スライム (曖昧さ回避)
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スライム(英語: slime)は、
独立項目
[編集]- ポリビニルアルコール (PVA) とホウ砂を混ぜると出来る、ゲル状の物質の俗称。小学校や中学校において、理科の実験で作られることがある。
- →「スライム#スライムの自作教材としての普及」を参照。
- 米国マテル社製の玩具。日本ではメガハウス(旧:ツクダオリジナル)が発売している。半固形の物体を様々な形にして遊ぶ。
- →「スライム#玩具としてのスライム」を参照。
- さまざまなファンタジー作品に出現する架空の生物。
- →「スライム (架空の生物)」を参照
- 上記のうち、コンピュータRPG『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するものについては「スライム (ドラゴンクエスト)」を参照。
一般的な曖昧さ回避
[編集]- 泥状・粘液状のぬるぬるとしたもの。
- 排水設備やボイラーなどにこびりつく「ぬめり」やヘドロ、川底の軟泥など、微生物や藻類由来の有機物と土砂やサビ等の無機物が混じった粘性のある泥状のもの。
- 鉱業で生じる泥鉱や鉱滓(スラグ)。特に浮遊選鉱および湿式製錬で排出されるものを言う。重金属、水分、選鉱薬品の泥状の混合物であり、そのまま投棄する事はできない。鉱滓ダムに堆積させて、水分と固形分を分離させたのち、固形分を坑道の充填材に用いる事もある。
- 杭基礎の内、場所打ちコンクリート杭施工時に生じる、ベントナイト泥水と削土が混じって杭底部に沈殿したもの。コンクリートと混ざると杭の支持力に非常に深刻な悪影響を及ぼす為、コンクリート打設前に必ず除去しなければならない。除去の方法としては、底浚いバケットを使用する一次スライム処理[注釈 1]と、水中ポンプを使用する二次スライム処理[注釈 2]がある。最終的にスライムは掘削土と地盤改良材に混ぜられ、建設系産業廃棄物である建設汚泥として廃棄される。
- 製紙において、抄紙機内で微生物が繁殖することにより発生する粘液状のバイオフィルム。スライムの発生により抄紙工程が停止ないし品質低下することをスライム障害と呼ぶ。スライムの発生を防止するため、スライムコントロール剤と呼ばれる薬剤が使用される。
- 地殻内独立栄養微生物生態系 (Subsurface Lithoautotrophic Microbial Ecosystem) の略 (SLiME)。
- プログラミング言語LISPの統合開発環境の一つ (SLIME: The Superior Lisp Interaction Mode for Emacs)。
- アラビア語において سليم(Sulaym (Sulaim), スライム)は「(被害・事故・損害・病害・不信仰から)無事な、免れて;無傷の、健康な、安全な」という意味の男性名。アラブの部族名 بنو سليم(Banū Sulaym (Banū Sulaim), バヌー・スライム, 「スライム族」の意)に含まれる父祖名でもある。
- 日本のライトノベル作家「栖原依夢」のネット上で活動する際の名前「スライム」。第1回エリュシオンライトノベルコンテストはこのペンネームで受賞している。
スライムに類似した生物
[編集]実在する生物にも、スライムのような形態を示すものが存在する。変形菌を除き、すべて肉眼では判別し難い大きさの生物である。
- アメーバ - 不定形で、仮足で運動する単細胞動物。アメーバのような原形質流動による細胞の移動のことをアメーバ運動という。
- 変形菌(真性粘菌) - 変形菌の中には巨大な原形質の塊となって移動する、変形体と呼ばれるものが存在する。この姿から、英語では “slime mold” と呼ばれる。変形体はときには1メートルにも達することがある。
- 細胞性粘菌 (cellular slime mold) - 上記のアメーバと変形菌に類似した微生物である。
- センモウヒラムシ - アメーバなどと違い多細胞動物で、平板動物門の一種とされる。
類義語
[編集]スライムと同様に、不定形の体を持つ架空の生物、またそのような性質を持った物質を指す言葉(英語)には以下のようなものがある。
- アメーバ (amoeba) - 原生生物のアメーバから。
- ブロブ (blob) - もともとの意味は、インクなどの「しみ」。また、蝋やワックスの半固体の塊。
- ゼラチン (gelatine) - ゼラチン(膠)から。
- グー (goo) - 糊やクリームなど、べたつくもの。
- ガンジ (gunge) - ベトベトの液体。海外番組の罰ゲームなどに使われるものは、こう呼ばれることが多い。
- ゼリー / ジェリー (jelly) - 料理のゼリーから。
- ウーズ (ooze) - にじみ出す液体。軟泥・ヘドロ。
- プリン / プディング (pudding) - 料理のプディングから。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 掘削用バケットにて所定の深さまで到達した後、底浚い用のバケットに交換して行われる。拡底部のある杭の場合は、回転時に広い範囲をすくう事のできる拡底部用の底浚いバケットがある為、それを用いてスライムを除去する。
- ^ トレミー管挿入後、管頭部に水中ポンプが接続され、ポンプをベントナイト泥水中に沈めて作動させる事によって杭底部のスライムを吸い上げる。この二次スライム処理は、杭底にスライムが無い事を確認する事ができれば行われないが、施工要領によっては、スライムの有無にかかわらず行わなければならない。二次スライム処理によってポンプアップされたスライムは、泥を分離する水槽(ノッチタンク)に入れられるが、杭を施工するたびにスライムが堆積し、水槽の容量が減り、孔壁の測定にも影響が出てくる為、水槽内のスライム除去も行われる。