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ディーヴァ (オペラ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ディーヴァ、ないし、ディーバ(diva、[ˈdvə]イタリア語: [ˈdiːva])は、成功した女性歌手、特にオペラ界で卓越した存在となっている者を指す表現で、広くは、演劇映画ポピュラー音楽などの分野にも拡張して用いられる。ディーヴァの概念は、プリマドンナと密接に結びついている。

用例

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この言葉が英語に入ってきたのは19世紀後半であった。元々はイタリア語名詞で「女神」を意味する「diva」に由来する。英語における複数形は「divas」であるが、イタリア語では「dive [ˈdiːve]」となる。その基本的な意味は「女神」であり[1][2]ラテン語で、死後に神と崇められる男性を意味する「dives」(イタリア語の「divo」)の女性形、時として「神」を意味するラテン語「deus」の女性形と説明される[3]

イタリア語では男性形の「divo」もあり、通常は最も優れたテノール歌手たちを指して用いられ、エンリコ・カルーソーベニャミーノ・ジーリがそう呼ばれた。イタリア語の「divismo」という言葉は、映画産業におけるスター・システムを指す表現である。現代のイタリア語では「diva」や「divo」は、多くの賞賛を集めている有名人のことをもっぱら意味しており、特に映画俳優、女優ら、「(映画)スター」たちを指している。イタリア人女優リダ・ボレッリ英語版は、1913年の映画Love Everlasting』を契機に有名となり、映画界における最初のディーヴァであったとされている[4]

ディーヴァに寄せられる極端に派手な賞賛は、キャンプ・カルチャーにおける一般的な要素となっている[5]

現代のポピュラー音楽

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1992年歌手アニー・レノックスは、ユーリズミックス解散後初のアルバム『Diva』をリリースした[6]。同年、アン・ヴォーグがアルバム『Funky Divas』をリリースした[7]1998年には、VH1が、「VH1's Save The Music Foundation」への資金集めのために毎年行われるコンサート「VH1 Divas」が初めて開催された。このコンサートは、世界最高峰の有名なディーヴァたち5人、マライア・キャリーグロリア・エステファンセリーヌ・ディオンシャナイア・トゥエインアレサ・フランクリンが出演し、さらに、事前に告知されなかった出演者としてキャロル・キングも登場した[8]

また、ディーヴァは、気まぐれで気難しいと評判の女性を指す表現としても用いられる。ショー・ビジネスの世界では、「diva attitude(ディーヴァ・アティテュード、ディーヴァのような振る舞い)」という言い回しで、自尊心が強く、一緒に働くのが厄介な人物のことを意味する[9]

脚注

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  1. ^ Online Etymology Dictionary
  2. ^ TIME magazine observed in its October 21, 2002, issue: "By definition, a diva was originally used for great female opera singers, almost always sopranos."
  3. ^ Warrack, John and West, Ewan (1992), The Oxford Dictionary of Opera
  4. ^ Doane p.125
  5. ^ "Vamps, camps and archetypes: gay men, the diva phenomenon and the inner feminine" Archived 2009-09-04 at the Wayback Machine. by Andrew Milnes (2002)
  6. ^ Annie Lennox – Diva - Discogs (発売一覧)
  7. ^ En Vogue – Funky Divas - Discogs (発売一覧)
  8. ^ Pareles, Jon (1998年4月16日). “POP REVIEW; There Are Divas, and There Are Divas”. The New York Times. http://www.nytimes.com/1998/04/16/arts/pop-review-there-are-divas-and-there-are-divas.html 2017年7月10日閲覧。 
  9. ^ "diva", OxfordDictionaries.com

参考文献

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  • Doane, Mary Anne (1991). Femmes Fatales: Feminism, Film Theory, Psychoanalysis, Routledge, New York. ISBN 978-0-415-90320-2.

関連項目

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外部リンク

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