コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

トラビス・スナイダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トラビス・スナイダー
Travis Snider
ボルチモア・オリオールズでの現役時代
(2015年6月30日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ワシントン州スノホミッシュ郡エバレット
生年月日 (1988-02-02) 1988年2月2日(36歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
235 lb =約106.6 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 左翼手右翼手
プロ入り 2006年 MLBドラフト1巡目
初出場 2008年8月29日
最終出場 2015年10月4日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

トラビス・ジェームズ・スナイダーTravis James Snider, 1988年2月2日 - )は、アメリカ合衆国ワシントン州スノホミッシュ郡エバレット出身の元プロ野球選手外野手)。左投左打。愛称はランチボックス[1]

経歴

[編集]

プロ入り前

[編集]

高校時代は野球の他にアメリカンフットボールも行っており、ランニングバックラインバッカーをつとめていた。野球ではワシントン州のチャンピオンシップで優勝している。最終学年の2006年シーズンは打率5割、11本塁打、45打点を記録し、ドラフト前に「ベースボール・アメリカ」が発表した全米高校生のランキングでは4位に入り[2]クレイトン・カーショウらと共にUSAトゥデイ紙のオールUSAチームにも選ばれた[3]

ブルージェイズ時代

[編集]
トロント・ブルージェイズ時代
(2012年7月24日)

2006年MLBドラフト1巡目(全体14位)でトロント・ブルージェイズから指名され、プロ入り。

1年目は傘下ルーキー級プラスキ・ブルージェイズ、2年目の2007年はA級ランシング・ラグナッツで3割を超える打率を残した。

2008年にはブルージェイズのトッププロスペクトとなる。この年はA+級ダニーデン・ブルージェイズからスタートし、夏にはAAA級シラキュース・チーフスまで昇格。8月29日のニューヨーク・ヤンキース戦でメジャー初出場、その日にいきなりカール・パバーノからメジャー初安打となる二塁打を放つ。最終的に24試合の出場ながらも打率.301を記録した。

2009年は開幕をメジャーで迎える。開幕直後は好調だったが、その後は深刻な打撃不振に陥りマイナー降格。AAA級ラスベガス・フィフティワンズでは好成績を残し、8月に正右翼手のアレックス・リオスシカゴ・ホワイトソックスに放出されると、再びメジャーへ昇格した[4]

2010年こそはブレイクを期待されたが、開幕直後から苦しみ、さらに5月には故障者リスト入り。結局82試合の出場にとどまり、満足の行く成績を残すことができなかった。しかし本塁打は前年から5本増の14本塁打を放った。

2011年は春先から不振に陥り、再びAAA級ラスベガスに降格となった。降格後は怪我の影響もあり再昇格しないままシーズンを終えた。メジャー、マイナーを合わせてもわずか7本塁打に留まり、持ち前のパワーも影を潜めた。

パイレーツ時代

[編集]
ピッツバーグ・パイレーツ時代
(2014年8月17日)

2012年7月30日にブラッド・リンカーンとのトレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[5]。移籍後、トロントメディアからの取材の中で、監督のシト・ガストンや打撃コーチのジーン・テナス英語版の指導法を痛烈に批判した[6]

2014年1月17日にパイレーツと1年契約に合意した[7][8]

オリオールズ時代

[編集]

2015年1月27日にスティーブン・タープリー後日発表選手[注 1]とのトレードで、ボルチモア・オリオールズへ移籍した[10][11]。8月7日にDFAとなり[12]、15日にFAとなった[2]

パイレーツ復帰

[編集]

2015年8月20日にパイレーツとマイナー契約。9月1日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入り。10月22日にFAとなった[2]

パイレーツ退団後

[編集]

2016年1月30日にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[13]。3月30日に一旦FAとなった[14]後、4月1日に再びマイナー契約を結んだ[15]。この年は6月30日に再びFAとなるまで傘下のAAA級オマハ・ストームチェイサーズでプレーした。

2017年1月6日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[16]。シーズンでは開幕から傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスでプレーした。8月15日に金銭トレードで、ニューヨーク・メッツへ移籍し、傘下のAAA級ラスベガス・フィフティワンズへ配属された[17]

2018年4月5日に独立リーグであるアトランティックリーグロングアイランド・ダックスと契約。シーズン終了後に退団した。

2019年2月24日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結んだ[2]。AAA級リノ・エーシズで93試合に出場し、打率.294、11本塁打、41打点の成績を残した。オフの11月4日にFAとなった[2]

2020年は1月9日にダイヤモンドバックスと再契約したが5月22日にFAとなり、7月24日にマイアミ・マーリンズとマイナー契約を結んだが、8月27日に FAとなった[2]。この年はCOVID-19の影響でマイナーリーグのシーズンが中止となり[18]、公式戦には出場していない[2]

2021年2月26日にアトランタ・ブレーブスとマイナー契約を結んだ[2]。AAA級グウィネット・ストライパーズで63試合に出場したが、打率.174、4本塁打、15打点の成績にとどまり、9月12日に自由契約となった[2]

2022年1月13日に自身のインスタグラムで現役引退を表明した[19]

プレースタイル

[編集]

2009年のMLBプロスペクトTOP50では7位にランクインしている[20]

守備位置は左翼手、または右翼手。高校時代は右翼手だったが、ブルージェイズの外野陣には看板選手のバーノン・ウェルズ(中堅)とアレックス・リオス(右翼)がいたため、プロ入り後は主に左翼手として育成されてきた。しかし、リオスの放出に伴い、右翼での起用が多くなった[21]

詳細情報

[編集]

年度別打撃成績

[編集]
















































O
P
S
2008 TOR 24 80 73 9 22 6 0 2 34 13 0 0 0 2 5 0 0 23 0 .301 .338 .466 .803
2009 77 276 241 34 58 14 1 9 101 29 1 1 2 1 29 1 3 78 5 .241 .328 .419 .748
2010 82 319 298 36 76 20 0 14 138 32 6 3 0 0 21 2 0 79 3 .255 .304 .463 .767
2011 49 202 187 23 42 14 0 3 65 30 9 3 1 2 11 1 1 56 5 .225 .269 .348 .616
2012 10 40 36 6 9 2 0 3 20 8 0 0 0 1 3 0 0 14 0 .250 .300 .556 .856
PIT 50 145 128 17 32 5 1 1 42 9 2 0 0 2 14 0 1 34 2 .250 .324 .328 .652
'12計 60 185 164 23 41 7 1 4 62 17 2 0 0 3 17 0 1 48 2 .250 .319 .378 .697
2013 111 285 261 28 56 12 2 5 87 25 2 3 0 0 24 3 0 75 1 .215 .281 .333 .614
2014 140 359 322 37 85 15 1 13 141 38 1 1 1 0 34 2 2 67 10 .264 .338 .438 .776
2015 BAL 69 236 211 23 50 9 2 3 72 20 1 0 0 0 23 1 2 56 3 .237 .318 .341 .659
PIT 18 29 26 1 5 3 0 1 11 8 0 0 0 0 3 1 0 10 0 .192 .276 .423 .699
'15計 87 265 237 24 55 12 2 4 83 28 1 0 0 0 26 2 2 66 3 .232 .313 .350 .663
MLB:8年 630 1971 1783 214 435 100 7 54 711 212 22 11 4 8 167 11 9 492 29 .244 .311 .399 .709
  • 2018年度シーズン終了時

背番号

[編集]
  • 45(2008年 - 2012年途中)
  • 23(2012年途中 - 2015年)

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 2月20日にスティーブン・ブロートと発表されている[9]

出典

[編集]
  1. ^ Baseball Player Nicknames” (英語). Baseball Reference. Septmber 20, 2021閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i MLB公式プロフィール参照。2022年1月16日閲覧。
  3. ^ Kershaw headlines the 2006 All-USA high school,USATODAY.com(英語),2009年9月2日閲覧
  4. ^ “Jays recall Snider, demote Inglett” (英語). SI.com. (2009年8月18日). オリジナルの2009年8月22日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20090822153836/http://sportsillustrated.cnn.com/2009/baseball/mlb/08/18/blue.jays.snider.ap/index.html 2017年1月10日閲覧。 
  5. ^ Snider, Thames traded for Lincoln, Delabar in separate moves
  6. ^ Snider Saga Part 1: Clashes with Cito sportsnet.ca
  7. ^ "Pirates agree to terms with all six arbitration eligible players" (Press release) (英語). MLB.com (Pittsburgh Pirates). 17 January 2014. 2014年1月18日閲覧
  8. ^ Tom Singer (2014年1月17日). “Cases closed: Bucs finalize all arbitration-eligible deals” (英語). MLB.com. 2017年1月10日閲覧。
  9. ^ Jeff Todd (2015年2月20日). “Pirates, Orioles Complete Travis Snider Trade” (英語). mlbtraderumors.com. 2018年11月29日閲覧。
  10. ^ "Pirates and Orioles make trade" (Press release) (英語). MLB.com (Pittsburgh Pirates). 27 January 2015. 2017年1月10日閲覧
  11. ^ Dan Connolly (2015年1月27日). “Orioles acquire outfielder Travis Snider in trade with Pirates”. The Baltimore Sun. 2015年2月4日閲覧。
  12. ^ "Orioles recall OF Junior Lake from Triple-A Norfolk; designate OF Travis Snider for assignment" (Press release) (英語). MLB.com (Baltimore Orioles). 7 August 2015. 2015年8月8日閲覧
  13. ^ Dodd, Rustin (2016年1月30日). “Royals sign outfielder Travis Snider to a minor-league deal”. Kansas City Star. 2017年1月11日閲覧。
  14. ^ Royals release outfielder Travis Snider, re-sign reliever Peter Moylan to minor-league deal”. kansascity.com (2016年3月30日). 2017年1月11日閲覧。
  15. ^ Wilmoth, Charlie (2016年4月1日). “Royals Re-Sign Duensing, Barmes, Snider To Minor-League Deals”. mlbtraderumors.com. 2017年1月11日閲覧。
  16. ^ T.R. Sullivan (2017年1月6日). “Snider inks Minor League deal with Rangers” (英語). MLB.com. 2017年1月10日閲覧。
  17. ^ Anthony DiComo (2017年8月15日). “Mets acquire Snider from Rangers” (英語). MLB.com. 2017年8月16日閲覧。
  18. ^ “2020 Minor League Baseball Season Shelved”. (June 30, 2020). https://www.milb.com/news/2020-minor-league-baseball-season-shelved July 1, 2020閲覧。 
  19. ^ isabsniderのInstagramプロフィール: What a journey…. Never in my life I thought I would spend as many days at a baseball field, stadium, stands and watch as many games,…”. Travis Snider (@lunchboxhero23) - Instagram (January 13, 2022). January 16, 2022閲覧。
  20. ^ Travis Snider Top 50 Prospects Profile” (英語). MLB.com. 2017年1月10日閲覧。
  21. ^ Erika Gilbert (2009年8月26日). “Snider makes adjustments in outfield” (英語). MLB.com. 2017年1月10日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]