ニューアート・ZERO会
ニューアート・ZERO会(ニューアート・ゼロかい)は、2000年に設立された日本の美術団体。関西を拠点とし、毎年2-3月に大阪市立美術館にて公募展「ZERO展」を開催している。
また年1回程度(不定期)同人による小品展を大阪市内などのギャラリーで行っている。
沿革
[編集]2000年 等迦会から関西のメンバーが分離独立する形で設立[1]。初代会長は高橋忠雄。
2001年 大阪市立美術館地下展覧会室にて公募展「2001・ZERO展」を開催。
2013年 一般公募に加えて、高校生以下を対象とした「子どもの部」の公募を開始。
2018年 F0号限定の「0号展の部」の公募を開始。
同人
[編集]歴代会長
[編集]- 高橋忠雄(2000〜2002)
- 和田勝治(2003〜2004)
- 木村武司(2005〜2008)
- 村瀬京平(2009〜2011)
- 松井公一(2012〜)
同人数
[編集]会員65名、会友17名(2021年現在)[2]
ZERO展
[編集]「新しい世紀に新しい創造」をテーマに、ニューアート・ZERO会が2001年から開催している公募展。
サイズ無制限の[本展]、F0号限定の[0号展]、中学生以下(2023までは高校生以下)が対象の[子どもの部]の3部門で公募が行われ、入選および受賞作品が選出される。入選作品は、例年2月末〜3月初頭に大阪市立美術館地下展覧会室に展示される。[3]2023年より、大阪市立美術館の改装工事に伴い、会場を宝塚市立文化芸術センターに移している。
主催
[編集]ニューアート・ZERO会
後援
[編集]大阪府、兵庫県、大阪市、堺市、大阪府教育委員会、兵庫県教育委員会、大阪市教育委員会、(公財)関西・大阪21世紀協会、塚本学院校友会
協賛
[編集]ホルベイン工業、マツダ画材、京橋画廊
特徴
[編集][本展]では、絵画・版画・彫刻・工芸に加え、インスタレーションや映像などあらゆるジャンルを受け付けており、作品サイズも(展示できる範囲ではあるが)原則無制限、また国籍・地域・年齢・性別に関わらず誰でも応募できる、非常に自由度の高い公募展である。審査においては、作家名は伏され、経歴や派閥・門閥に一切関わりなく「良いものは良い」というスタンスで、審査員による投票で入選・受賞作が決定される。そのため、入選作は毎年バラエティに富んでおり、5mを超えるような巨大な作品が展示されることも珍しくない。
各賞
[編集][本展]
[編集]ZERO展大賞、ZERO会会長賞、新人賞、会員賞、会友賞、ZERO会賞、大阪府知事賞、兵庫県知事賞、大阪市長賞、堺市長賞、兵庫県県議会議長賞、大阪市立美術館館長賞、朝日新聞社賞、塚本学院校友会会長賞
[0号展]
[編集]0号展大賞、ZERO会賞
[子どもの部]
[編集]大阪府教育員会賞、兵庫県教育員会賞、大阪市教育委員会賞
歴代大賞作品
[編集]年 | 作家名 | 作品タイトル | ジャンル |
---|---|---|---|
2021 | ヨネダマユミ | ボーダーライン | 絵画・ミクストメディア |
2002 | 上原洋浩 | パンツ時間 | 立体・インスタレーション |
2003 | 西海晴子 | 風の記憶 | 絵画 |
2004 | 中野一彦 | 日記(ふる里) | 絵画 |
2005 | 高島江美子 | 女達は踊る | 絵画 |
2006 | 武藤洋子 | ○○の日記 | 絵画 |
2007 | 浦田和義 | Coleoptera-21 | プリント |
2008 | 奥野多美子 | 息づかい | 絵画 |
2009 | 久野安依子 | 母神 | 絵画 |
2010 | 李辛 | 家園 | 絵画 |
2011 | 山野好民 | ears・nose | 立体・インスタレーション |
2012 | 風見葉 | WIND SHADOW | 染織 |
2013 | 田村あさこ | trees | 絵画 |
2014 | 石田一成 | 煉獄邪皇軍レグヌム・デイ | 立体 |
2015 | 竹内暁美 | ある日の蛙 | プリント |
2016 | 船曳信世 | No more Satao -a〜z- | 絵画 |
2017 | 大庭敏 | 憑 | 絵画 |
2018 | 泉川博之 | 最高の気分2018 | 絵画 |
2019 | 河合芙幸 | Blue blue Blue | 染織 |
2020 | 吉田絵美 | 変化する中 | 絵画 |
2021 | 東陰地正喜 | くるめく | 映像・インスタレーション |
2022 | 堀紀幸 | 時空の器 | 金属工芸 |
2023 | 髙橋亜希 | back | 染織 |
2024 | 該当者なし |
企画展
[編集]展覧会では、同人の作品、一般公募入選作品のほか、前年度の大賞受賞者による特別展示コーナーが設けられる。
また、2016年より総合デザイナー協会(DAS)による「テーマ0のポスター展」、堺市障害者福祉センターによる「SakaiArtication選抜展」が併設されている。
脚注
[編集]- ^ a b 会報『ZERO発信 vol.16 20周年特別号』表4「ZERO展 20年の歩みとこれから」より
- ^ 『美術年鑑2021』美術年鑑社、2021年、p.344(ISBN 978-4-89210-227-1)
- ^ 以下ZERO展の情報は、ニューアート・ZERO会公式ウェブサイトおよび2021・ZERO展 募集要項より
参考文献
[編集]- 『美術年鑑 2021』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-227-1)p.344, 553
- 『美術年鑑 2020』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-226-4)p.415, 662
- 『美術年鑑 2019』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-220-2)p.431, 649
- 『美術年鑑 2018』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-216-5)p.437, 663
- 『美術年鑑 2017』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-213-4)p.440, 663
- 『美術年鑑 2015』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-203-5)p.458, 667
- 『美術年鑑 2014』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-199-1)p.491,725
- 『美術年鑑 2013』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-194-6)p.498, 737
- 『美術年鑑 2012』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-191-5)p.517,775
- 『美術年鑑 2011』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-187-8)p.544, 787
- 『美術年鑑 2010』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-182-3)p.550, 795
- 『美術年鑑 2009』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-176-2)p.592, 924
- 『美術年鑑 2008』美術年鑑社(ISBN 978-4-89210-173-1)p.614, 941
- 『美術年鑑 2007』美術年鑑社(ISBN 4-89210-169-9)p.574, 912
- 『美術年鑑 2006』美術年鑑社(ISBN 4-89210-165-6)p.567, 912
- 『美術年鑑 2005』美術年鑑社(ISBN 4-89210-161-3)p.565, 914
- 『美術年鑑 2004』美術年鑑社(ISBN 4-89210-157-5)p.569, 911