ドール原子力発電所
ドール原子力発電所 | |
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スヘルデ川とドール原子力発電所、 2012年1月 | |
国 | ベルギー |
座標 | 北緯51度19分29秒 東経04度15分31秒 / 北緯51.32472度 東経4.25861度座標: 北緯51度19分29秒 東経04度15分31秒 / 北緯51.32472度 東経4.25861度 |
運転開始 | 1975年2月15日[1] |
事業主体 | エレクトラベル[2] |
原子炉 | |
運転中 |
2 × 445 MW 1 × 1006 MW 1 × 1039 MW |
種類 | 加圧水型 |
ウェブサイト Doel Nuclear Power Station |
ドール原子力発電所[2](ドールげんしりょくはつでんしょ、 オランダ語: kerncentrale van Doel (KCD) [1])またはドエル原子力発電所[3]は、ベルギー北部オースト=フランデレン州ドゥール(nl:Doel (plaats))に立地する原子力発電所である。アントウェルペン中心部の北西約20kmのスヘルデ川沿いに位置し、オランダ国境までの距離は約3kmである。
4基の原子炉があり、総出力2923 MW、職員数は1000人以上である[1]。
- 1号機 : 1968年発注、1975年2月15日運転開始、2025年2月15日運転終了予定[1][2]。
- 2号機 : 1968年発注、1975年12月1日運転開始、2025年12月1日運転終了予定[1][2]。
- 3号機 : 1974年-1975年発注、1982年10月1日運転開始、2022年10月1日運転終了予定[1][2]。
- 4号機 : 1974年-1975年発注、1985年7月1日運転開始、2025年7月1日運転終了予定[1][2]。
ベルギーの原子力政策とドール発電所
[編集]1・2号機は、2003年1月に成立した「商業原子力発電からの段階的撤退に関する法律」により2015年運転終了予定であったが、2009年10月、事業者が再生可能エネルギー研究・開発へ資金提供することなどを条件に10年間延長された[2]。
しかし稼働に必要な法整備が、弱い政権下で進まないまま、2011年に日本で福島第一原子力発電所事故が発生し、ドール発電所の運転再開はいったん白紙撤回されることとなった。この措置に伴い、原子炉は2015年に閉鎖が予定されていたが、白紙撤回後にベルギー国内の電力需給が悪化。2015年-2016年の冬期間には電力不足が予測されたことから、再び発電所の運転再開が決定するという二転三転の展開となった[5]
1号機はこの法律の規定で、2015年2月に運転停止、同年12月30日に運転を再開したが、3日後の2016年1月2日に自動停止した[6]。2015年11月、火災事故が発生した[3]。2016年3月22日のテロ事件(2016年ブリュッセル爆発)の標的として計画されていたと報じられている[3]。
欧州司法裁判所は2019年7月29日、上記の運転延長に際しての環境影響調査が不十分だったとして、改めて調査を求めた。ただし、電力供給への「深刻な脅威」があれば発電は可能との判断を示し、即時の停止は命じなかった[7]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g Doel Nuclear Power Station
- ^ a b c d e f g ベルギーの原子力発電開発 (14-05-10-02) - 原子力百科事典ATOMICA
- ^ a b c “ベルギー政府、原発事故対策で市民1100万人にヨウ素剤配布へ”. TBSニュース (2016年4月30日). 2016年5月2日閲覧。
- ^ “WH社、事故耐性燃料の試験用燃料集合体を初めて欧州の商業炉に装荷”. 原子力産業新聞 (日本原子力産業協会). (14 Sep 2020) 2021年10月10日閲覧。
- ^ “ベルギーで複数の原子炉停止を契機とする冬季電力需給ひっ迫の恐れ”. 電気事業連合会 (2018年10月22日). 2018年11月9日閲覧。
- ^ “ベルギーのドール原発1号機が自動停止、再稼働からわずか3日”. AFP (2016年1月3日). 2016年5月2日閲覧。
- ^ 「原発運転延長で環境調査要求 ベルギーにEU司法裁判所」共同通信(2019年7月30日配信)2019年8月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、ドール原子力発電所に関するカテゴリがあります。