ドミトリー・グルホフスキー
ドミトリー・グルホフスキー(ロシア語: Дмитрий Алексе́евич Глуховский、1979年6月12日-)はロシアの小説家、ジャーナリストである[1][2]。代表作は『メトロ2033』[3][4]。
ドミトリー・グルホフスキー | |
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ドミトリー・グルホフスキー(2018年) | |
現地語名 | Дмитрий Алексеевич Глуховский |
誕生 |
Dmitry Alekseyevich Glukhovsky 1979年6月12日(45歳) ソビエト連邦、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国、モスクワ |
職業 | 作家、ジャーナリスト、ラジオパーソナリティ |
国籍 | ロシア |
最終学歴 | ヘブライ大学 |
ジャンル | サイエンスフィクション、マジックリアリズム、終末もの |
代表作 | メトロ2033、メトロ2034、メトロ2035 |
活動期間 | 2001年〜現在 |
署名 | |
ウィキポータル 文学 |
略歴
[編集]私生活
[編集]1979年6月12日、ドミトリー・グルホフスキーはモスクワで生まれ、育った[5]。父親のアレクセイはテレビ番組やラジオ番組などの編集者であり、母親のラリサはタス通信の写真編集者であった[6]。ドミトリーは中学校を卒業後、15歳で『メトロ2033』のアイデアを思いつき、小説家になる事を決心した[5]。17歳になるとイスラエルに留学し、ヘブライ語を習得[7]。その後、ヘブライ大学を卒業した[8]。
ドミトリーはロシアの独裁政治におおかた反対であり、しばしば批判を行ってきた[9]。ウクライナ侵攻では強くロシアを非難し、ロシア軍の即時撤退とウクライナへの支持を表明した[10][11][12]。ロシア政府はドミトリーの発言を問題視し、「国家への反逆行為」などの容疑で指名手配した[13]。モスクワ地方裁判所は出頭命令を発行したが、ドミトリーはすでにロシア国内にはいなかったために逮捕することはできず、欠席裁判が行われた[14][15]。ドミトリーはこれらのことに対して「祖国が悪法を作ったとき、それに従わないのが私たち国民の義務だ」と語っている[16]。
キャリア
[編集]ドミトリーは18歳の時に『メトロ2033』を書き始め、自身のウェブサイトで公開した[17]。2005年には出版され、ロシア国内で40万部を超えるベストセラーになった[18]。2007年にコペンハーゲンで開催されたヨーロッパSF大会「ユーロコン」の奨励賞を受賞した。また2010年にはゲーム化された[19]。
ジャーナリストとしても活動し、ユーロニュースで記者を務めていた[20]。その後はロシア・トゥデイに移籍し、バイコヌール宇宙基地、チェルノブイリ原子力発電所の放射線高濃度地域、北極などの多数の地域で取材をした[21][22]。
主要著作
[編集]- Метро 2033 (2005)
- 『メトロ2033』、小学館、2011年、上巻 ISBN 9784093567114、下巻 ISBN 9784093567121
- Сумерки (2007)
- Метро 2034
脚注
[編集]- ^ “Se il romanzo russo è interattivoEsce "Metro 2033" scritto prima sul web” (イタリア語). la Repubblica (2010年3月23日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ published, Andy Chalk (2019年8月14日). “Metro author Dmitry Glukhovsky says he's working on the next game in the series” (英語). PC Gamer 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Dmitry Glukhovsky, METRO 2033” (英語). www.swarthmore.edu (2014年7月8日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Metro Series Author Dmitry Glukhovsky Is Working On A Sequel To Metro Exodus” (英語). GameSpot. 2023年5月20日閲覧。
- ^ a b “Дмитрий Глуховский: «Пока у меня не появился ребенок, я не мог начать писать этот роман»” (ロシア語). tele.ru (2015年7月28日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Dmitry Glukhovsky: Viral Literature” (英語) (2018年6月26日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ Guxens, Adrià. “Dmitry Glukhovsky: “I want to spread my books like a virus”” (カタルーニャ語). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Писатели: Дмитрий Глуховский” (ロシア語). m24.ru. 2023年5月20日閲覧。
- ^ Reuters (2023年2月22日). “Exiled Russian sci-fi writer to be prosecuted over war statements” (英語). Reuters 2023年5月20日閲覧。
- ^ “VIDEO : Dmitry Glukhovsky: Russian novelist vows he won't be silenced over opposition to war in Ukraine” (英語). euronews (2022年6月10日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Metro Author Dmitry Glukhovsky Wanted By Russian Government After Protesting War In Ukraine” (英語). TheGamer (2022年6月9日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ published, Andy Chalk (2022年6月8日). “Metro 2033 author put on Russian government 'wanted' list for condemning invasion of Ukraine” (英語). PC Gamer 2023年5月20日閲覧。
- ^ “В России объявили в розыск писателя Глуховского и оппозиционера Милова” (ロシア語). BBC News Русская служба 2023年5月20日閲覧。
- ^ published, Hirun Cryer (2022年6月8日). “Metro series creator faces prison in Russia after speaking out against Ukraine invasion” (英語). gamesradar. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Russia declares popular rapper and writer ‘foreign agents’ | Russia | The Guardian”. amp.theguardian.com. 2023年5月20日閲覧。
- ^ Glukhovsky, Dmitry (2023年3月25日). “When Governments Make Immoral Laws, it Is Our Duty to Disobey Them” (英語). The Moscow Times. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Полярные Сумерки. Журнал Дмитрия Глуховского”. 2023年5月20日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2010年3月10日). “スパイク、Xbox 360「メトロ2033」 核戦争後の地下を舞台にしたサバイバルアクションシューター”. GAME Watch. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “『メトロ リダックス』PS4&Xbox Oneでの発売日が10月2日に決定”. ファミ通.com (2014年7月24日). 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Dmitry A. Glukhovsky” (英語). Worlds Without End. 2023年5月20日閲覧。
- ^ Glukhovsky, Dmitry (2022年3月23日). “Russian Author Dmitry Glukhovsky On Ukraine: “Putin’s Propaganda Is Making My People Complicit In War Crimes” – Guest Column”. Deadline. 2023年5月20日閲覧。
- ^ “Dmitry Glukhovsky” (ドイツ語). internationales literaturfestival berlin. 2023年5月20日閲覧。