トゥンペン
表示
(ナシトゥンペンから転送)
トゥンペン(英語: tumpeng、ジャワ文字:ꦠꦸꦩ꧀ꦥꦼꦁ、バリ文字:ᬢᬸᬫ᭄ᬧᭂᬂ})は、インドネシア料理[1]。ターメリックで黄色に炊いたご飯を円錐状にしたナシクニンの周囲に様々なおかずを盛りつけた料理である[1]。ナシトゥンペンとも呼ばれる[2][3]。
概要
[編集]トゥンペンは、インドネシアの独立記念日(8月17日)や、結婚式や誕生日などの祝いの席で食される料理とされる[1][2][3]。日本で赤飯が食されるシーンと近い感覚ではないかとも[3]。また、インドネシアの国民は8割以上がイスラム教徒であり、ラマダーンの断食期間明けのにも、祝いとしてトゥンペンが振るまわれる[3]。
祝いの席で大勢で食べる料理であり、10人前などは「小さい」で、20人前から30人前以上のボリュームがあってこそ「トゥンペンらしい」と言われる[3]。
起源
[編集]ジャワ島を起源とする料理で、1000年以上昔から祝いの料理として食されている[3]。
ナシトゥンペンの「ナシ」はインドネシア語で「ご飯」の意味で、「トゥンペン」は円錐形のご飯をおかずで囲んだ盛り付け方の名称である[2]。
ナシクニンは「天と地とを結ぶ山」やジャワ島の霊峰を表している[1][3]。山頂部分は特別な意味があり、祝いの席の主賓に振る舞われる[1][3]。また、ナシクニンの黄色をインドネシアでは「幸運」や「繁栄」の象徴とされる[2]。
ナシクニン周辺の様々なおかずが「神から授かった恵み」を表している[1]。例えばジャガイモ、サツマイモやピーナッツといった塊茎は「土中からの恵み」を表し、野菜類は「地面からの恵み」、牛肉などは「地上の動物」、エビなどの海産物は「海」を表す[3]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f アキル (2023年8月25日). “インドネシアの独立記念日って何をやると思う? みんなで集まって盛り上がるのには理由があるんだ”. ロケットニュース24. 2024年12月13日閲覧。
- ^ a b c d “4月3日放送 #547 世界のミリ知ら飯 第7弾 世界の春グルメ編”. シューイチ. 日本テレビ (2022年4月3日). 2024年12月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “ナシ・トゥンペン(インドネシア・インドネシア独立記念日)”. CME(CLUB MITSUBISHI ELECTRIC). 三菱調理家電で作る世界のイベントごはん. 三菱電機. 2024年12月13日閲覧。