ツマリテングハギ
ツマリテングハギ | ||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Naso brevirostris (Cuvier, 1829) | ||||||||||||||||||||||||
シノニム[2] | ||||||||||||||||||||||||
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英名 | ||||||||||||||||||||||||
Spotted unicornfish 等 |
ツマリテングハギ(Naso brevirostris)は、テングハギ属の海水魚。インド西太平洋に分布する。
分類・名称
[編集]1829年にフランスの生物学者であるジョルジュ・キュヴィエによって Naseus brevirostris として記載された。タイプ産地は明らかにされていないが、おそらくインドネシア。種小名は「短い鼻」という意味で、テングハギに比べて頭部の突起が短いことに由来する[3]。
沖縄県ではバショウカーと呼ばれる。英名は様々で、short-nosed unicornfish、spotted unicornfish、brown unicornfish、lined unicornfish、longnose surgeonfish、palefin unicornfish、paletail unicornfish、shorthorned unicornfish、shortsnouted unicornfishなどがある。
分布と生息地
[編集]インド太平洋に広く分布する。分布域は紅海からアフリカ東海岸に沿って南アフリカのダーバンまで、インド洋を通って西太平洋に至り、東はピトケアン諸島とハワイ諸島まで、北は日本、南はオーストラリアまで広がる[1]。オーストラリアでは、ニンガルー・リーフからグレートバリアリーフ北部、珊瑚海、南はクイーンズランド州のモートン湾、タスマン海のロード・ハウ島地域まで分布している[4]。東太平洋ではガラパゴス諸島周辺で見られる[1]。ラグーンやサンゴ礁に生息し、生息水深は46 m以浅[4]。
形態
[編集]背鰭は6棘27 - 29軟条から、臀鰭は2棘27 - 29軟条から成る。体長は体高の2 - 2.7倍。吻は短い。成魚は和名の通り、頭部に天狗の鼻のような角状突起をもつ。ただし同属のテングハギの突起よりは短い。全長10 cmで頭部が隆起し始める。尾柄部に鋭い骨質板をもつため、触れると危険である。骨質板は雄の方が大きい。尾鰭は截形か扇形[5]。
体色は青みがかった灰色からオリーブ色で、体前部は青白く、体色ははっきりと分かれる。濃い灰色の細い縞が入り、下半身では小さな斑点になる。頭には小さな黒点や格子状の線が入る。突起には黒い斜めの線があり、鰓蓋の縁は白く、唇の縁は淡い青色で、尾鰭は大部分が白い[5]。全長は最大60 cm[2]。
生態
[編集]集団産卵を行い、ペアを作って産卵する。全長25 cmで性成熟する[1]。成魚は主に動物プランクトンを、幼魚は主に藻類を捕食する[4]。食性の変化は頭部の隆起と同時期に起こる[5]。
利用
[編集]網やスピアフィッシングで漁獲され、食用になるが、シガテラ中毒の例がある[2]。アクアリウムでは飼育されない。分布域が広く、個体数も安定していると考えられるため、国際自然保護連合(IUCN)は本種を低危険種としている[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e Abesamis, R.; Clements, K.D.; Choat, J.H. et al. (2012). “Naso brevirostris”. IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T177990A1513480. doi:10.2305/IUCN.UK.2012.RLTS.T177990A1513480.en .
- ^ a b c Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2024). "naso brevirostris" in FishBase. January 2024 version.
- ^ “Order ACANTHURIFORMES (part 2): Families EPHIPPIDAE, LEIOGNATHIDAE, SCATOPHAGIDAE, ANTIGONIIDAE, SIGANIDAE, CAPROIDAE, LUVARIDAE, ZANCLIDAE and ACANTHURIDAE”. The ETYFish Project Fish Name Etymology Database. Christopher Scharpf and Kenneth J. Lazara (12 January 2021). 18 January 2024閲覧。
- ^ a b c Bray, D.J. (2019年). “Naso brevirostris”. Fishes of Australia. Museums Victoria. 18 January 2024閲覧。
- ^ a b c John E. Randall (2022). “Family Acanthuridae”. In Phillip C Heemstra; Elaine Heemstra; David A Ebert et al.. Coastal Fishes of the Western Indian Ocean. 5. South African Institute for Aquatic Biodiversity. pp. 219-244. ISBN 978-1-990951-32-9