トランスアジア航空222便着陸失敗事故
事故の5日前に撮影された事故機 | |
出来事の概要 | |
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日付 | 2014年7月23日 | (UTC+8)
概要 | CFIT(悪天候による視界不良、高度不足、パイロットエラー) |
現場 |
中華民国(台湾)澎湖県湖西郷西溪村 北緯23度35分04秒 東経119度38分21秒 / 北緯23.58444度 東経119.63917度座標: 北緯23度35分04秒 東経119度38分21秒 / 北緯23.58444度 東経119.63917度 |
乗客数 | 54[1] |
乗員数 | 4[1] |
負傷者数 | 10 |
死者数 | 48 |
生存者数 | 10 |
機種 | ATR 72-500 |
運用者 | トランスアジア航空 |
機体記号 | B-22810 |
出発地 | 高雄国際空港 |
目的地 | 澎湖馬公空港 |
地上での死傷者 | |
地上での負傷者数 | 5 |
トランスアジア航空222便着陸失敗事故(トランスアジアこうくう222びんちゃくりくしっぱいじこ、中国語: 馬公空難)は、2014年7月23日午後7時(UTC+8)、台湾南部の高雄国際空港発、澎湖島馬公空港行きの定期旅客便トランスアジア航空(復興航空)222便(GE222便)が、台風10号による天候不良の影響を受け馬公空港にて着陸を失敗し、復行を試みたが上昇できず、澎湖県湖西郷西溪村に墜落した事故である。乗客54名、乗員4名のうち、48名が死亡した。また、この事故に民家2棟が巻き込まれ、少なくとも5人が負傷した。
事故経過
[編集]トランスアジア航空222便は台湾南部の高雄国際空港から澎湖島の馬公空港へと飛行する予定だった。16時0分に高雄国際空港を出発する予定だったが、悪天候の影響を受け大幅に遅延し、出発したのは定刻より1時間43分遅れとなる17時43分であった。当時、台風10号が台湾を直撃していた。
到着予定時刻は19時となり、19時頃馬公空港にて着陸を試みたが天候不良により断念した。19時6分には着陸復行を求めたが、19時8分に事故機の機影は高度300フィート (91 m)でレーダーから消えた。この直後に墜落したと考えられている。
民用航空局は、当時の気象状況は雷雨ではあったが降水量は45.5 mm[要出典]で暴風圏からは脱しており、視界は1,600フィート (490 m)から800フィート (240 m)[要出典]で、これはATR 72の着陸が可能とされる値であるとしたが、当時は天候の変わりが激しくリアルタイムでは視界が基準に満たなかったとの見方がある。
この事故で、墜落地点付近の民家2棟が巻き込まれ、地上で5人の怪我人が出た。
犠牲者数は当初47人であったが、病院に運ばれた11人のうち1人は病院にたどり着く前に息を引き取り48人となった。
対応
[編集]事態を知った台湾政府は、「馬公空難中央災害応変中心」(馬公航空事故中央災害対応センター)を立ち上げた[2]。トランスアジア航空は、犠牲者の家族を現地へ渡航させる専用機を提供し[3]、初期の費用として見舞金20万NT$、葬祭費80万NT$を拠出することを明らかにした[4]。
事故原因
[編集]最終版の事故報告書によれば、台風10号による悪天候が原因の視界不良のため、パイロットたちは滑走路の位置を確認できないまま機体を基準の高度以下にまで下げており、彼らが着陸復行を決めた際には基本的に既に手遅れであったことを指摘した。それ故に事故原因はマニュアルに違反したヒューマンエラーであると分類されている。合わせてリアルタイムでの天候状況を正確に伝えなかった管制側にも問題があるとされた[5]。
事故機
[編集]墜落したATR 72-500は、フランスとイタリアの航空機メーカーが合弁事業で興したATR製の航空機で、搭載量を増大し、離着陸性能と操縦性を向上させたタイプである。事故機のB-22810は2000年に製造され、同年7月にトランスアジア航空に引き渡された。墜落時点の機齢は約14年だった。エンジンはPW127Fを搭載していた[6][1]。
乗員・乗客
[編集]機長は、60歳で経験20年・飛行時間22994時間であり、副操縦士は39歳、飛行時間2392時間であった[7]。
搭乗者の国籍
[編集]国籍 | 乗客人数 | 乗員人数 | 合計 |
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中華民国 | 52 | 4 | 56 |
フランス | 2 [8] | 0 | 2 |
合計 | 54 | 4 | 58 |
各国の反応
[編集]- 中華人民共和国:中国共産党中央委員会総書記習近平が、哀悼の意を表した[9]。
映像化
[編集]- メーデー!:航空機事故の真実と真相 第16シーズン第2話「Blown Away」
- 火曜エンタ 世界が騒然!本当にあった㊙︎衝撃ファイル
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “復興空難/復興航空澎湖迫降重摔起火 48死10傷”. 三立新聞 (2014年7月23日). 2014年7月24日閲覧。
- ^ “復興航空澎湖失事 交長:47死” (中国語). 中央通訊社 (2014年7月23日21:48). 2014年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月23日閲覧。
- ^ “復興總經理鞠躬道歉:明早專機送家屬到馬公”. 新頭殼newtalk. (2014年7月23日) 2014年7月23日閲覧。
- ^ “復興空難/初步規畫補助罹難慰問20萬、喪葬費用80萬”. 三立新聞 (2014年7月24日). 2014年7月24日閲覧。
- ^ “復興航空公司 GE222 班機 ATR72-212A 型機 國籍標誌及登記號碼 B-22810 於馬公機場 20 跑道進場時撞擊地障墜毀於住宅區” (中国語). 國家運輸安全調查委員會全球資訊網. 2024年8月17日閲覧。
- ^ “ATR 42/72 - MSN 642 - B-22810”. airfleets.net. 2014年7月23日閲覧。
- ^ “復興航空客機迫降澎湖正副駕駛資料”. 蘋果日報. (2014年7月23日)
- ^ “快訊/復興墜機47死!乘客名單公布 2位法國籍乘客”. ettoday. (2014年7月23日) 2014年7月23日閲覧。
- ^ “国务院台办向台湾方面转达习近平总书记对台湾空难遇难同胞的哀悼”. 新華社通信 (2014年7月24日). 2014年7月24日閲覧。[リンク切れ]