デモドコス

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デモドコス』(: Δημόδοκος, : Demodocus)とは、プラトン名義の短篇の対話篇。偽書[1]。副題は「助言について」。

古代にトラシュロスがまとめた四部作(テトラロギア)集36篇の中に含まれておらず、ディオゲネス・ラエルティオスが『ギリシア哲学者列伝』の中で、「誰もが一致して偽作としている」作品として名指しした11篇の内の1つ[2]

構成[編集]

登場人物[編集]

年代・場面設定[編集]

無名氏(ソクラテス)が、デモドコス等の審議に助言者として呼ばれ、無名氏(ソクラテス)が審議の問題について考察するという書き出しから始まるが、話は途中で終わり、別の話題へと移る。

本篇は、

  1. 「審議と助言」
  2. 「訴訟における告訴者・弁明者双方の言い分の取り扱い」
  3. 「貸与と信用」
  4. 「誰を信用すべきか」

という4つの異なるトピックを扱ったテキストが合成されたものである。

補足[編集]

本篇は一応は対話篇ということになっているが、事実上、独り語り(モノローグ)、ないしは単なる(途中に架空の会話を挟んだ)叙述である。

内容[編集]

日本語訳[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ 『プラトン全集15』 p.292
  2. ^ 『列伝』 第3巻62

関連項目[編集]