デミドフ賞
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デミドフ賞(英語: Demidov prize、ロシア語: Демидовская премия)は1832年から1866年まで、毎年ロシア科学アカデミーの優れた業績を上げた科学者に贈られた賞、および1993年からロシア、スヴェルドロフスク州政府が復活させた賞である。
概要
[編集]1831年にロシアの富豪、デミドフ家のパーヴェル・ニコラエヴィチ・デミドフが創設した。サンクトペテルブルク科学アカデミー(現、ロシア科学アカデミー)が受賞者を選んだ。1832年、最初のデミドフ賞は科学アカデミー会長、セルゲイ・ウヴァーロフから天文学者のMagnus Georg Pauckerと経済学者のJulius Hagemeisterに贈られた。1832年から1866年の間に、55の満額賞(賞金5,000ルーブル)と220の部分賞が授賞された。著名な受賞者には、外科学のニコライ・ピロゴフ(Nikolai Pirogov)、世界周航航海を行ったアーダム・ヨハン・フォン・クルーゼンシュテルン、化学者のドミトリ・メンデレーエフ、電気技術者のモーリッツ・ヤコビ(Moritz von Jacobi)らがいる。
デミドフの遺言により、没後25年間、1866年まで授賞が続けられ終了したが、1993年ロシア科学アカデミーの副会長、Gennady Mesyatsとスヴェルドロフスク州知事Eduard Rosselの発案により、デミドフ科学財団がロシア科学アカデミーの会員から毎年3~4人の受賞者を選び贈られる賞として再び、デミドフ賞の名前が復活した。
著名な受賞者(一部)
[編集]- 1835年 - ニキータ・ヤコヴレヴィチ・ビチュリン - 歴史学(1839年にも受賞)
- 1836年 - フョードル・ペトローヴィチ・リトケ - 地理学
- 1837年 - アーダム・ヨハン・フォン・クルーゼンシュテルン - 地理学
- 1837年 - フリードリヒ・ヴィルヘルム・アルゲランダー - 天文学
- 1840年 - モーリッツ・ヤコビ - 電気技術者
- 1841年 - アレクサンドル・ポステルス - 生物学
- 1841年 - インノケンティ・ヴェニアミノフ - 神学
- 1842年 - フェルディナント・フォン・ウランゲル - 地理学
- 1844年 - ニコライ・ピロゴフ - 医学 (1851年、1859年にも受賞)
- 1846年 - カール・クラウス - 化学
- 1847年 - アナトーリー・デミドフ - 地理学
- 1847年 - ドミトリー・トルストイ - 歴史学
- 1849年 - パフヌティ・チェビシェフ - 数学
- 1853年 - ドミトリー・ミリューチン - 歴史学
- 1854年 - モスクワ府主教マカリイ1世 - 神学
- 1857年 - ニコライ・トゥルチャニノフ - 植物学
- 1857年 - クリスティアン・パンダー - 動物学
- 1858年 - ヨシフ・ゴシケーヴィチ - 文献学
- 1859年 - カール・ヨハン・マキシモヴィッチ - 植物学
- 1862年 - ドミトリ・メンデレーエフ - 化学
1993年に復活したデミトフ賞の著名な受賞者(一部)
[編集]- 1999年 - ジョレス・アルフョーロフ - 物理学
- 2001年 - アレクサンドル・プロホロフ - 物理学
- 2004年 - アナトリー・デレビヤンコ - 考古学
- 2009年 - アレクセイ・オロヴニコフ - 生物学
- 2012年 - エフゲニー・プリマコフ - 経済学(元首相)
- 2014年 - ニコライ・カルダシェフ - 天文学
- 2019年 - ユーリイ・オガネシアン - 物理学
- 2019年 - エドゥアルト・ロッセリ - 政治学
- 2020年 - ヴィクトル・A・サドーヴニチィ - 数学