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タカサゴイチビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タカサゴイチビ
タカサゴイチビ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : アオイ類 Malvids
: アオイ目 Malvales
: アオイ科 Malvaceae
: イチビ属 Abutilon
: タカサゴイチビ
A. indicum
学名
Abutilon indicum (L.) Sweet subsp. indicum[1]
和名
タカサゴイチビ
シマイチビ
英名
Indian abutilon
country mallow[2]

タカサゴイチビ(高砂莔麻[3]、学名:Abutilon indicum)は、アオイ科イチビ属[4](アブチロン属[5])の多年草[4]・亜低木[2]。別名シマイチビ[1]インド原産。近縁種のイチビと同様、かつては繊維植物などの用途で栽培されたが、現在では主に帰化植物雑草として知られる[2]

特徴

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『Flora de Filipinas』の図版より(1880年代)

形態

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高さは0.5m~2.5m。多年生で基部は木化する。は長さ・幅とも5~12cmのハート形、縁は全縁またはふぞろいな鋸歯があり、葉の両面に毛が密生する[4]。花は葉腋から単生し、径2cmほど、色は黄色~橙黄色。果実は径2cmほど、15~22の分果が車輪状に並んでおり、背面に棘状の突起がある[4]

分布

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インド原産で、アジア熱帯亜熱帯に広く分布。亜種では分布域が異なる(後述)。日本では奄美群島以南に帰化している[2][4]

利用

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イチビ同様に繊維植物として利用されてきた。詳しい利用方法はイチビ項を参照のこと。また、インドでは種子からの採油や、若芽を食用にも用いる[2]

亜種・近縁種

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イチビ
タカサゴイチビ
蒴果の分室の数は平均的にタカサゴイチビの方が多い。
亜種
近縁種
  • イチビAbutilon theophrasti[8] - 同じく繊維植物として古くから栽培されてきた同属種。タカサゴイチビとの識別は、イチビが一年草なのに対しタカサゴイチビは多年草で基部が木化する点や、蒴果の分室の数がイチビは12~16個程度なのに対しタカサゴイチビは15~22個と多い[4]点などが目安となる。

脚注

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  1. ^ a b Abutilon indicum (L.) Sweet subsp. indicum タカサゴイチビ”. 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList) (2012年5月13日). 2018年12月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e 世界有用植物事典、29頁。
  3. ^ 広辞苑(第五版)、158頁。
  4. ^ a b c d e f g h 改訂新版日本の野生植物、24-25頁。
  5. ^ 園芸植物大事典、116頁。
  6. ^ Abutilon indicum (L.) Sweet subsp. guineense (Schumach.) Borss.Waalk. タイワンイチビ”. 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList) (2012年5月13日). 2018年12月25日閲覧。
  7. ^ Abutilon indicum (L.) Sweet subsp. albescens (Miq.) Borss.Waalk. サキシマイチビ”. 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList) (2012年5月12日). 2018年12月25日閲覧。
  8. ^ Abutilon theophrasti Medik. イチビ”. 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList) (2014年2月20日). 2018年12月22日閲覧。

参考文献

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  • 堀田満(代表編集)『世界有用植物事典』平凡社、1989年。ISBN 4-582-11505-5 
  • 『改訂新版 日本の野生植物 4』平凡社、2017年。ISBN 978-4-582-53534-1 
  • 『園芸植物大事典 1』小学館、1988年。ISBN 4-09-305101-1 
  • 新村出 編『広辞苑 第五版』岩波書店、1998年。 
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)