タイロン・パワー・シニア
Tyrone Power, Sr. タイロン・パワー・シニア | |
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本名 | フレデリック・タイロン・エドモンド・パワー Frederick Tyrone Edmond Power |
別名義 |
タイロン・パワー二世 Tyrone Power II タイロン・パワー Tyrone Power |
生年月日 | 1869年5月2日 |
没年月日 | 1931年12月23日(62歳没) |
出生地 | イングランド・ロンドン |
死没地 | アメリカ合衆国・カリフォルニア州ロサンゼルス市 |
国籍 | イギリス |
職業 | 俳優 |
ジャンル | 舞台、サイレント映画 |
活動期間 | 1886年 - 1930年 |
配偶者 |
イーディス・クレイン 死別 ヘレン・ベイトマン 離婚 バーサ・ナイト 死別 |
著名な家族 |
タイロン・パワー 祖父 ハロルド・パワー 父 エセル・ラヴェニュー 母 タイロン・パワー 長男 アン・パワー 長女 タイロン・パワー・ジュニア 孫 タリン・パワー 孫 ロミナ・パワー 孫 |
タイロン・パワー・シニア(Tyrone Power, Sr., 1869年5月2日 - 1931年12月23日)は、イギリス出身の俳優である[1]。本名フレデリック・タイロン・エドモンド・パワー(Frederick Tyrone Edmond Power)、舞台ではタイロン・パワー二世(Tyrone Power II)、映画では一貫してタイロン・パワー(Tyrone Power)と名乗った[1]。
人物・来歴
[編集]1869年5月2日、イギリスのロンドンに生まれる。祖父はアイルランドの舞台俳優タイロン・パワーで、のちに舞台俳優としてしばしば「タイロン・パワー二世」と名乗ったのは、祖父へのリスペクトの表明である[1]。父はピアニストのハロルド・パワー、母は女優のエセル・ラヴェニューである[1]。
ダリッジ・カレッジに学んだ後、一家でアメリカへ移民する[1]。フレデリック・タイロンはフロリダに送られ、果実園で働くことになるが、農園を飛び出して俳優となる。1886年(明治19年)、初舞台を踏む[1]。1898年(明治31年)、イーディス・クレインと結婚する[1]。
1912年(明治45年)、妻イーディスと死別、同年、「ミセス・タイロン・パワー」の名で知られるヘレン・ベイトマンと再婚する[1]。1914年(大正3年)5月5日、第1子タイロン・エドモンド・パワー・ジュニア(のちのタイロン・パワー)が生まれる[1][2]。ニューヨークで活動していたパワーは、フェイマス・プレイヤーズ・フィルム・カンパニー製作、トーマス・ヘフロン監督の Aristocracy に出演、同作が映画初出演となり、同年11月26日に公開される[1]。
カリフォルニア州ロサンゼルス市に移住し、同地のセリグ・ポリスコープ・カンパニーで、1915年(大正4年)7月26日公開、ジャイルズ・ウォーレン監督の A Texas Steer に出演、以降、翌年までに合計4作に出演する[1]。同年8月25日には、第2子アン・パワーが生まれる[1][3]。1916年(大正5年)には、ヘレンと離婚する[1]。同年、ユニヴァーサル・フィルム・マニュファクチュアリング・カンパニー(現在のユニバーサル・ピクチャーズ)で、フィリップス・スモーリー、ロイス・ウェバー夫妻が共同監督した映画に3作主演、うち2作、 John Needham's Double, 『獄屋の月』はユニヴァーサルが同年に設立した子会社・ブルーバード映画の作品で、もう1作『暗中鬼』はロイス・ウェバー・プロダクションズの作品であった[1]。『暗中鬼』では1歳になる娘のアンがノンクレジットで出演している[1][4]。『獄屋の月』と『暗中鬼』は日本でも公開された[5]。1917年(大正6年)以降は、小プロダクション作品に主演している。
1921年(大正10年)2月、バーサ・ナイトと三度目の結婚をする[1]。1920年代にあっても、映画には主演・共演問わず出演し、ブロードウェイの舞台にも立った[1]。1930年(昭和5年)、フォックス・フィルム(現在の20世紀フォックス)で、パワーにとっての初のトーキー『ビッグ・トレイル』(ジョン・ウェインの初主演作でもある。)に出演する[1]。同作が遺作となる[1]。
1931年(昭和6年)12月23日、カリフォルニア州ロサンゼルス市で心筋梗塞により死去した[1]。満62歳没。「タイロン・パワー」の名跡は、長男のタイロン・エドモンド・パワー・ジュニアが継承した[1]。
フィルモグラフィ
[編集]すべて出演作である[1]。
1910年代
[編集]- Aristocracy : 監督トーマス・ヘフロン、1914年 - 出演・役 Jefferson Stockton
- A Texas Steer : 監督ジャイルズ・ウォーレン、1915年 - 出演・役 Maverick Brander
- Sweet Alyssum : 監督コリン・キャンベル、1915年 - 出演・役 Roanoke Brooks
- The Devil-in-Chief : 監督コリン・キャンベル、1916年
- Thou Shalt Not Covet : 監督コリン・キャンベル、1916年 - 出演・役 I, or the Hero
- John Needham's Double : 監督フィリップス・スモーリー / ロイス・ウェバー、1916年 - 出演・役 Lord John Needham/Joseph Norbury
- 『暗中鬼』 Where Are My Children? : 監督フィリップス・スモーリー / ロイス・ウェバー、1916年 - 出演・役 District Attorney Richard Walton
- 『獄屋の月』 The Eye of God : 監督フィリップス・スモーリー / ロイス・ウェバー、1916年 - 出演・役 Olaf
- The Planter : 監督トーマス・ヘフロン / ジョン・ インス、1917年 - 出演・役 Ludwig Hertzer
- Lorelei of the Sea : 監督ヘンリー・オットー、1917年 - 出演・役 Paul
- National Red Cross Pageant : 監督クリスティ・キャバンヌ、1917年 - 出演・役 Servia - Final episode
- The Mad Woman : 監督ジョージ・ターウィリガー、1919年
1920年代
[編集]- The Great Shadow : 監督ハーレイ・ノールズ、1920年 - 出演・役 Jim McDonald
- 『夢の街』 Dream Street : 監督D・W・グリフィス、1921年 - 出演・役 Street Preacher
- 『黒豹鬼』 The Black Panther's Cub : 監督エミール・ショータール、1921年 - 出演・役 Count Boris Orliff
- 『跫音』 Footfalls : 監督チャールズ・ブレイビン、1921年 - 出演・役 Hiram Scudder
- 『激怒』 Fury : 監督ヘンリー・キング、1923年 - 出演・役 Captain Leyton
- The Truth About Wives : 監督ローレンス・ウィンドム、1923年 - 出演・役 Howard Hendricks
- Bright Lights of Broadway : 監督ウェブスター・キャンベル、1923年 - 出演・役 John Kirk
- Wife in Name Only : 監督ジョージ・ターウィリガー、1923年 - 出演・役 Dornham
- The Daring Years : 監督ケネス・S・ウェッブ、1923年 - 出演・役 James LaMotte
- 『我れ死すとも』 The Day of Faith : 監督トッド・ブラウニング、1923年 - 出演・役 Michael Anstell
- Damaged Hearts : 監督T・ヘイズ・ハンター、1924年 - 出演・役 Sandy
- 『熱血漢ウルフ』 The Lone Wolf : 監督スタナー・E・V・テイラー、1924年 - 出演・役 Bannon
- Trouping with Ellen : 監督T・ヘイズ・ハンター、1924年 - 出演・役 Mr. Llewellyn
- 『殺人ラヂオ』 The Story Without a Name : 監督アーヴィン・V・ウィラット、1924年 - 出演・役 Drakma
- 『迫害に捷つ女』 For Another Woman : 監督デイヴィッド・カークランド、1924年
- 『晴れの一舞台』 Greater Than Marriage : 監督ヴィクター・ホルペリン、1924年 - 出演・役 Father
- 『建国の乙女』 Janice Meredith : 監督E・メイソン・ホッパー、1924年 - 出演・役 Lord Cornwallis
- The Law and the Lady : 監督ジョン・L・マッカッチョン、1924年 - 出演・役 John Langley Sr
- 『漂泊ひ人』 The Wanderer : 監督ラオール・ウォルシュ、1925年 - 出演・役 Jesse
- 『天下の寵児』 Where Was I? : 監督ウィリアム・A・サイター、1925年 - 出演・役 George Stone
- A Regular Fellow : 監督A・エドワード・サザーランド、1925年 - 出演・役 King
- The Red Kimona : 監督ウォルター・ラング、1925年 - 出演・役 Gabrielle's Father
- 『学窓の思ひ出』 Braveheart : 監督アラン・ヘイル、1925年 - 出演・役 Standing Rock
- 『嵐の花嫁』 Bride of the Storm : 監督J・スチュアート・ブラックトン、1926年 - 出演・役 Jacob Kroon
- The Test of Donald Norton : 監督B・リーヴス・イーソン、1926年 - 出演・役 John Corrigal
- Out of the Storm : 監督ルイ・ガスニエ、1926年 - 出演・役 Mr. Lawrence
- 『国境戦』 Hands Across the Border : 監督デイヴィッド・カークランド、1926年 - 出演・役 John Drake
- The Elegy : 監督アンドリュー・L・ストーン、1927年 - 出演・役 Servant of Satan
1930年代
[編集]関連事項
[編集]- タイロン・パワー (初代) (en:Tyrone Power (1795–1841))
- エセル・ラヴェニュー (en:Ethel Lavenu)
- セリグ・ポリスコープ・カンパニー (en:Selig Polyscope Company)