ヌミ・トルム
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ヌミ・トルム[1](英語: Num-Torum, Numi-Torem, Numi-Turum, マンシ語: Нуми-То̄рум, 「上なる神」)は、オビ・ウゴル人(ハンティ人・マンシ人)の神話に登場する至高神・天父神である。
ヌミ・トルムは、英雄ミル・ススネ・フム[2] (Mir-Susne-Hum, Мир-Суснэ-Хум) の父であり、また Postajankt-iki (en) を含む他の6人の息子と1人の娘の父でもある。
ヌミ・トルムの兄弟姉妹は、Hotel-Ekva(Хо̄тал-Э̄ква, 「太陽」)、Etposzojka(Э̄тпос-О̄йка, 「月」)、Naj-Ekva(Най-Э̄ква, 「火」)、Kuly-Otir (ru) (Куль-О̄тыр, 「冥界」)、そしてヌミ・トルムの妻でもある Kaltes-Ekwa (en) (Калтэс-Э̄ква) である。
ハンティ人によると、ヌミ・トルムは天の最も高き処に住んでおり、ゆえに人々にとってヌミ・トルムに話しかけることは難しく、ヌミ・トルムの息子たちが彼に代わって相談を受けるという。ヌミ・トルムと彼の7人の息子たちは金と銀の家に住む。
脚注
[編集]- ^ 「ヌミ・トルム」の表記は以下の文献にみられる:荻原眞子「(ノート) 熊祭の諸相 : I.A.ハロウェルとB.A.ヴァシーリエフからの抜き書き」『千葉大学ユーラシア言語文化論集』第24巻、千葉大学ユーラシア言語文化論講座、2022年12月、287-325頁、CRID 1390295757684465664、doi:10.20776/s21857148-24-p287、ISSN 2185-7148。 306頁。
- ^ 「ミル・ススネ・フム」の表記は以下の文献にみられる:I.A. カラペートヴァ、荻原眞子(訳)「ロシア民族学博物館所蔵のクマ祭資料 : オビ・ウゴール(ハンティ、マンシ)篇」『北海道立北方民族博物館研究紀要』第20巻第0号、北海道立北方民族博物館、2011年、1-10頁、CRID 1390848250108629888、doi:10.34330/hoppohmbulletin.20.0_1、ISSN 09183159。 8頁。