デール・モーテンセン
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(デール・モルテンセンから転送)
経済学者 | |
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生誕 |
1939年2月2日 オレゴン州、エンタープライズ |
死没 |
イリノイ州 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
研究機関 | ノースウェスタン大学 |
研究分野 | 労働経済学 |
母校 |
カーネギーメロン大学 ウィラメット大学 |
影響を 与えた人物 | クリストファー・ピサリデス |
受賞 |
労働経済学におけるIZA賞 (2005年) ノーベル経済学賞 (2010年) |
情報 - IDEAS/RePEc |
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デール・モーテンセン(Dale Thomas Mortensen、1939年2月2日 - 2014年1月9日[1])は、オレゴン州エンタープライズ生まれのアメリカの経済学者である。日本ではモルテンセンとも表記される。
ノースウェスタン大学教授を長く務めるとともに研究を行った。専門は労働経済学、マクロ経済学である。2010年、ピーター・ダイアモンドとクリストファー・ピサリデスと共に、労働経済におけるサーチ理論に関する功績を称えてノーベル経済学賞を授与された。アメリカ経済学会会員、計量経済学会会員、経済動学学会会員、労働経済学会員であった。
略歴
[編集]- 1939年 オレゴン州エンタープライズに生まれる。
- 1961年 ウィラメット大学でB.A.(経済学)を得る。
- 1964年 - 1965年 カーネギーメロン大学の専任講師となる。
- 1965年 - 1971年 ノースウェスタン大学の助教授となる。
- 1967年 カーネギーメロン大学でPh.D.(経済学)を得る。
- 1971年 - 1975年 ノースウェスタン大学の准教授となる。
- 1975年 ノースウェスタン大学の教授となる。
- 1979年 計量経済学会のフェローとなる。
- 1979年 ヘブライ大学Institute of Advanced Studyのフェローとなる。
- 1979年 - 1982年 ノースウェスタン大学経済学部長となる。
- 1980年 - 2014年 ケロッグ経営スクールの教授(Professor of Managerial Economics and Decision Sciences)となる。
- 1985年 - 2011年 ノースウェスタン大学の教授(Ida C. Cook Professor of Economics)となる。
- 1988年 - 1993年 American Economic Reviewの編集委員となる。
- 2000年 アメリカ芸術科学アカデミーのフェローとなる。
- 2011年 - 2014年 ノースウェスタン大学のBoard of Trustees Professor。
受賞
[編集]- 1965年 アレグサンダー・ヘンダーソン賞
- 2005年 労働経済学におけるIZA賞
- 2010年 ノーベル経済学賞(ピーター・ダイアモンド、クリストファー・ピサリデスとともに受賞)
研究
[編集]- 彼は、摩擦的失業の「サーチおよびマッチング理論」に対する先駆者として特に有名である。労働移動と再配分、調査と展開、および個人的関係を研究するためにこの理論から洞察を広げていった。
- モーテンセンはピーター・ダイアモンドのサーチ理論を労働市場に用いて進展させ、求職者はより良い職場を 雇用者はより良い労働者を求めるため、互いに多数の相手と接触することになり、「最適のマッチングを発見すること」が非常に困難になる。そのことが大量の求職があるにもかかわらず失業者が増加する状態を生むとしている。これはノーベル賞受賞者3人の頭文字からDMPモデルと呼ばれている。また、失業保険が充足すればするほど、失業者がよりよい職を求めるゆとりができるため、失業期間が長期化するとの考えも示している[2][3]。
- 2011年2月には中国経済の見通しについて述べ、大量の安価な労働力を長所として世界最大の輸出国となったが、この長所は永久に続くわけではない。今後は労働者の教育、技術水準の向上、ハイテク産業への投資などに力を注ぐことが発展の継続の要点となると指摘した。また、人手不足の解消については政府の賃上げ抑制を批判し、補助金を支出するなどして労働力過多地域に企業移転を勧めていくべきとの考えを示している[4]。
主な著作
[編集]- D. Mortensen and E. Nagypál (2007), 'More on unemployment and vacancy fluctuations.' Review of Economic Dynamics 10 (3), pp. 327–47.
- D. Mortensen (2005), Wage Dispersion: Why Are Similar Workers Paid Differently?, MIT Press. ISBN 0-262-63319-1
- K. Burdett and D. Mortensen (1998), 'Wage differentials, employer size, and unemployment.' International Economic Review 39, pp. 257–73.
- D. Mortensen and C. Pissarides (1994), 'Job creation and job destruction in the theory of unemployment.' Review of Economic Studies 61, pp. 397–415.
- D. Mortensen (1986), 'Job search and labor market analysis.' Ch. 15 of Handbook of Labor Economics, vol. 2, O. Ashenfelter and R. Layard, eds., North-Holland.
- D. Mortensen (1982), 'Property rights and efficiency of mating, racing, and related games.' American Economic Review 72 (5), pp. 968–79.
- D. Mortensen (1982), 'The matching process as a non-cooperative/bargaining game.' In The Economics of Information and Uncertainty, J. McCall, ed., NBER, ISBN 0-226-55559-3.
- D. Mortensen (1972), 'A theory of wage and employment dynamics.' In Microeconomic Foundations of Employment and Inflation Theory, E. Phelps et al., eds., Norton, ISBN 978-0-393-09326-1
脚注
[編集]- ^ “ノーベル経済学賞受賞の米学者デール・モーテンセン氏死去”. 時事通信社. 時事ドットコム. (2014年1月10日). オリジナルの2014年1月10日時点におけるアーカイブ。 2014年1月10日閲覧。
- ^ 会川晴之 (2010年10月12日). “ノーベル経済学賞:米英3氏に 労働市場の理論構築”. 毎日新聞 (毎日jp). オリジナルの2010年10月13日時点におけるアーカイブ。 2014年1月11日閲覧。
- ^ Michael Mathes (2010年10月14日). “ノーベル経済学賞の研究、米景気回復の鍵となるか”. AFP. AFP BB NEWS 2014年1月11日閲覧。
- ^ “中国が安い労働力に頼る時代は続かない=ノーベル経済学賞受賞者が指摘―中国メディア”. 網易財経. Record China. (2011年2月20日) 2014年1月11日閲覧。