ドネーツィク (小型揚陸艦)
U420 ドネーツィク U420 Донецьк | ||
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艦歴 | ||
竣工 | 1993年6月26日 モーレ・フェオドーシヤ造船所 | |
所属 | ウクライナ海軍 | |
退役 | 2005年 | |
要目 | ||
艦種 | エアクッション小型揚陸艦 | |
艦型 | 12322号計画「ズーブル」型 | |
工場番号 | 304 | |
排水量 | 基準排水量 | 415 t |
満載排水量 | 550 t | |
全長 | 57.3 m | |
全幅 | 25.6 m | |
喫水 | 2.0 m | |
機関 | 移動用ガスタービン3 基 | 36000 馬力 |
浮揚用ガスタービン2 基 | 23672 馬力 | |
推進用4枚羽プロペラ | 3 基 | |
電源 | ガスタービン発電機4 基 | 100 kWt |
燃料 | 56 t | |
速力 | 最大速度 | 63 kn |
航続距離 | 300 浬/55 kn | |
乗員 | 士官 | 4 名 |
水兵 | 27 名 | |
武装 | 9K310-1「ホールカ1M」艦対空ミサイル発射機 | 4 基(9M313ミサイル32 発) |
30 mm6砲身機関砲AK-630M | 2 基 | |
140 mm 22連装ロケット弾斉射システムRS-30「ヴォゴーニ」 | 2 基(ロケット弾132発) | |
各種係維機雷 | 20 - 80 個 | |
電子装備 | 各種レーダー、射撃管制装置 | |
積載物搭載量 | 兵士 | 230 名まで |
T-80級戦車 | 3 輌(130 t) | |
BTR | 10 輌 | |
BMP | 10 輌 |
U420 ドネーツィク(ウクライナ語:U420 Донецькドネーツィク)は、ウクライナのエアクッション小型揚陸艦(Малий десантний корабель на повітряній подушці)である。艦名は、ウクライナ東部の同名の都市に因む。ロシア語名はドネーツク(Донецкダニェーツク)である。
概要
[編集]建造
[編集]ドネーツィクは、12322号計画「ズーブル」型エアクッション小型揚陸艦の1艦として建造された。開発はソ連時代に開始され、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国・クリミア自治共和国の都市フェオドーシヤにあったモーレ・フェオドーシヤ造船所の第304工場で建造された。
フェオドーシヤでは12322型6 隻の建造が計画されており、その内MDK-57、MDK-123、MDK-93の3 隻は竣工、のちにドネーツィクと命名される艦は4 隻目であった。
1991年8月24日にウクライナが独立すると、建造中であった3 隻の揚陸艦はウクライナに接収された。第304工場で建造中であった艦は、ウクライナの地方名に因んでドネーツィ(Донецьドネーツィ)と命名された。1993年6月26日に竣工、ウクライナ海軍に編入されると、正式にU420 ドネーツィクと命名された。艦長には、ユーリイ・ステパネーンコ大尉が任官した。
性能
[編集]動力機関は10000 馬力級のガスタービンエンジンMT-70が5 基搭載され、水上最大63 knの高速力を獲得していた。その内2 基は浮揚用で、3 機が機動に用いられた。
艦は小型ながらも、ウクライナ陸軍の主となっているT-80UDクラスの戦車を3 輌輸送できた。この他、PT-76水陸両用軽戦車ならば6 輌、BTR-70/80水陸両用装甲兵員輸送車ならば8 輌輸送できた。
ドネーツィクは小型艦であったが、最低限の電子装備は搭載されていた。レーダーは「ポズィトィーヴ」と「ブラクィーチ」が搭載された。通信装置は「ブラーン」が搭載された。
また、ドネーツィクには、揚陸作戦時における敵の干渉を排除するため、攻撃的な自衛システムが装備されていた。まず、個艦防空用の艦対空ミサイルシステムとしては、携行式防空ミサイル9K310-1「ホールカ1M」が搭載された。これは、4 基の発射装置に対し、赤外線誘導式ミサイル弾体32 発が用意されていた。これに加え、艦には30 mm多砲身機関砲2 基が搭載された。これは、MR-123-02「ヴィーンペル」管制レーダーによって統御される近接防禦火器システムであった。一方、陸上・海上への火力制圧のためには、強力なロケット弾斉射システムRS-30「ヴォゴーニ」が搭載された。これは140 mm無誘導式ロケット弾の発射システムで、艦には22管からなる発射装置(ロケットランチャー)MS-227を2 基備えていた。弾体は、OF-45またはZZh-45の132 発とされる。このシステムは、射撃管制装置DVU-3によって統御された。
運用
[編集]ドネーツィクは、ウクライナ海軍の新鋭艦として1990年代を通じて比較的活発に活動した。1997年8月1日に正式にウクライナ海軍が成立した際には、ドネーツィクでは2基の搭載機関砲を使って祝砲があげられた。しかし、ドネーツィクは2001年にはフェオドーシヤで繋留された。これは、ウクライナにおける海軍計画の修正によるもので、小型・中型の哨戒艦艇が整備される一方、今後ドネーツィクのような高速揚陸艦は不要になるということであった。ドネーツィクは数年間保管状態に保たれたのち、2005年末には現役を退いて保管状態に入れられた。2008年には、ドネーツィクの退役がユーリヤ・ティモシェンコ首相とユーリー・エハヌロフ国防相によって調印された[1]。これを以って、黒海からはすべてのエア・クッション型揚陸艇が姿を消した。
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- Зубр - Ф. С. К. "Море"(製造元公式ページ)
- Морська Держава :: Головна сторінка - Анонси /Десантний корабель на повітряній подушці "Донецьк" типу "Зубр"
- Малый десантный корабль на воздушной подушке проекта 1232.2 "Донецк"
- Проект 12322 «Зубр» МДКВП
- Десантные катера на воздушной подушке / Форумы Balancer`а
- santexnick: Корабли и суда ВМС Украины 1992-20
- Морська Держава :: Головна сторінка - Анонси / Проблеми і перспективи військового кораблебудування в Україні
- Черноморский Флот / Фотоальбом :: Десантный корабль на воздушной подушке "Донецк" ВМС Украины
- ДЕСАНТНИЙ КОРАБЕЛЬ НА ПОВIТРЯНIЙ ПОДУШЦI "ЗУБР" ПРОЕКТ 12322(販売元公式ページ)