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タナバタウオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タナバタウオ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
: タナバタウオ科 Plesiopidae
: タナバタウオ属 Plesiopus
: タナバタウオ
P. coeruleolineatus
学名
Plesiops coeruleolineatus
Rüppell1835
シノニム[2][3]
  • Pharopteryx melas (Bleeker, 1849)
  • Pharopteryx semeion (Tanaka, 1917)
  • Plesiops caeruleolineatus Rüppell, 1835
  • Plesiops melas Bleeker, 1849
  • Plesiops nigricans apoda Kner, 1868
  • Plesiops semeion Tanaka, 1917
  • Plesiops welas Bleeker, 1849
  • Pseudochromichthys riukianus Schmidt, 1931
英名
crimsontip longfin
coral devil
Banded Devilfish

タナバタウオ (学名:Plesiops coeruleolineatus)はタナバタウオ科に分類される魚類の一種。インド太平洋に分布し、岩場やサンゴ礁に生息する。

分布

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紅海東アフリカからサモア諸島オセアニア南日本まで、南はオーストラリアクイーンズランド州まで、インド太平洋に広く分布する[4]カルガドス・カラホス諸島コモロ諸島エリトリアケニアマダガスカルモーリシャスモザンビークレユニオンセーシェルなどでも記録されている[5]。日本では、伊豆諸島小笠原諸島伊豆半島から九州までの太平洋側、大隅諸島琉球列島に分布する[6]

形態

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体は細長く、全長は8.5 - 10 cm。体色は様々だが、一般的には黒または茶色で、目の後ろに2本の暗い縞がある。背鰭は長い一基で、10 - 12棘と6 - 8軟条から成り、臀鰭は3棘と8軟条から成る。背鰭棘の先端はオレンジから赤色で、下側は白い線で縁取られる。背鰭基部に沿って青みがかった縞がある[4]。頭部には白っぽい斑点が散らばる[6]。興奮した際などには模様が現れる。胸鰭は19 - 24軟条から、腹鰭は1棘と4軟条から成り、第一軟条は分枝する。上顎に鱗は無く、鰓蓋骨の前縁は滑らかで、舌歯は無い。 側線は分離しており、上側は鰓蓋骨の上端から最後の背鰭軟条まで、下端は中央に沿って尾柄に達する。背鰭棘間の膜は深く切れ込み、腹鰭は細長い[7]。尾鰭は丸い[6]

生態

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一般的だが目立たない種である。水深15 mまでの浅場に生息する[5]。日中は通常、ラグーンサンゴ礁で見られ、サンゴや石の下に潜む。タイドプールの瓦礫の中で見つかることもある。夜行性であり、夜には小魚、腹足類、小型甲殻類を食べるために外海に出る[4]

繁殖期は九州では夏で、産卵はペアで行われ、岩の下に卵が産み付けられる。雄は卵を守り、海水を鰭で送ったり、卵に近づく魚を攻撃する。一匹の雄が複数の雌と繁殖すると考えられている[8]

脚注

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  1. ^ Russell, B.; Fennessy, S.; Holleman, W. (2020). Plesiops coeruleolineatus. IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T69545457A69545804. doi:10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T69545457A69545804.en. https://www.iucnredlist.org/species/69545457/69545804 2024年7月7日閲覧。. 
  2. ^ "Plesiops coeruleolineatus Rüppell, 1835". World Register of Marine Species. 2024年7月7日閲覧
  3. ^ Plesiops coeruleolineatus”. Zipcodezoo. 2014年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月7日閲覧。
  4. ^ a b c Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2024). "Plesiops coeruleolineatus" in FishBase. July 2024 version.
  5. ^ a b Plesiops coeruleolineatus”. 2024年7月7日閲覧。
  6. ^ a b c 『小学館の図鑑Z 日本魚類館』244 - 245頁
  7. ^ Coral Devil, Plesiops coeruleolineatus Rüppell 1835”. fishesofaustralia.net.au. 2024年7月7日閲覧。
  8. ^ 佐々木 風哉; 田中 翔大; Weeks Mike I.; 須之部 友基 (2021). “タナバタウオ Plesiops coeruleolineatus(タナバタウオ科)の繁殖行動,卵発生および仔稚魚の形態変化”. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan 7: 58-65. doi:10.34583/ichthy.7.0_58. https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/ichthy/INHFJ_2021_007_058.pdf. 

参考文献

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関連項目

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