スピードスプレーヤー
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スピードスプレーヤー (英語: speed sprayer) は農薬散布機の一種であり、おもにブドウ[1]、ナシ[2]、リンゴ[3]などの果樹園において、病害虫を防除する目的で、液状の農薬を効率よく散布するために用いられる薬剤噴霧機[4]。トラクター等で牽引するものと、自走式のものとがある[5]。いちはやくアメリカ合衆国で普及し、日本では1954年以降に普及が進んだ[6]。1990年代には、無人で稼働するものも開発されていたが[2]、傾斜地では使用しにくく、高額なこともあってあまり普及していない[3]。
自走式のスピードスプレーヤー は、「ゴーカートのような」と表現される形状をしているが[3]、日本においては道路運送車両法や道路交通法上は農耕作業用小型の特殊自動車という位置づけとなり、公道を運転する場合には普通運転免許が必要とされる[7]。傾斜地などの農地における作業中の衝突事故[8]、横転事故[9]などのほか、公道走行中の死亡事故なども起きている[10]。
日本語では、「スピードスプレイヤー」とも表記され、「SS(エスエス)」と通称されることもある[6][11]。日本語の表記は製造メーカー等によっても揺れがあり、「スピードスプレヤー[12]」、「スピードスプレーヤ[13][14]」などの表記も見られる。
出典・脚注
[編集]- ^ “[私の道]大村春夫さん (1) 先駆者の父に学ぶ(連載)”. 読売新聞・東京朝刊・山梨: p. 34. (2008年12月12日) - ヨミダス歴史館にて閲覧
- ^ a b “最新の園芸技術を紹介 大栄の県試験場で「ふれあいセミナー」”. 読売新聞・大阪朝刊・鳥取: p. 26. (2001年11月2日) - ヨミダス歴史館にて閲覧
- ^ a b c “補助事業 ばらまきの恐れ(検証 木村県政の四年間:3)”. 朝日新聞・朝刊・青森. (1998年12月17日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ デジタル大辞泉『スピードスプレーヤー』 - コトバンク
- ^ 百科事典マイペディア『スピードスプレーヤー』 - コトバンク
- ^ a b 世界大百科事典 第2版『スピードスプレーヤー』 - コトバンク
- ^ “農作業安全のための指針 Ⅱ 機種グループ別事項 第1 乗用型機械” (PDF). 農業・食品産業技術総合研究機構. 2013年11月25日閲覧。
- ^ “リンゴの枝に挟まれ男性死亡 三戸”. 朝日新聞・朝刊・青森全県: p. 21. (2009年8月10日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “リンゴ畑で横転、農業の男性死亡 三水村”. 朝日新聞・朝刊・長野: p. 27. (2004年9月10日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “農薬散布車とともに用水路に転落、男性が死亡 板柳町”. 朝日新聞・朝刊・青森: p. 27. (2001年8月7日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ “スピードスプレイヤー メインテナンス方法”. 農業機械メンテナンスナビ. 2013年11月25日閲覧。
- ^ “昭信スピードスプレヤー”. ショーシンホーム. 2013年11月25日閲覧。
- ^ “スピードスプレーヤ”. やまびこ. 2013年11月25日閲覧。
- ^ “メイキング・オブ・ステレオスプレーヤ”. 丸山製作所. 2013年11月25日閲覧。 “「ステレオスプレーヤ」という名前は丸山独自の呼び方です。一般的には「スピードスプレーヤ」と呼ばれています。”
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- スピードスプレイヤー メインテナンス方法 - 農業機械メンテナンスナビ