タマブキ
表示
タマブキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
福島県会津地方、2009年9月
| ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Parasenecio farfarifolius (Siebold et Zucc.) H.Koyama var. bulbiferus (Maxim.) H.Koyama (1995)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
タマブキ(球蕗、玉蕗) |
タマブキ(玉蕗[3]・球蕗、学名: Parasenecio farfarifolius var. bulbiferus)は、キク科コウモリソウ属の多年草。イワブキともいう[4]。
分布と生育環境
[編集]北海道および本州の中部地方以北の、平地の山沿いから山地まで分布する[3]。丘陵、山麓、山地の谷間や沢沿いなど、やや湿り気のある樹林の林床、林縁に自生する[3]。まばらな集団を作って群生することが多い[3]。
形態・生態
[編集]多年生草本[3]。茎は直立して、高さ50 - 150センチメートル (cm) になる[3]。葉は長い葉柄がついて茎の中程に集まるように互生し[3]、葉柄には翼はなく茎を抱かない。葉身は五角形の心形で[3]、葉縁には粗い鋸歯があり、茎の下部の葉身は幅20 - 35 cm、中部は10 - 15 cmになる。葉の表面には粗い毛が散生し、裏面には密に綿毛が生え緑白色になる[3]。葉腋に径1 cmのむかごを多数つける。
花期は8 - 10月ごろ[3]。茎の上部の先に細長い円錐花序をつくり、白い頭花をつける[3]。総苞は長さ9 - 10ミリメートル (mm) の筒状で、総苞片は5個で白色。頭花は5 - 6個の黄色の小花からなり、すべて両性の筒状花。小花の花冠は浅く5裂し、花柱の先は2つに分かれ反り返る。
-
むかごをつける
-
葉の裏面はくも毛が生える(左)
-
頭花は5-6個の黄色い小花からなる
利用
[編集]若芽や茎の先端の柔らかいところは山菜として食用とする[3]。採取時期は5 - 6月ごろで、深山や寒冷地では7月ごろが適期とされる[3]。若芽は生のまま天ぷらにしたり、茹でて水にさらし、ごま・ごま味噌の和え物、煮付け、佃煮、油煮などにする[3]。
脚注
[編集]- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Parasenecio farfarifolius (Siebold et Zucc.) H.Koyama var. bulbiferus (Maxim.) H.Koyama タマブキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月7日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cacalia farfarifolia Siebold et Zucc. var. bulbifera (Maxim.) Kitam. タマブキ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 高橋秀男監修 2003, p. 162.
- ^ 『動植物名よみかた辞典』日外アソシエーツ、1991年、119頁
参考文献
[編集]- 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著『日本の山菜』学習研究社〈フィールドベスト図鑑13〉、2003年4月1日、162頁。ISBN 4-05-401881-5。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、タマブキに関するメディアがあります。