ナミスジシマドジョウ
ナミスジシマドジョウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Cobitis striata Ikeda, 1936[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
下位分類群 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ナミスジシマドジョウ(Cobitis striata)は、日本固有のシマドジョウの一種。以前はスジシマドジョウ中型種と呼ばれていたもの。タイプ産地は香川県高松市。
分布
[編集]本州の瀬戸内海流入河川(和歌山県の北部・奈良県北西部・京都府南部・大阪府・兵庫県南部・岡山県南部・広島県・山口県南東部)と日本海流入河川の一部(島根県中部)、四国の瀬戸内海流入河川(重信川水系以東の愛媛県・桑野川水系以北の徳島県・香川県)、九州(福岡県、大分県の 中津平野)[2][3]。
形態
[編集]全長6-9cm。第2口髭の長さは眼径と同程度。骨質盤は円形。尾鰭の模様は2-4列の明瞭な弓状の横帯をもつ。胸鰭第1分枝軟条の上片は細い。体側に3-5列の横帯があり、点列になることもある。胸鰭腹鰭間筋節数は13-14。卵黄径は1.0mm[2]。
生態
[編集]河川中・下流や付随する農業用水路に生息し、流れが緩やかな砂泥底の場所を好む。繁殖期は5-7月頃で、水温が高い河川敷の湿地や小溝に移動して夜間に産卵する。2年以上生きる[2]。デトリタスや底生小動物を食す。
地方名
[編集]- 岡山県 ヤナギドジョウ、スナドジョウ(混称)
- 山口県 スナムグリ(混称)
- 四国各地 ササドジョウ(混称)、カワドジョウ(混称)[2]
下位分類
[編集]本種は3亜種に分類される[2]。
Cobitis striata striata Ikeda, 1936
分布:本州の瀬戸内海流入河川(和歌山県の北部・奈良県北西部・京都府南部・大阪府・兵庫県南部・岡山県南部・広島県・山口県南東部)と日本海流入河川の一部(島根県中部)、四国の瀬戸内海流入河川(重信川水系以東の愛媛県・桑野川水系以北の徳島県・香川県)、九州(瀬戸内海に流入する長狭川水系から城井川水系の福岡県、中津平野の大分県)[3][2]。
ナミスジシマドジョウの基亜種である。タテジマドジョウとも呼ばれる。口髭は短く、全長はやや長い。絶滅危惧Ⅱ類に指定されている[2]。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
(レッドリスト)
Cobitis striata fuchigamii Nakajima, 2012
口髭は長く、尾鰭の黒点は上が明瞭。背鰭分枝軟条が6本である。絶滅危惧ⅠA類に指定されている[2]。
絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)
(レッドリスト)
Cobitis striata hakataensis Nakajima, 2012
口髭は短く、尾鰭の黒点は上が明瞭。絶滅危惧ⅠA類、 希少野生動植物種(「種の保存法」指定野生動物)に指定されている[2]。
絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)
(レッドリスト)
脚注
[編集]- ^ 池田兵司「日本産ドヂャウ科魚類の雌雄性徴と其分類に就て I.ドヂャウ Misgurnus anguillicaudatus (Cantor) とシマドヂャウ2種 Cobitis biwae Jordan and Snyder, Cobitis taenia striata, subsp. nov.」『動物学雑誌』第48巻、東京動物學會、1936年、983–994頁。
- ^ a b c d e f g h i j 中島亨 『LOACHES OF JAPAN 日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑』 山と渓谷社 2017年 120-131頁 ISBN 4635062872
- ^ a b c 細谷和海 『増補改訂 日本の淡水魚』 山と渓谷社 195頁