ソラノ郡 (カリフォルニア州)
カリフォルニア州ソラノ郡 | |
---|---|
設立 | 1850年 |
郡庁所在地 | フェアフィールド |
面積 - 総面積 - 陸 - 水 |
2,349 km2 (907 mi2) 2,147 km2 (829 mi2) 199 km2 (77 mi2), 8.55 |
人口 - (2020年) - 密度 |
453,491人 |
ウェブサイト | www |
ソラノ郡(ソラノぐん、英: Solano County)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のベイデルタに位置する郡であり、州都サクラメントの南西、サンフランシスコ市とのほぼ中間にある。サンフランシスコ・ベイエリアを構成する9つの郡の1つである。人口は45万3491人(2020年)[1]。郡庁所在地はフェアフィールドであり、人口最大の都市はヴァレーホである[2]。
歴史
[編集]ソラノ郡はカリフォルニア州が州に昇格した1850年に創設された郡の1つである。州になる前はベニシア郡と呼ばれていた。
マリアーノ・ヴァレーホ将軍の要請により、この地域に住みヴァレーホの親しい同盟者だったススン族インディアンのソラノ酋長からその郡名が名づけられた。当時ソラノ酋長は部族を率いてペタルーマ川とサクラメント川の間に住んでいた。ソラノ酋長は「勇敢なあるいは激しい手」を意味する「セムイェト」とも呼ばれていた。カトリック教会の伝道所で洗礼を受けたときに、スペインのフランシスコ会宣教師フランシス・ソラヌス神父に因んでスペイン名のフランシスコ・ソラノという名前を与えられた。「ソラノ」は北スペインの特にナバラ、サラゴザ、ラ・リオハではよくある姓である。
地理
[編集]アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は907平方マイル (2,348 km2)であり、このうち陸地は829平方マイル (2,148 km2)、水域は77平方マイル (201 km2)で水域率は8.55%である。
フェアフィールドの直ぐ東にトラヴィス空軍基地(SUU)があり、カリフォルニア大学デービス校の南キャンパスの一部が郡内にある。
隣接する郡
[編集]国立自然保護地域
[編集]- サンパブロ湾国立野生生物保護区(部分)
都市
[編集]国勢調査指定地域
[編集]- ベヒア
- バーズランディング
- バックタウン
- コリンズビル
- コーデリア
- エルミラ
- グリーンバレー
- メインプレーリー
- スカンディア[3]
環境問題
[編集]絶滅危惧種
[編集]ソラノ郡には多くの希少種や絶滅危惧種が生息している。例えば甲虫類のデルタグリーン・オサムシ(Elaphrus viridis)、野草で通称コントラコスタ・ゴールドフィールズのラステニア・コンジュゲンス(Lasthenia conjugens)、および一年草のレジェネレ・リモザ(Legenere limosa)通称「偽りのビーナスの鏡」、などである。
郡内にはヘイスティングス鉱山やセントジョンズ鉱山など幾つかの休止している辰砂鉱山がある[4]。これら鉱山は20世紀の前半には採鉱が行われていたが、現在進行中の環境モニタリングの対象になっている。
交通
[編集]主要高規格道路
[編集]- 州間高速道路80号線
- 州間高速道路505号線
- 州間高速道路680号線
- 州間高速道路780号線
- カリフォルニア州道12号線
- カリフォルニア州道29号線
- カリフォルニア州道37号線
- カリフォルニア州道84号線
- カリフォルニア州道113号線
公共交通
[編集]ソラノ郡には幾つかの公共交通運営機関がある。
- ヴァレーホ交通、サンフランシスコへのベイリンク・フェリーも運航している
- フェアフィールド・ススン交通
- ベニシア・ブリーズ
- バカビル・シティコーチ
- リオビスタ・デルタ・ブリーズ
各運営機関は相互に接続しており、郡内を乗り継いで移動することを可能にしている。またコントラコスタ郡内にあるバート(ベイエリア高速鉄道)の駅とも繋いでいる。他のナパ郡、ヨロ郡およびサクラメント郡の公共交通とも乗り継ぎができる。
グレイハウンドやアムトラックは長距離都市間輸送を担当している。
空港
[編集]郡内の一般用途空港としてはナットツリー空港とリオビスタ市民空港がある。
人口動態
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基礎データ
人種別人口構成
主たる言語による人口構成 |
年齢別人口構成
世帯と家族(対世帯数)
収入[編集]収入と家計 |
政治
[編集]年 | 共和党 | 民主党 | その他 |
---|---|---|---|
2008年 | 34.9% 56,035 | 63.5% 102,095 | 2.1% 3,458 |
2004年 | 41.9% 62,301 | 57.2% 85,096 | 1.0% 1,440 |
2000年 | 39.2% 51,604 | 57.0% 75,116 | 3.8% 5,015 |
1996年 | 34.7% 40,742 | 55.1% 64,644 | 10.1% 11,893 |
1992年 | 29.4% 38,883 | 48.7% 64,320 | 21.9% 28,908 |
1988年 | 47.4% 50,314 | 51.2% 54,344 | 1.4% 1,430 |
1984年 | 54.5% 51,678 | 44.3% 41,982 | 1.2% 1,138 |
1980年 | 50.7% 40,919 | 38.4% 30,952 | 10.9% 8,805 |
1976年 | 42.4% 26,136 | 54.6% 33,682 | 3.0% 1,826 |
1972年 | 54.0% 31,314 | 42.7% 24,766 | 3.3% 1,885 |
1968年 | 34.7% 17,683 | 53.5% 27,271 | 11.8% 5,998 |
1964年 | 30.4% 15,263 | 69.5% 34,930 | 0.1% 47 |
1960年 | 40.9% 18,751 | 58.8% 26,977 | 0.3% 141 |
1956年 | 41.7% 17,865 | 58.1% 24,903 | 0.2% 95 |
1952年 | 42.4% 19,369 | 57.2% 26,130 | 0.5% 216 |
1948年 | 33.7% 12,345 | 63.5% 23,257 | 2.8% 1,022 |
1944年 | 29.8% 10,361 | 69.9% 24,335 | 0.3% 105 |
1940年 | 28.5% 6,081 | 70.6% 15,054 | 0.9% 193 |
1936年 | 20.9% 3,603 | 78.1% 13,459 | 1.1% 182 |
1932年 | 30.3% 4,382 | 67.2% 9,712 | 2.5% 367 |
1928年 | 52.3% 7,061 | 46.5% 6,278 | 1.2% 158 |
1924年 | 48.0% 4,782 | 9.6% 957 | 42.4% 4,223 |
1920年 | 64.8% 7,102 | 26.9% 2,954 | 8.3% 909 |
ソラノ郡はアメリカ合衆国大統領および連邦議会選挙で民主党の強い地盤である。ただし、サンフランシスコ・ベイエリアの他の8郡に比べると共和党への投票比率は幾らか高い方である。大統領選挙で共和党が多数を取ったのは1984年のロナルド・レーガンが最後だった。
アメリカ合衆国下院議員の選挙ではカリフォルニア州第3、第7および第10選挙区の一部であり、第3選挙区は共和党議員、他の2つの選挙区は民主党議員が務めている。カリフォルニア州議会下院議員の選挙では、第7、および第8選挙区に入っている。カリフォルニア州議会上院議員の選挙では、第2および第5選挙区に入っており、すべて民主党議員が務めている。
2008年の命題8に関する住民投票で郡内投票者の55.9%は法案に賛成した。これは同性同士の結婚を禁止するためのカリフォルニア州憲法修正案だった。この命題に賛成したのはサンフランシスコ・ベイエリアの郡で唯一だった。同じ日に大統領選挙も行われており、バラク・オバマがジョン・マケインに28.5%の大差をつけたが、これは州全体の24%よりも大きな数字だった[5]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “Quickfacts.census.gov”. 14 September 2023閲覧。
- ^ Find a County, National Association of Counties 2011年6月7日閲覧。
- ^ スカンディアという名前はソラノ郡の文化の一面を表している。これは「小さなノルウェイ」を意味しており、現在のフェアフィールド南東部に入植したスカンディナビア人開拓者を指している。1852年、カール・H・トンプソンとその兄弟のダン、およびスティーブ・ラセンというノルウェイの船乗り3人がサンフランシスコで小さな帆船を購入し、サクラメント川を遡った。彼らの目的地はマザーロード地域の金鉱原だったが、川の主要水路から外れて、現在のトラビス空軍基地から数マイル南にあるモンテズマ湿地に入った。彼らはそこで船を棄てて、内陸のカラベラス郡に向かった。この3人はそこで2年間働いたがほとんど金は見つけられず、モンテズマ湿地に戻って小さな家を建て、羊や牛を飼育した。この地域で他にもスカンディナビアの出身者が次第に農業を始めるようになり、「小さなノルウェイ」はデンバートンの東と南の地域名として受容されるようになった。
- ^ C.Michael Hogan, Marc Papineau et al., Environmental Assessment of the columbus Parkway Widening between Ascot Parkway and the Northgate Development, Vallejo, Earth Metrics Inc. Report 7853, California State Clearinghouse, Sept, 1989
- ^ U.S. Election Atlas
外部リンク
[編集]- Solano County official website - 公式サイト
- J. P. Munro-Fraser, History of Solano County...and histories of its cities, towns...etc., Wood, Alley & Co., East Oakland, 1879. Early History of Solano County
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