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ダイムラー・ベンツ DB 604

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

DB 604は、ダイムラー・ベンツにより設計された24気筒の航空用エンジンである。本エンジンは初期のテスト段階以降には進まず、最終的に1942年9月に開発は放棄された。

設計と開発

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DB 604はダイムラー・ベンツの航空用エンジンの中で24個のシリンダーを6気筒ずつ4列のX型に配置するユニークなエンジンであり、ダイムラー・ベンツ DB 601DB 603DB 605といった既存のエンジンを基に開発されたものでは無かった。例えばロールス・ロイス ヴァルチャーは基本的にロールス・ロイス ペリグリン エンジンをクランクケースで結合することでX型のシリンダー配置を実現していた。

DB 604は既存のダイムラー・ベンツの航空用エンジンを発展させたものではなく、ボアとストロークが135 mm x 135 mmというスクエア型という全く新しい設計であり、これにより3,200rpmという比較的高い回転速度を可能にしていた。最初のエンジンは1939年にエンジン試験架台上でテストされ1,725 kW (2,350 hp)を記録した[1]

最初のテスト用エンジンは更に開発が進みDB 604A/Bとなった。DB 604AとDB 604Bの唯一の違いはクランクシャフトの回転方向であった。DB 604A/Bは2速のスーパーチャージャーを備え、テスト中に1,835 kW (2,500 hp)を記録した。

この有望と思われたエンジンの開発は1942年9月にドイツ航空省によりキャンセルされた[2]

展示中のエンジン

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現存するDB 604はドイツヘルメスカイルの(Flugausstellung L.+ P. Junior)博物館に展示されている。

要目

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(DB 604A/B)

  • タイプ:液冷24気筒 X型 (6気筒 4列)
  • ボア×ストローク:135 mm×135 mm
  • 排気量:46.38 L (2,830 in³)
  • 全長:
  • 全幅:
  • 乾燥重量:1,080 kg (2,379 lb)
  • 圧縮比:7.0 : 1
  • 動弁機構:
  • 燃料供給方式:
  • 過給機:
  • 馬力:1,835 kW (2,500 hp) at 3,200 rpm at 5,100 m (16,732 ft)
  • 排気量比出力:25.3 kW/L (0.9 hp/in³)
  • 馬力重量比:0.59 kW/kg (0.95 hp/lb)

出典

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脚注

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  1. ^ von Gersdorff, K., et al. p. 120
  2. ^ Gunston 1989, p. 48.

参考文献

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  • Gunston, Bill. World Encyclopaedia of Aero Engines. Cambridge, England. Patrick Stephens Limited, 1989. ISBN 1-85260-163-9
  • von Gersdorff, Kyrill; Schubert, Helmet et al. Die deutsche Luftfahrt: Flugmotoren und Strahltriebwerke. Bernard & Graefe Verlag, Bonn, 2007. ISBN 3-7637-6128-4

関連項目

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外部リンク

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