、サミュエル・ジョンソンの彫像。ジョンソン自身のように、彫像は筋肉のけいれんやそわそわする行動を起こしやすい。パーシー・ヘザリントン・フィッツジェラルドによって作られた像は、ウェストミンスターのセント・クレメント・デーンズ教会の後ろにある。
- ブラックフライアー
- 疑わしさもある謎めいた修道士像のスピット。像はロンドンのパブブラックフライアーズの上に立っている。
- フュージリア連隊兵
- ジョージが出会う5人目のスピットで、ジョージをグリッドマンから救った。アルバート・トフトによって作られたロイヤル・ロンドン・フュージリアーズ・モニュメントは、地下鉄チャンスリー・レーン駅近くのハイ・ホルボーンにある。連隊礼拝堂はセント・セパルカー・ウィズアウト・ニューゲイト教会にある。
- 赤の女王
- 2作目「アイアンハンド」でイーディが出会う像。西暦60年ごろにローマ帝国と戦ったとされる女王ブーディカを模る銅像。像は女王と戦車、そして2人の娘で構成される。
- トーマス・ソーニクロフト(英語版)によって作られた像は、ウェストミンスター橋の西岸、ウェストミンスター宮殿にある。
タイント
[編集]動物や他の生き物の像(翼手竜やトカゲなど)は、その中に心がないため、会話することができない。「タイント」と呼ばれる。
- 翼手竜
- 自然史博物館でジョージが初めて出会った、動く彫像。ジョージを追いかけてきたが、ガナーによって殺された。
- サラマンダー
- 3つのトカゲのような彫像で、ガナーによって殺される。
- グリッドマン
- 人型のタイントで、分離された金属の彫刻である。グリッドマンの像は、チャンセリー・レーンのハイホルボーンにある。
- ミノタウロス
- イーディが捕まったが、ジョージが作った粘土の弾丸によって殺された。
- 雨どい
- セント・パンクラス駅近くのガーゴイルで、当初はジョージ達と敵対していた。ジョージが「造り主」の能力を使って翼を癒し、それからはジョージの側で戦うようになる。また、「雨どい」という名前はジョージによって名付けられた。
- テンプルバーのドラゴン
- すべてのドラゴンの彫刻の中で最も強力で気高い。雨どいと同様にジョージと戦い、ジョージに怪我を負わせるが、シリーズの終盤では自身の目的のためにタイントを裏切った。
- ドラゴンが作られた目的は都市を守ることであり、それに従って戦う相手を選んだ。
サブキャラクター
[編集]- キリングベック先生
- 冒頭に出てくるジョージの学校の先生。
- ケイ
- ジョージの「ベビーシッター」。下の階に住んでいる。
- クロッカー
- ジョージの協力者で、時を刻み続ける呪いを受けている。
映画化
[編集]本作の映画化権は、出版の数か月前にパラマウントによって購入されていた。 [1] 2009年3月24日、ディズニーは、イメージムーバーズを通じて映画を制作する予定のロバート・ゼメキスと映画化について話し合っていた。 [2]
その後映画化に関する続報はない。
脚注
[編集]- ^ “Paramount gets "Stoneheart"”. The Hollywood News (21 March 2006). 2 September 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。27 March 2008閲覧。
- ^ Kit (March 24, 2009). “ImageMovers, Dis kid around”. The Hollywood Reporter. September 25, 2021閲覧。