タビラクチ
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タビラクチ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Apocryptodon punctatus Tomiyama, 1934 |
タビラクチ(学名:Apocryptodon punctatus)は、スズキ目・ハゼ科に分類される魚の一種。西日本、韓国、台湾に分布し、沿岸部の干潟に生息する底魚。
分布と生息地
[編集]三重県以西の太平洋[2]、舞鶴湾などの日本海[3]、有明海、八代海、瀬戸内海に分布し、泥底や干潟に生息する[4][5]。
形態
[編集]体長6cm[4]。体色は淡褐色で、体側に暗色斑が複数並ぶ[4]。口が大きく、下顎は上顎より短い[4]。左右の腹鰭は吸盤状となる[4]。鰭棘は長く伸びない[2]。
生態
[編集]テッポウエビ類の生息孔内に潜み、満潮時に出てくる姿が見られる[2]。軟泥表面の珪藻類を主に食べる[6]。産卵期は5月から7月[6]。生後約2年ほどで成体となる[5]。
利用
[編集]日本では食用とはされていない[5]。
保全状態評価
[編集]絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
日本各地において、埋め立てや護岸工事、水質汚濁、土砂の流入、底質の有機汚染などにより生息環境は悪化している。環境省のレッドリストにより、絶滅危惧II類に指定されている[7]。
出典
[編集]- ^ “IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4. Apocryptodon punctatus” (英語). IUCN. 2024年2月4日閲覧。
- ^ a b c 武藤滉、伯耆匠二、佐藤達也、河村功一「三重県鳥羽市より得られた分布東限となるタビラクチの記録と 三重県における本種の生息状況」『ICHTHY,Natural History of Fishes of Japan』第23巻、2022年、1-6頁。
- ^ 松井彰子、上野正博、甲斐嘉晃、山下洋「絶滅危惧種タビラクチの京都府舞鶴湾からの記録と生息環境」『魚類学雑誌』第58巻、2011年、209-211頁。
- ^ a b c d e 多紀保彦・河野博・坂本一男・細谷和海『新訂 原色魚類大圖鑑 圖鑑編』北隆館、2005年12月15日。ISBN 4-8326-0820-7。
- ^ a b c 道津喜衛「タビラクチの生態・生活史」『長崎大学水産学部研究報告』第10巻、1961年、133-139頁。
- ^ a b タビラクチ 福岡県レッドデータブック
- ^ “日本のレッドデータ検索システム タビラクチ”. 2024年2月5日閲覧。