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ユージン・ファーマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユージン・ファーマ
シカゴ学派
Eugene Fama (left) winning the inaugural Morgan Stanley-American Finance Association Award.
生誕 (1939-02-14) 1939年2月14日(85歳)
マサチューセッツ州ボストン
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究機関 シカゴ大学
研究分野 金融経済学
母校 シカゴ大学
タフツ大学
影響を
受けた人物
マートン・ミラー
実績 ファーマ=フレンチの3ファクターモデル
効率的市場仮説
ファーマ–マクベス回帰
受賞 2005年 ドイツ銀行金融経済賞
2008年 モルガン・スタンレー・アメリカン・ファイナンス・アソシエイション賞
2013年 ノーベル経済学賞
情報 - IDEAS/RePEc
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2013年
受賞部門:ノーベル経済学賞
受賞理由:資産価格の実証分析に関する功績を称えて

ユージン・ファーマ(Eugene F. Fama、1939年2月14日 - )は、マサチューセッツ州ボストン生まれのアメリカ経済学者
シカゴ大学ブース・ビジネススクールの教授(Robert R. McCormick Distinguished Service Professor of Finance)であり、専門は金融経済学、とくにポートフォリオ理論資産価格である。効率的市場仮説を明確に示したことで有名である。2013年にノーベル経済学賞を受賞。

略歴

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  • 1939年 マサチューセッツ州ボストンで生まれる。
  • 1960年 マサチューセッツ州メドフォードタフツ大学を卒業(B.A.:Magna Cum Laude with honors in Romance Languages)。
  • 1960年~1963年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスに通う。
  • 1963年 経営学修士MBA)を取る。
  • 1963年~1965年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスの助教授となる。
  • 1964年 Ph.D.を取得する(学位論文“The Behavior of Stock Market Prices”)
  • 1965年 学位論文をジャーナル・オブ・ビジネスに載せる。
  • 1966年~1968年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスの准教授となる。
  • 1968年~1973年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスの教授となる。
  • 1973年~1984年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスのTheodore O. Yntema Professor of Financeとなる。
  • 1982年~  Dimensional Fund Advisorsの理事、投資戦略委員会の調査管理者およびメンバーとなる。
  • 1984年~1993年 シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスのTheodore O. Yntema Distinguished Service Professor of Financeとなる。 
  • 1989年 計量経済学会のフェローとなる。
  • 1989年 アメリカ芸術科学アカデミーのフェローとなる。
  • 1993年~  シカゴ大学グラジュエイト・スクール・オブ・ビジネスのRobert R. McCormick Distinguished Service Professor of Financeとなる。 
  • 2001年 アメリカ・ファイナンス学会のFirst elected fellowとなる。

受賞

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  • 1982年 ベルギー国科学賞(Chaire Francqui)を受ける。
  • 1992年 ジャーナル・オブ・ファイナンスにおける1992年の論文に対してスミス=ブリーデン賞を受ける(ケネス・R・フレンチと共著“The Cross-Section of Expected Stock Returns”)。
  • 1998年 ジャーナル・オブ・ファイナンス・エコノミックスからFama-DFA賞を受ける(“Market Efficiency Long-Term Returns and Behavioral Finance”)。
  • 2003年〜2005年 トムソン・ロイター引用栄誉賞
  • 2005年 ドイツ銀行金融経済賞を受ける。
  • 2006年 CFA協会から、ポートフォリオ理論と資産価格の研究によってニコラス・モロドフスキー賞を受ける。
  • 2007年 モルガン・スタンレー・アメリカン・ファイナンス・アソシエイション賞を受ける。
  • 2009年 ファイナンスでオナシス賞を受ける。
  • 2013年 ノーベル経済学賞を受ける。

業績

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効率的市場仮説

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  • 効率的市場とは「価格が利用可能な情報を常に完全に反映している市場である」と定義される。
  • 2つの重大な概念がある(“Efficient Capital Markets: A Review of Theory and Empirical Work”, Journal of Finance, 1970)。
  1. 効率性の段階
    1. ウィーク型・・・以前の価格は市場予想の助けにならない。
    2. セミストロング型・・・公に公開された情報は既に市場に反映されている。
    3. ストロング型・・・会社内のみで握っている未公開情報を含む全ての情報は、既に株価に反映されている。
  2. The Joint Hypothesis Problem

ファーマ=フレンチの3ファクターモデル

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  • 1993年、ユージン・ファーマとケネス・フレンチは、特定の企業の期待収益が資本資産価格モデルCAPM)での予測値よりも高いことを知って、それらの要素をベータに加えた3ファクターモデルを提案した。

ファーマ=マクベス2段階回帰

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  • "Risk, Return, and Equilibrium: Empirical Tests" (with James D. Macbeth)に示された理論。

カバーなし金利平価のパズル

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1984年の論文では、先物為替レートの期待変化と実際の為替レートの変化が理論的には正の相関をもつはずであるのに、負の相関をもつという実証的事実を発見する[1]。これは「カバーなし金利平価のパズル」または「フォーワード・プレミアム・パズル」などと呼ばれる。

調査取締役としての仕事

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  • Dimensional Fund Advisors, Inc.の取締役として活躍している。

家族・趣味

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  • 結婚して4人の子どもがいる。孫は現在10人いる。
  • 趣味はウインドサーフィン、ゴルフ、テニス、バイク、昔の映画、オペラである。

主な著作

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  • The Theory of Finance (with Merton H. Miller), Holt, Rinehart and Winston, 1972
  • Foundation of Finance, Basic Books, New York, 1976
  • "Risk, Return, and Equilibrium: Empirical Test"(with James D. Macbeth), Journal of Political Economy, 1973
  • "Disappearing Dividends: Changing Firm Characteristics or Lower Propensity to Pay", Journal of Financial Economics, 2001
  • "The Equity Premium", Journal of Finance, 2002
  • "New List: Fundamentals and Survival Rates", Journal of Financial Economics, 2004
  • "Profitability, Investment, and Average Return", Journal of Financial Economics, 2006
  • "Disagreement, Tests, and Asset Pricing", Journal of Financial Economics, 2007

出典

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  1. ^ Fama, Eugene F. (1984). “Forward and spot exchange rates”. Journal of Monetary Economics 14 (3): 319–338. https://doi.org/10.1016/0304-3932(84)90046-1. 

関連項目

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外部リンク

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