ヌエル県
ヌエル県(ヌエルけん、アムハラ語: ኑዌር ዞን、ヌエル語: Gua̱th Ciɛŋkä naath)はエチオピア連邦民主共和国ガンベラ州の県。西方にはガンベラ州都であるガンベラがあり、南スーダンと国境を接している。北にはバロ川、西方にはピウボル、南西にはピボール川、東にはイタン特別郡、南東にはアヌアク県が位置している。ヌエル県内のニイネニャン(Nyinenyang)と呼ばれる町には、クエルゲン(Kuergeng)、クアチ・ティア̱ン(Kuach Thia̱ng)、ニイネニャン(Nyinenyang)、マタル(Matar)、ティアゴル(Tiergol)の5つのウォレダがある。ヌエル県はエチオピアの低地に位置し、海抜400-430メートルの平地となっている。地理的には、草原、沼地、湿地がほとんどで、一部森林があったりする。畜産業によって収入を得る人々が多い。2006年現在、農業協同組合はなく、道路も整備されておらず、その他のインフラもほとんど整備されていない[1]。ジカウ(Jikaw)とアコボ(Akobo)の両ウォレダは、雨季には洪水に見舞われるため、人々は水が引くまで牛を連れて高地へ移動する必要がある[2]。
人口統計
[編集]エチオピア中央統計局(CSA)が実施した2007年度の国勢調査によると、県の総人口は112,606人で、そのうち男性が60,543人、女性が52,063人である。人口の10.89%にあたる12,266人が県内の都市部に住んでいる。ヌエル県に住む民族は主に3つで、ヌエル族(95.56%)、アヌアク族(2.06%)、シダマ族(1.16%)である;その他の民族は人口の1.22%を占めている[3]。
ヌエル語を母語とする人は96.68%、アヌアク語を母語とする人は2.06%で、残りの1.26%は報告されている他のすべての主要言語を話している。住民の88.82%がプロテスタントを信仰していると答え、5.7%が伝統宗教、5.3%がイスラム教、3.26%がカトリック、1.44%がエチオピア正教を信仰している[3]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ Atlas of the Ethiopian Rural Economy Archived 2007-07-01 at the Wayback Machine., pp. 30f
- ^ Abraham Sewonet, "Breaking the Cycle of Conflict in Gambella Region, UN-Emergencies Unit for Ethiopia Assessment Mission: 23–29 December 2002
- ^ a b Census 2007 Tables: Gambela Region, Tables 2.1, 2.4, 2.5, 3.1, 3.2 and 3.4.