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エチレンスルフィド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チイランから転送)
エチレンスルフィド
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識別情報
CAS登録番号 420-12-2 チェック
PubChem 9865
ChemSpider 9481 チェック
UNII A2W5165740 チェック
EC番号 206-993-9
国連/北米番号 1992
KEGG C19419 ×
MeSH ethylene+sulfide
ChEBI
RTECS番号 KX3500000
バイルシュタイン 102379
Gmelin参照 1278
特性
化学式 C2H4S
モル質量 60.12 g mol−1
外観 淡黄色の液体
密度 1.01 g cm−3
融点

-109 °C

沸点

329 °C

蒸気圧 28.6 kPa (at 20 °C)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo 51-53 kJ mol−1
標準燃焼熱 ΔcHo -2.0126 MJ mol−1
危険性
GHSピクトグラム 可燃性 腐食性物質 急性毒性(高毒性)
GHSシグナルワード DANGER
Hフレーズ H225, H301, H318, H331
Pフレーズ P210, P261, P280, P301+310, P305+351+338, P311
NFPA 704
4
3
2
引火点 10 °C (50 °F; 283 K)
関連する物質
関連する複素環式化合物 エチレンオキシド
アジリジン
ボリラン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

エチレンスルフィド (ethylene sulfide) とは、分子式が C2H4S と表される有機硫黄化合物。炭素2個、硫黄1個から成る複素3員環(エピスルフィド)構造を持ち、含硫黄複素環式化合物の中でもっとも小さく単純なもの。多くの有機硫黄化合物のように強い悪臭を有する。別名として硫化エチレン(りゅうかエチレン)とも呼ばれる。IUPAC系統名チイラン (thiirane) で、その名称はエピスルフィドの総称として用いられることもある。

合成

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エチレンスルフィドは炭酸エチレンチオシアン酸カリウム (KSCN) との反応で合成される[2]。そのときチオシアン酸カリウムは真空下で融解させて水を除去した後に反応させる。

KSCN + C2H4O2CO → KOCN + C2H4S + CO2

反応

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エチレンスルフィドはアミンと反応して 2-メルカプトアミン誘導体を与える[3]。2-メルカプトアミン誘導体はキレート性配位子として用いられる。

C2H4S + R2NH → R2NCH2CH2SH

出典

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  1. ^ a b thiirane (CHEBI:30977)”. Chemical Entities of Biological Interest (ChEBI). UK: European Bioinformatics Institute. 2024年10月26日閲覧。
  2. ^ Searles, S.; Lutz, E. F.; Hays, H. R.; Mortensen, H. E. (1962). “Ethylenesulfide.” Org. Synth. 42: 59.
  3. ^ Cremlyn, R. J. (1996). An Introduction to Organosulfur Chemistry. Chichester: John Wiley and Sons. ISBN 0-471-95512-4.

関連項目

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