デイヴィッド (ハンティンドン伯)
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デイヴィッド David, Earl of Huntingdon | |
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ハンティンドン伯 | |
在位 | 1184年 - 1219年 |
出生 |
1152年 イングランド王国、ハンティンドン |
死去 |
1219年6月17日 スコットランド王国、ジェドバラ |
配偶者 | マティルダ・オブ・チェスター |
子女 | 一覧参照 |
家名 | アサル家 |
父親 | ヘンリー・オブ・スコットランド |
母親 | エイダ・ド・ワーレン |
ハンティンドン伯デイヴィッド(David, Earl of Huntingdon, 1152年 - 1219年6月17日)は、スコットランドの王族。スコットランド王デイヴィッド1世の次男で王位継承者ヘンリーとサリー伯爵ウィリアム・ド・ワーレンの娘エイダの三男。スコットランド王マルカム4世およびウィリアム1世の弟。
父よりハンティンドン伯位、ノーサンブリア伯位、カーライル伯位およびドンカスター伯位を継承した。自身は王位につかなかったが、曽孫ジョン・ベイリャルおよび玄孫ロバート1世がそれぞれスコットランド王位についた。ステュアート朝の先祖の一人でもある。
子女
[編集]デイヴィッドは1190年8月26日に、チェスター伯ヒュー・ド・キヴェリオクの娘マティルダ(1171年 - 1233年1月6日)と結婚し、以下の子女をもうけた。
- ロバート - 早世、ファイフのリンドレス修道院に埋葬された。
- マーガレット(1194年頃 - 1228年) - ギャロウェイ卿アランと結婚。孫ジョン・ベイリャルはスコットランド王(在位:1292年 - 1296年)となる。
- イザベラ(1206年 - 1251年頃) - 4代アナンデイル卿ロバート・ドゥ・ブルースと結婚。曽孫ロバート1世はスコットランド王(在位:1306年 - 1329年)となる。
- ジョン(1207年頃 - 1237年) - チェスター伯(1232年 - 1237年)。プリンス・オブ・ウェールズのルウェリン・アプ・ヨルウェルスの娘ヘレンと結婚した。ヘレンはジョンの死後、ロバート・ド・クィンシーと再婚した。
- ヘンリー(? - 1215年以降) - 早世、ファイフのリンドレス修道院に埋葬された。
- エイダ(? - 1241年以降) - ヘンリー・ド・ヘイスティングスと結婚
- マティルダ
また、デイヴィッドには以下の庶子がいた。
- ヘンリー・オブ・スターリング
- ヘンリー・オブ・ブレッチン(? - 1238年)
- エイダ - ストラサーン伯ギルバートの弟マリーズ(Malise)と結婚
文学における描写
[編集]ウォルター・スコットが1825年に発表した十字軍物語シリーズの後編になる、小説『護符』の主人公である“豹の騎士”ケネス卿として登場し、リチャード獅子心王を総大将とする第3回十字軍に従軍する。イスラム戦士で薬師のエル・ハキムとの友情などを経て、リチャード王の命を暗殺者から守る大殊勲を挙げる。リチャード王の姪イーディス姫と密かに相思相愛になるが、一介の騎士と王族とでは身分が違いすぎた。しかし、ケネスの正体がスコットランド王の弟デイヴィッド王子と判明し、リチャード王夫妻と実はエル・ハキムの正体だったサラディンの見守る中、2人はめでたく婚約する。
参考文献
[編集]- Alison Weir, Britain's Royal Families, Vintage, 2008.
- 常見信代 『スコットランドの「ノルマン=コンクェスト」(2):証人構成の検討をとおして』 北海学園大学人文論集, 25: 1-40、2003年
- 『獅子王リチャード』西村暢夫訳 上崎美恵子文「少年少女世界文学全集 国際版」小学館 1978年