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ニトロイミダゾール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
5-Nitroimidazole[1]
識別情報
CAS登録番号 3034-38-6 チェック
PubChem 18208
ChemSpider 10637918 チェック
UNII Y8U32AZ5O7 チェック
EC番号 221-224-7
特性
化学式 C3H3N3O2
モル質量 113.07 g mol−1
融点

303 °C, 576 K, 577 °F ((decomposes))

危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H302
Pフレーズ P261, P264, P270, P271, P280, P301+312, P302+352, P304+312, P304+340, P305+351+338, P312, P321, P322, P330
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ニトロイミダゾール(英:Nitroimidazoles)とは、イミダゾール環に少なくとも1つのニトロ基が置換した有機化合物群である。この用語はニトロイミダゾールを構造に持つ抗生物質群も指す[2]。これらの抗生物質には一般的に5-ニトロイミダゾールの構造異性体が含まれる。

合成

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イミダゾールは硝酸硫酸の混合物でニトロ化反応を起こし、5-ニトロイミダゾールを得る。

ニトロイミダゾール系抗生物質

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Position numbers on the ring

化学的観点からは、ニトロイミダゾール抗生物質はニトロ基の位置によって分類できる。 4-ニトロイミダゾールと5-ニトロイミダゾールの構造は、これらの互変異性体が容易に相互変換するため、医薬品の観点からは同じである。5-ニトロイミダゾール系としては、メトロニダゾールチニダゾールニモラゾールジメトリダゾールプレトマニドオルニダゾールメガゾールアザニダゾールなどがある。2-ニトロイミダゾール系には、ベンズニダゾールやアゾマイシンがある。2-ニトロイミダゾールをベースとする薬剤には、ベンズニダゾールアゾマイシンがある[3]

ニトロイミダゾール系抗生物質は、嫌気性菌や寄生虫感染に対して使用されてきた[4] 。最も一般的な例はメトロニダゾールであろう。ニトロチアゾール(チアゾール)のような他の複素環もこの目的に使用される。Nitroheterocycles may be reductively activated in hypoxic cells, and then undergo redox recycling or decompose to toxic products.[5]

3つのニトロイミダゾール系抗生物質:メトロニダゾールチニダゾールニモラゾール

脚注

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  1. ^ 4-Nitroimidazole at Sigma-Aldrich
  2. ^ Edwards, David I. (1993). “Nitroimidazole drugs-action and resistance mechanisms I. Mechanism of action”. Journal of Antimicrobial Chemotherapy 31 (1): 9–20. doi:10.1093/jac/31.1.9. PMID 8444678. 
  3. ^ Jenks, Peter J. (2010-01-01), Finch, Roger G.; Greenwood, David; Norrby, S. Ragnar et al., eds., “CHAPTER 24 - Nitroimidazoles”, Antibiotic and Chemotherapy (Ninth Edition) (London: W.B. Saunders): pp. 292–300, doi:10.1016/b978-0-7020-4064-1.00024-5, ISBN 978-0-7020-4064-1, https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/B9780702040641000245 2023年10月18日閲覧。 
  4. ^ Mital A (2009). “Synthetic Nitroimidazoles: Biological Activities and Mutagenicity Relationships”. Sci Pharm 77 (3): 497–520. doi:10.3797/scipharm.0907-14. 
  5. ^ Juchau, MR (1989). “Bioactivation in chemical teratogenesis”. Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. 29: 165–167. doi:10.1146/annurev.pa.29.040189.001121. PMID 2658769.