テスラ・サイバートラック
テスラ・サイバートラック | |
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概要 | |
製造国 | アメリカ合衆国 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアピックアップトラック |
駆動方式 |
RWD(リアモーター) AWD(デュアルモーター or トライモーター) AWD(クワッドモーター) |
パワートレイン | |
最高出力 | 805 hp (600 kW)(トライモーター) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 3,807 mm |
全長 | 5,885 mm |
全幅 | 2,027 mm |
全高 | 1,905 mm |
テスラ・サイバートラック(英語: Tesla Cybertruck)は、テスラ社が製造するフルサイズ電動ピックアップトラックである。
概要
[編集]テスラはサイバートラックを「トラックよりも実用的でスポーツカーよりも優れたパフォーマンス」と称している。
2019年11月に発表。当初、サイバートラックの生産は2021年度後半に開始する予定だったが、サプライヤー等の部品調達が遅れたことで生産が後ろ倒しとなり、再三にわたる発売延期を経て、2023年12月に購入者への納車が開始された[1]。
仕様は、1モーター・後輪駆動のRWD(60,990ドル)、2モーター・全輪駆動のAWD(79,990ドル)、3モーターのサイバービースト(99,990ドル)の3モデル。0 - 100 kmの加速時間は、RWDが6.7秒、AWDが4.3秒、サイバービーストが2.7秒[2]。
エクステリア
[編集]サイバートラックのエクステリアはそのほとんどが直線で構成されている。これはボディパネルに「ウルトラハード 30X コールドロール ステンレススチール」と呼ばれるステンレス合金を使用していることが影響している[3]。テスラと同じくイーロン・マスクがCEOを務めるスペースXのロケットにも採用されているもので、強固かつ耐久性に優れる反面、加工が困難という理由から直線的なデザインとなった。サイバートラックはこのステンレス合金製ボディ自体を骨格とするエクソスケルトン(外骨格)を採用している。
各部のガラスには、超強力ガラスとポリマーレイヤー複合材による「テスラ アーマーガラス」を採用している。2019年にサイバートラックが発表された際には車体の頑丈さをアピールするために、ボディをハンマーで叩く、鉄球をガラスに投げつける、といったパフォーマンスが行われた。ボディはへこまなかったが、鉄球を投げつけたガラス部分にはヒビが入るなどのハプニングも発生した[4]。
インテリア
[編集]前2席、後3席の5人乗りで、後席の下に収納スペースを設けている。ダッシュボードにはステアリングホイールと17インチのタッチスクリーンのみ設置されている。ステアリングホイールはレーシングカーのようなヨークステアリングを採用している。ダッシュボードは大理石のような外観をしており、紙・木部繊維・天然木顔料・非石油系樹脂から作られた紙複合材料で作られている。
安全性の懸念
[編集]サイバートラックの角ばったデザインと硬いステンレススチール製の外装は、歩行者や他の車両を傷つける可能性があるという懸念を生んだ[5][6]。特に、「外骨格」外装の高い剛性について懸念が提起されており、クラッシャブルゾーンを減少させる可能性があり、背が高く平らなフロント部は、歩行者の脚の負傷の程度を重くする可能性があるという[5][7]。
テスラは「トラックの構造が衝突時の衝撃を吸収する」として、このデザインを擁護している[5]。また、マスクによればサイバートラックは米国の規制当局の審査を通過した[5]。
リコール
[編集]- 2024年
- 2月、アンチロックブレーキシステムの警告灯の視認性が低い問題を受け、サイバートラックを含むテスラ車219万3869台の車両がリコール対象となった[8][9]。
- 4月19日、アクセルペダルの不具合により衝突のリスクが高まるとして、3878台の車両がリコール対象となった[10]。国家幹線道路交通安全局によると、アクセルを強く踏み込んだ際にペダルパッドが外れて動かなくなり、急加速する可能性があるとしている。車両の組み立て時に、承認されていない潤滑剤を使用したことが原因とされる。リコール対象は、2023年11月の納車開始以降の車両ほぼ全数とみられる[10]。
- 6月、ワイパーとトランクに関する不具合を受け、それぞれ約1万2000台の車両がリコール対象となった[8]。
- 10月、リアビューカメラ画面に関するソフトウェアの不具合を受け、2万7185台の車両がリコール対象となった[8]。
脚注
[編集]- ^ “テスラ「サイバートラック」納車開始 発表から4年を経て 時速100kmまで2.7秒で到達”. ITmedia NEWS (2023年12月4日). 2024年3月12日閲覧。
- ^ “テスラのサイバートラックの納車開始! ポルシェ911ターボより早いEVトラックほんとに売ったのね! 価格は約900万円から”. ベストカーWeb (2023年12月1日). 2024年3月12日閲覧。
- ^ “ついに斬新デザイン新型「サイバートラック」生産開始か マスク氏が新型車3台に言及! 今後テスラはどうなる?”. くるまのニュース (2022年4月15日). 2024年10月4日閲覧。
- ^ Bitsounis, George (2023年12月29日). “米国初のテスラ・サイバートラック事故”. BitsounisProject. 2023年12月29日閲覧。
- ^ a b c d Sriram, Akash; Jin, Hyunjoo (December 8, 2023). “Tesla Cybertruck's stiff structure, sharp design raise safety concerns -experts”. Reuters. オリジナルのDecember 12, 2023時点におけるアーカイブ。 December 13, 2023閲覧。
- ^ Bitsounis, George (2023年12月29日). “The first Tesla Cybertruck accident in the US” (英語). BitsounisProject. 2023年12月29日閲覧。
- ^ Hagon, Toby (November 26, 2019). “New Tesla Cybertruck could put other road users at risk”. News.com.au (Australia). オリジナルのJune 30, 2021時点におけるアーカイブ。 June 7, 2021閲覧。
- ^ a b c “テスラが「Cybertruck」約2万7000台をリコール、1年足らずで早くも5回目 - GIGAZINE”. gigazine.net (2024年10月4日). 2024年10月4日閲覧。
- ^ “Tesla recalls 2.2 million cars — nearly all of its vehicles sold in the U.S. — over warning light issue - CBS News” (英語). www.cbsnews.com (2024年2月2日). 2024年10月4日閲覧。
- ^ a b “テスラ、「サイバートラック」3878台リコール…アクセル不具合で急加速の可能性”. 読売新聞オンライン (2024年4月20日). 2024年10月4日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Cybertruck - テスラジャパン