チャーリーゲーム
チャーリーゲーム(英: Charlie Charlie challenge)とは、紙と鉛筆を使用した占いの一種である。メキシコの悪魔を召喚し[注 1]、質問をすると十字にクロスさせた鉛筆が「イエス」または「ノー」の方向へ勝手に動くとされる[1]。
実際には外部の要因(例:空気)などにより鉛筆が勝手に動き、文字を指すことがある。この現象を利用し質問の答えを得る遊びとされる[1]。2015年に英語圏で広まり、#CharlieCharlieChallengeというハッシュタグなども登場した[2][3]。日本では現代版コックリさんとして中学高校の生徒間で流行した。一部学校では注意喚起や指導に至る騒ぎとなった[1]。
概要
[編集]白い紙と鉛筆を2本用意する。紙にYESとNOの文字をそれぞれ対角線上に2つずつ書き、紙の上に鉛筆を文字が見えるよう十字に重ね配置する。儀式を始める際は「Charlie Charlie, are you there?」(チャーリーさん、そこにいるの)と質問すると上側の鉛筆が動き出しYES/NOどちらかの方向を指す[1]。質問を始め、占いを終了する場合は、「Charlie Charlie, can we stop?」(チャーリーさん、やめても良いですか)とつぶやくと終了できる。地域によりルールなどに違いも見られる[1]。
チャーリーというのメキシコの悪魔を召喚することが目的とされるものの、チャーリーという悪魔はメキシコには存在せず、民間伝承とも無関係である[1]。このゲームはスペインの古いゲームである鉛筆ゲーム(西: Juego de la Lapicera)の現代版とされる[英語版]。
現象の解釈
[編集]鉛筆が実際に動くのか2015年6月5日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)にて番組スタッフが占いに挑戦する様子を伝えた。鉛筆は動いたものの、理由について「スタッフの息がかかったため」と説明をしている[1]。また、J-CASTニュース記者が「静かに息をしながら」挑戦してみたところ鉛筆はピクリとも動かなかった[1]。
評価
[編集]ワシントン・ポスト紙の記者ケイトリン・デューイによれば、このゲームは異文化間の都市伝説の一例として価値があるとした[4]。
「チャーリーゲームが流行した理由と、オンライン上で言語や文化の間を出入りしている理由について、素晴らしい事例研究をしている。例えば、多くのプレイヤーやレポーターがこのゲームをあたかも新しいもののように語っていることに気づくだろう。[4]」
BBC Mundoのマリア・エレーナ・ナベスは、「メキシコには『チャーリー』という悪魔はいない」と述べた上で、英語の名前を持つメキシコの悪魔は「たいていアメリカの発明」であると示唆した[5]。
脚注
[編集]- 注釈
- 出典
- ^ a b c d e f g h “現代版こっくりさんが中高生に大流行 生徒が大声や奇声を発し、指導に踏み切った中学校も”. J-CAST ニュース (2015年6月8日). 2023年12月11日閲覧。
- ^ “Everything you need to know about #CharlieCharlieChallenge, and why you're not being haunted by a Mexican demon” (英語). The Independent (2015年6月1日). 2023年12月11日閲覧。
- ^ “Here's Why People Are Freaking Out Over the #CharlieCharlieChallenge” (英語). Time (2015年5月27日). 2023年12月11日閲覧。
- ^ a b Dewey, Caitlin (2021年10月26日). “The complete, true story of Charlie Charlie, the ‘demonic’ teen game overtaking the Internet” (英語). Washington Post. ISSN 0190-8286 2023年12月11日閲覧。
- ^ “Where did Charlie Charlie Challenge come from?” (英語). BBC News. (2015年5月26日) 2023年12月11日閲覧。