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ナゴヤキネマ・ノイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナゴヤキネマ・ノイ
Nagoya Kinema Neu
ナゴヤキネマ・ノイ
情報
開館 2024年3月16日
開館公演 『その鼓動に耳をあてよ』(足立拓朗監督)
収容人員 80人
客席数 40席
用途 映画上映
所在地 464-0850
愛知県名古屋市千種区今池1-6-13 今池スタービル2階
位置 北緯35度10分7.7秒 東経136度56分6.1秒 / 北緯35.168806度 東経136.935028度 / 35.168806; 136.935028座標: 北緯35度10分7.7秒 東経136度56分6.1秒 / 北緯35.168806度 東経136.935028度 / 35.168806; 136.935028
アクセス 名古屋市営地下鉄東山線・名古屋市営地下鉄桜通線 今池駅から南西に約100m。
外部リンク ナゴヤキネマ・ノイ
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ナゴヤキネマ・ノイ(Nagoya Kinema Neu)は、愛知県名古屋市千種区今池にある映画館名古屋シネマテークが経済上の理由で2023年7月に閉館[1]したのち、元スタッフらがクラウドファンディングで資金を募り、2024年3月16日に跡地に新規にオープンした[2][3]

沿革

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2023年7月28日、名古屋市の老舗のミニシアターとして知られた名古屋シネマテークが長引くコロナ禍の影響などにより、経済上の理由から閉館した[4][1][5]

2023年12月5日、名古屋シネマテーク支配人だった永吉直之らは同所で記者会見し、翌年2月初旬を目標に新たな映画館「ナゴヤキネマ・ノイ」の開館を目指すと発表した。内装工事や座席の改修が必要なことから、資金を集めるためのクラウドファンディングを実施すること、永吉、元スタッフの仁藤由美、名古屋シネマテーク支配人で2019年に死去した平野勇治の妻の演劇評論家の安住恭子の3人で会社を設立し運営に当たることなどもあわせて発表された。永吉は会見で「7月の閉館以降、『今池に映画館が無いのはさみしい』『また映画館をやって』など、地元住民から多くの要請を受けたことが大きい」と説明した[6][3][7]

「ナゴヤキネマ・ノイ」の「ノイ」はドイツ語で「新しい」を意味する「Neu」からとられた[2]。仁藤らによれば、ベルリンの壁崩壊後、冷戦の終結を祝う世の中を見つめてつくられたジャン=リュック・ゴダールの『新ドイツ零年』(1991年)[注 1]に自分たちの心境をなぞらえたという[8]

小泉今日子柄本明森達也大島新ヤン・ヨンヒらが呼び掛け人に名を連ねたこともあり、クラウドファンディング開始から約50時間後には目標の1000万円を達成[8]。2024年1月末までに目標額を上回る2700万円以上を集めた。名古屋芸術大学リベラルアーツコースの教員と学生が映画館立ち上げに参加。講師の谷野大輔と2年生の学生が劇場のロゴとクラウドファンディングのチラシデザインを手がけた[9]。開館2日前にはシネマスコーレ代表の木全純治が激励に訪れた。木全はNHKの取材に対し「お互い、魅力ある場所として存在していかないといけない。これからもライバルとして切磋琢磨していきたい」と語った[10]

同年3月16日に開館した。改装にあたり全ての座席が取り外され、シート・壁紙も張り替えられた。スピーカーも新調された。映写機やプロジェクターは名古屋シネマテークで使われていたものが引き継がれた[11][2]

2024年3月16日の初回の上映作品は東海テレビのドキュメンタリー番組の劇場版『その鼓動に耳をあてよ』。またこの日はザジフィルムズ配給の特集「カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol. 2」もあわせて実施され、『吸血鬼』(1932年)と『ミカエル』(1924年)の2本が上映された[12][13]

ギャラリー

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施設

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脚注

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注釈

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  1. ^ 新ドイツ零年』のドイツ語タイトルは「Deutschland Neu(n) Null」といった。

出典

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  1. ^ a b 花井康子「シネマテーク 7月閉館 名古屋のミニシアター また一つ」『中日新聞』中日新聞社、2023年5月12日、朝刊、28面。
  2. ^ a b c 山田泰生 (2024年3月17日). “シネマテーク跡地にミニシアター開業 ファンの支え大きく 名古屋”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社. 2024年3月18日閲覧。
  3. ^ a b 7月閉館の「名古屋シネマテーク」に新映画館が開館へ 元スタッフらが来年2月にも”. 中日新聞 (2023年12月5日). 2024年5月7日閲覧。
  4. ^ 動画配信サービスの普及等で経営悪化…ミニシアターの名古屋シネマテークが7月閉館へ「ここまで来たらダメ」”. 東海テレビ放送 (2023年5月11日). 2023年5月20日閲覧。
  5. ^ 良永うめか「小さなシアター、市民に愛され幕 名古屋シネマテーク、7月閉館」『朝日新聞』朝日新聞社、2023年5月12日、朝刊 愛知版、19面。2023年5月20日閲覧。
  6. ^ 井上知大「「名古屋シネマテーク」跡地に新映画館 地元熱望受け再出発 24年2月開業へ CFで改装費募る」『毎日新聞』毎日新聞社、2023年12月6日、愛知版、17面。2023年12月14日閲覧。
  7. ^ 古谷祥子 (2023年12月5日). “シネマテーク跡に新映画館誕生へ 苦境続くも新規開館増えるミニシアターの現在地”. 中日新聞. 2024年5月7日閲覧。
  8. ^ a b 督あかり (2023年12月23日). “小泉今日子も応援 名古屋・今池のミニシアター復活物語に共感が集まるワケ”. Forbes JAPAN. 2024年5月7日閲覧。
  9. ^ 本学リベラルアーツコースの教員と生徒が「ナゴヤキネマ・ノイ」の立ち上げに協力!”. 名古屋芸術大学 (2023年12月12日). 2024年5月7日閲覧。
  10. ^ 河合哲朗 (2024年4月9日). “名古屋・今池に“もういちどミニシアターを””. NHK. 2024年6月16日閲覧。
  11. ^ 名古屋・今池にミニシアター「ナゴヤキネマ・ノイ」オープン シネマテークの地で歴史つなぐ”. 中日新聞web. 中日新聞社 (2024年3月17日). 2024年3月18日閲覧。
  12. ^ Inc, Natasha. “映画館「ナゴヤキネマ・ノイ」3月16日オープン、こけら落としは「その鼓動に耳をあてよ」”. 映画ナタリー. 2024年2月26日閲覧。
  13. ^ カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2 公式サイト

関連項目

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外部リンク

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