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チュクチ高地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チュクチ高地
Чукотское нагорье
パリャヴァーム山脈
最高地点
山頂イスホドナヤ山英語版
標高1,843 m (6,047 ft)
規模
全長450 km (280 mi)
地形
チュクチ高地の位置(チュクチ自治管区内)
チュクチ高地
チュクチ高地の位置
チュクチ高地の位置(極東連邦管区内)
チュクチ高地
チュクチ高地 (極東連邦管区)
ロシア
山脈座標北緯68度0分 東経177度0分 / 北緯68.000度 東経177.000度 / 68.000; 177.000座標: 北緯68度0分 東経177度0分 / 北緯68.000度 東経177.000度 / 68.000; 177.000
所属山脈東シベリア高地英語版
地質
岩石の年代ジュラ紀三畳紀ペルム紀原生代
岩石の種類砂岩頁岩花崗岩貫入火成岩
プロジェクト 山

チュクチ高地ロシア語: Чукотское нагорье)またはチュクチ山地(Чукотская горная страна)[1]は、ロシア連邦極東連邦管区チュクチ自治管区に存在する山地[2]

山地の尾根の大部分は、不毛な荒野である。また半分ほどの領域が北極圏に属している。ロシアでも屈指の過酷な気候を有する地域で、最低気温は-73℃に達する。古くからこの地に住むチュクチ族もチュクチ高地では、アムグエマ英語版村などごく一部の山間にしか居住していない。

地理

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チュクチ自治管区には、主にチュクチ高地とアナディル高地英語版という二つの山岳地帯が存在する。両者はチュクチ半島を東西に横切る地峡で隔てられており、北東側にチュクチ高地が、南西にアナディル高地が広がっている。チュクチ高地は中・低高度の起伏から成り立っており、西北西のベーリング海沿岸から東南東のチャウン湾まで450キロメートル (280 mi)の範囲を走っている。北部は砂岩頁岩深成岩である花崗岩などから成り立っているのに対し、南部は火成岩でできている。高地の最高峰はチャンタル山脈英語版イスホドナヤ山英語版[2]で、その標高は1,843メートル (6,047 ft)[3][4]あるいは1,887メートル (6,191 ft)[2]と文献によって異なる。

河川

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チュクチ高地を水源とする主な河川で、まずチュクチ海に注ぐのがアムグエマ川英語版(支流にエキトィキ川英語版チャンタリヴェルグィルグィン川英語版)、パリャヴァーム川英語版ペグトィメリ川英語版タニュレル川英語版、次に太平洋に注ぐのがカンチャラン川英語版ベラヤ川英語版(支流にボリショイ・プィカルヴァーム川(Большой Пыкарваам)やボリシャヤ・オシノヴァヤ川(Большая осиновая))である。山地中の主な湖としては、エキトィキ湖英語版イオニ湖英語版コーレニ湖英語版などが挙げられる[5]

チュクチ高地には小規模な氷河が47か所あり、総面積は13.53平方キロメートル (5.22 sq mi)に達する[6]

山脈

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チュクチ高地の山々はいくつかの山脈を形成している。主なものは以下のとおりである[7][2][8]

  • シェラグ山脈英語版: 最高点標高1,105メートル (3,625 ft)。北西端はシェラグスキー岬英語版
  • イチュヴェーム山脈: 最高点標高1,030メートル (3,380 ft)。
  • エグヴィヴァタプ山脈: 最高点標高1,636メートル (5,367 ft)。
  • ペグトィメル山脈: 最高点標高1,794メートル (5,886 ft)。
  • パリャヴァーム山脈: 最高点標高1,551メートル (5,089 ft)。
  • チャンタリ山脈英語版: 最高点標高1,887メートル (6,191 ft)。
  • エキトィキ山脈: 最高点標高1,317メートル (4,321 ft)。
  • ペクリニェイ山脈英語版: 最高点標高1,362メートル (4,469 ft)。
  • イスカテン山脈: 最高点標高1,335メートル (4,380 ft)。
  • グヘンカヌイ山脈: 最高点標高978メートル (3,209 ft)。チュクチ高地の東端に位置し、ベーリング海を望む。
エグヴェキノト英語版近くで撮影されたチュクチ高地のパノラマ写真

気候

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チュクチ高地は、夏が短く、極めて寒い冬が8か月続く厳しい気候である。冬には北極海アリューシャン低気圧の影響でブリザードが発生することも珍しくない。地峡地帯は大陸性気候だが、各山脈域は海洋性気候を有している。この傾向は低標高の山々で顕著であり、中標高の山ではそれほどでもない[9]

植物相・動物相

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山々の低標高の斜面にはツンドラ植物が生えており、山間の盆地は沼地化していることが多い。一方で高標高の地域は北極砂漠英語版の一部となっている。河川には魚類が豊富に生息している[10]

脚注

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  1. ^ Геоморфология России (Geomorphology of Russia)
  2. ^ a b c d Chukchi Highlands / Great Russian Encyclopedia; in 35 vol.] / Ch. ed. Yu.S. Osipov . - M .: Great Russian Encyclopedia, 2004—2017.
  3. ^ Czukockie, Góry - Encyklopedia PWN - źródło wiarygodnej i rzetelnej wiedzy, encyklopedia.pwn.pl
  4. ^ Wielka Encyklopedia Gór i Alpinizmu, tom 2 Góry Azji, Katowice: Wydawnictwo STAPIS, 2005, ISBN 83-88212-42-7.
  5. ^ Chukotka Autonomous Okrug - Water of Russia
  6. ^ John F. Shroder, Gregory B Greenwood, Mountain Ice and Water, Investigations of the Hydrologic Cycle in Alpine Environments; Volume 21. 1st Edition. p.98
  7. ^ Oleg Leonidovič Kryžanovskij, A Checklist of the Ground-beetles of Russia and Adjacent Lands. p. 16
  8. ^ Wetlands in Russia - Vol.4
  9. ^ Soil zonality of the Chukotka Upland
  10. ^ A.P. Gorkin. Encyclopedia "Geography". - ACT: Rosman, 2008 p. 1374 - ISBN 5353024435 (in Russian)

外部リンク

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