トラフェルミン
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臨床データ | |
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販売名 | フィブラスト、リグロス |
データベースID | |
CAS番号 | 131094-16-1 |
PubChem | SID: 17397511 |
ChemSpider | none |
UNII | 333OX80X87 |
KEGG | D03362 |
別名 | CAB-2001; Recombinant human basic fibroblast growth factor; rhbFGF; 2-155-Basic fibroblast growth factor (human clone lambdaKB7/lambdaHFL1 precursor reduced) |
化学的データ | |
化学式 | C764H1201N217O219S6 |
分子量 | 17122.4232 g/mol |
一般名トラフェルミン(INN:Trafermin[1])と呼ばれる遺伝子組み換えヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(あるいは増殖因子でなく成長因子、recombinant human basic fibroblast growth factor: rhbFGF) は成長因子の一種で組織再生に使われる[2]。ヒトの塩基性線維芽細胞増殖因子 (bFGF) を遺伝子組み換えしたもの[3]。日本においてフィブラストの商品名で皮膚の潰瘍と褥瘡に承認されたスプレー式の外用薬[4]、また歯周組織を再生させるリグロス歯科用液として販売されている。
適応
[編集]日本でフィブラスト (Fiblast) が、2001年に褥瘡・潰瘍の治療薬として承認され販売開始された[4]。歯周病による歯周炎に対する承認拡大がなされ、2016年より歯周組織を再生させるリグロス歯科用液として販売されている。
作用機序
[編集]塩基性線維芽細胞増殖因子の組み替え体として、トラフェルミンは線維芽細胞増殖因子受容体のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に対する強い作動薬である[5][6]。これらFGFRに結合することで、血管新生作用があり、線維芽細胞の増加させ、創傷の治癒を促す[4]。
副作用
[編集]禁忌として、皮膚がんがある部位には使用できない。
出典
[編集]- ^ Trafermin
- ^ 佐藤康彦、大場拓馬、檀上和美「ヒト塩基性線維芽細胞成長因子を用いた歯周病適用製剤の臨床使用を想定した他剤併用時の特性評価」『薬学雑誌. 乙号』第133巻第1号、2013年、125-131頁、doi:10.1248/yakushi.12-00187。
- ^ Seung-Kyu Han (15 September 2015). Innovations and Advances in Wound Healing. Springer. pp. 206–. ISBN 978-3-662-46587-5
- ^ a b c 宮尾佳伸「フィブラスト」『ファルマシア』第37巻第8号、2001年、738-739頁、doi:10.14894/faruawpsj.37.8_738。
- ^ Kim E. Barrett; Fayez K. Ghishan; Juanita L. Merchant; Hamid M. Said, Jackie D. Wood (10 May 2006). Physiology of the Gastrointestinal Tract. Academic Press. pp. 216–. ISBN 978-0-08-045615-7
- ^ Hamid M. Said (4 July 2012). Physiology of the Gastrointestinal Tract, Two Volume Set. Academic Press. pp. 235–. ISBN 978-0-12-382027-3