スリー・トゥ・ザ・パワー
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『スリー・トゥ・ザ・パワー』 | |
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3(スリー) の スタジオ・アルバム | |
リリース | |
録音 | 1987年9月-10月 |
ジャンル | プログレッシブ・ロック |
時間 | |
レーベル | ゲフィン・レコード |
プロデュース | カール・パーマー/ロバート・ベリー |
『スリー・トゥ・ザ・パワー』 (3...to the power of three) は、キース・エマーソン、ロバート・ベリー、カール・パーマーのトリオである3(スリー)が1988年に発表したアルバム。
解説
[編集]内容
[編集]ベリーが作曲した作品が半数を占める[1]。彼の作品の基本はメロディ重視のポップ・ロックで、エマーソン独特のシンセサイザーを主体としたアレンジがなされている。
エマーソンがエマーソン・レイク&パーマー(ELP)で披露したアクロバット感覚の速弾き演奏やモーグ・シンセサイザー独特のサウンドは影を潜め、ELP解散後に担当した映画音楽で用いていた曲想が大半を占めている。彼が主導して作曲した作品は「デスデ・ラ・ヴィダ」と「オン・マイ・ウェイ・ホーム」の2曲[1]。「オン・マイ・ウェイ・ホーム」は、1987年に病没したトニー・ストラットン・スミス[注釈 1]を偲んで彼が作詞・作曲した[注釈 2]。
「霧の8マイル」はザ・バーズがアルバム『霧の5次元』に発表してシングル・カットした曲のカバー。
ジャケット
[編集]ジャケットの中央に大きく「3」、右端に「...TO THE POWER OF THREE」と書かれている[注釈 3]。
評価
[編集]音楽的に好評であったという証拠は見当たらない。アメリカでは最高97位に終わり、メンバーの知名度を考慮すると商業的には失敗だった。このメンバーと方向性では「商売」にならないと結論され、バンドは1988年4月から5月に行われたアメリカ・コンサート・ツアーの後に解散した[2]。
収録曲
[編集]- トーキング・アバウト – Talkin' Bout (Robert Berry)
- ラヴァー・トゥ・ラヴァー – Lover to Lover (Keith Emerson, Berry, Carl Palmer)
- チェインズ – Changes (Sue Shifrin, Bob Marlette)
- デスデ・ラ・ヴィダ – Desde la Vida
- ラ・ヴィスタ – La Vista (Emerson, Berry, Palmer)
- フロンテラ – Frontera (Emerson)
- サングレ・デ・トロ – Sangre de Toro (Emerson, Palmer)
- 霧の8マイル – Eight Miles High (Gene Clark, Roger McGuinn, David Crosby)
- ランナウェイ – Runaway (Berry)
- ユー・ドゥ・オア・ユー・ドント – You Do or You Don't (Berry)
- オン・マイ・ウェイ・ホーム – On My Way Home (Emerson)
参加ミュージシャン
[編集]- 3
- その他
- Suzie O'List – バッキング・ボーカル
- Kim Liatt J. Edwards – バッキング・ボーカル
- Lana William – バッキング・ボーカル
チャート
[編集]アメリカでは最高97位。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b Macan (2006), pp. 507–510.
- ^ Macan (2006), pp. 511–513.
引用文献
[編集]- Macan, Edward (2006). Endless Enigma: A Musical Biography of Emerson, Lake and Palmer. Chicago: Open Court. ISBN 978-0-8126-9596-0