タイーブ・サーレフ
タイーブ・サーレフ | |
---|---|
誕生 |
1929年7月12日 エジプト Karmakol |
死没 |
2009年2月18日(79歳没) イギリス ロンドン |
職業 | 小説家、コラムニスト、公務員 |
言語 | 現代標準アラビア語 |
最終学歴 | ハルツーム大学、ロンドン大学 |
文学活動 | ポストコロニアリズム |
代表作 |
『ゼーンの結婚』(1966年) 『北へ遷りゆく時』(1966年) |
ウィキポータル 文学 |
アッ=タイーブ・サーレフ(アラビア語: الطيب صالح, 文語アラビア語発音:al-Ṭayyib Ṣāliḥ(アッ=タイイブ・サーリフ), 口語寄りアラビア語発音:al-Ṭayyib Ṣāleḥ(アッ=タイイブ・サーレフ), 口語アラビア語発音:al-Ṭayyeb Ṣāleḥ(アッ=タイイェブ・サーレフ)[1]、英字表記:Tayeb SalihないしはTayeb Saleh、1929年7月12日 - 2009年2月18日)は、スーダンの作家。
BBCのアラビア語番組およびアラビア語雑誌に文化ジャーナリストとして携わり、ユネスコの職員も務めた。代表作の小説『北へ遷りゆく時』(1966年)は、現代アラビア語文学で最も重要な作品の一つとみなされている[2]。
略歴
[編集]スーダン・北部州の町、アル・ダッバから近い、ナイル川に面する Karmakol という村に生まれる[3]。ハルツーム大学ゴードン・カレッジを卒業後、イギリスのロンドン大学に留学する。小規模農家と宗教指導者の出身で、当初は農業に従事するつもりだったが、渡英する前に短期間だけ校長を務めたことを除いては、ジャーナリズムや国際文化交流の促進に携わる[4]。
10年以上にわたり、ロンドンを拠点とするアラビア語雑誌「アル=マジャッラ」に毎週コラムを執筆し続け、さまざまな文学的テーマを探求する。BBCのアラビア語部門に携わった後、カタール情報省の長官となる。職業キャリアの最後の10年間は、パリのユネスコ本部に赴任し、さまざまな役職に就き、ユネスコのペルシャ湾アラブ諸国代表も務めた[5]。
2009年2月18日、ロンドンで死去した。遺体は2月20日にスーダンに埋葬され、同国のオマル・アル=バシール大統領(当時)、作家で元首相のサーディク・アル=マフディーほか、多くの著名人やアラブの作家らが葬儀に参列した[5]。
著作
[編集]- نخلة على الجدول [Nakhla 'ala al-jadwal] (1953).
- دومة ود حامد [Douma wad Hamid] (1960). 『ワド・ハーミドのドウマの樹』
- حفنة تمر [Hafna tamar] (1964).
- عرس الزين [Urs al-Zayn] (1966). 『ゼーンの結婚』
- موسم الهجرة إلى الشمال [Mawsim al-Hijra ila ash-Shamal] (1966). 『北へ遷りゆく時』
- 『現代アラブ小説全集 8 北へ遷りゆく時 ゼーンの結婚』 黒田寿郎・高井清仁訳、河出書房新社, 1989. に収録.
- ضو البيت (بندر شاه) [Dau al-Beit: Bandarshah] (1971) 『バンダル・シャー』
- Al-Rajul al Qubrosi (1973, revised 1976).
- مريود (الجزء الثاني من بندر شاه) [Meryoud: The Second Part of Bandarshah] (1976)
- Complete Works (1984)
- منسي إنسان نادر على طريقته (2004, memoir).
出典
[編集]- ^ アラビア語ではタイイブと発音、タイーブは語形取り違えによる誤読に相当する。
- ^ Lynx Qualey, Marcia (2018年11月19日). “On Banipal's '100 Best Arabic Novels'” (英語). ARABLIT & ARABLIT QUARTERLY. 2021年12月3日閲覧。
- ^ Mahjoub, Jamal (20 February 2009). “Obituary: Tayeb Salih” (英語). The Guardian (London)
- ^ “Al-Ṭayyib Ṣāliḥ | Sudanese writer” (英語). Encyclopedia Britannica. 2021年2月26日閲覧。
- ^ a b Flood, Alison (2009年2月19日). “Sudanese novelist Tayeb Salih dies aged 80” (英語). the Guardian. 2021年1月13日閲覧。
外部リンク
[編集]- 『タイイブ・サーレフ』 - コトバンク
- Tayeb Salih at goodreads